●19日、シンガポール華字紙は「尖閣問題を契機に日本が核武装する」との記事を掲載した。一定条件の下で日本が核兵器開発する可能性があると指摘している。資料写真。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年10月22日 17時35分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78175&type=0
日本が核武装へと進む可能性、尖閣問題が契機に―シンガポール華字紙
2013年10月19日、シンガポール華字紙・聯合早報は「尖閣問題を契機に日本が核武装する」とする記事を掲載した。
中国の海洋大国建設は既定路線となっているが、南シナ海と尖閣諸島という二つの障害が存在している。
南シナ海の問題は中国に有利に運んでいるが、
尖閣問題は刻一刻と変化し続けており、日本が積極的な動きを見せ、憲法改正や自衛隊の国防軍への改編など、
専守防衛と平和憲法という自らの縛りを解こうとしている。
尖閣諸島の主権問題は、中国にとって国家安全上の利益において日米の軍事的脅威にさらされるだけでなく、
さらに深刻な結果を招くことになりかねない
と記事は指摘。
日本はこの問題で軍事的な打撃を受けたり、米国から見捨てられ、軍事同盟国である米国の威信を失うようなことがあったりすれば、核武装へと突き進む原因となる可能性があるとしている。
北朝鮮の核開発問題に対して米国は20年余りにわたって効果的に対処できなかったが、それが国力の大きな日本ともなればさらに大きな問題になる。
日本が軍事的に問題を被った場合、
国民の強い支持の基に核兵器開発を政治決定することは決してあり得ない話ではなく、
唯一の政治的選択となる可能性すらある。
米国は尖閣問題の激化を望んでおらず、核兵器による緊張状態の回避や核不拡散の立場に立つことになり、中国も同様にそれらを考慮すべきだと記事は指摘している。
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これ表面的に捉えると、中国を脅しにかかっているということになる。
しかし、中国寄りのシンガポールメデイアがそんなことを言うわけがない。
ということは、ウラがある。
それはなに?
すぐにわかるほど簡単。
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これ以上日本に圧力をかけると、核武装に走る可能性がある。
よって、中国はアジアの安寧を最優先に考え、これ以上の尖閣問題の追求は不幸をもたらす結果にもなりかねないゆえに棚上げにし、日本との関係改善に努力を重ねることにする。
しかし、魚釣島の主権が中国にあることにはいささかの間違いもない。
』
つまり、「長く静かな戦い」にはいりますよ、というキッカケ宣言のように見える。
それを、シンガポールメデイアにやらせたということだろう。
いましばらくは強気が続くが、近いうちに何かが起こると思われる。
こんなミエミエのわかりやすい戦術は足元を見られるだけである。
少々外交的にはお粗末である。
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サーチナニュース 2013/10/23(水) 11:00
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1023&f=national_1023_022.shtml
日本は尖閣を失えば核武装する…華字紙が警告=中国版ツイッター
シンガポールの聯合早報は19日、日本が尖閣諸島(中国名:釣魚島)を失うことになった場合、日本は核武装する道を選択する可能性があると論じた。
中国版ツイッター・微博で軍事情報を伝える新浪軍事(アカウント名)が聯合早報の記事を引用して紹介したところ、中国人ネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。
聯合早報は、もしも日本が尖閣諸島を失うようなことになれば、軍事的な挫折を経験することになり、国民からの強い支持のもと核兵器の製造および核武装という政治的決定を下すことになると予測した。
聯合早報の予測に対し、微博ユーザーからは
●.「ならば、われわれの唯一の選択肢は日本を滅ぼすことだ」
など、強く反発するコメントが多く寄せられた。
さらに
●.「日本が核兵器を作り終える前に、こちらから1発撃てば良いだけのこと」
など、核保有国である中国はいつでも核を発射できるとの恫喝的なコメントもあった。
ほかにも
●.「核武装は世界が日本に対して戦争を仕掛けるレッドラインとなる」
という意見もあり、いずれも日本の核武装には反対という意見が大半であった。
聯合早報はシンガポールの華字紙であり、中国寄りのメディアだ。
同記事は尖閣諸島をめぐる対立において中国をけん制すると同時に、日本脅威論を煽る論調だ。
仮に尖閣諸島をめぐって軍事的衝突が発生し、中国に尖閣諸島を奪われたとしても国内および国際世論を説得して日本が核武装することは相当困難と思われる。
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朝鮮日報 記事入力 : 2013/10/24 08:59
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/10/24/2013102400543.html
核兵器開発能力を持つ日本に国際社会が懸念
「短期的に日本による核兵器開発は可能性が低いが、
予測不可能な北朝鮮の存在は日本の考えを変える可能性もある」
米国を代表する日本専門家として知られるマサチューセッツ工科大学国際研究センターのリチャード・サミュエルズ所長とカーネギー国際平和財団のジェームズ・ショフ上級研究員は、最近発表した「アジア第2次核時代」と題した報告書でそう主張した。
日本が北朝鮮の脅威などを理由に長期的には核兵器開発に乗り出す可能性があると指摘したものだ。
そうした主張は最近の集団的自衛権容認など軍事大国を目指す日本の動きと相まって、さらに敏感な問題として受け止められている。
日本人にも一種の「核アレルギー」が存在する。
1945年に広島と長崎に投下された原爆の威力を経験したからだ。
軍国主義者がしばしば核武装を主張するたびに、日本政府が「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」という非核三原則を確認するのもそのためだ。
サミュエルズ所長は、日本が短期的には核兵器を開発する可能性が低いと考えている。
大都市に人口が集中した日本の特性上、軍事攻撃を受けた場合、致命的な被害を受けるため、核兵器による反撃効果は低下する。
また、世界3位の経済大国である日本が国際社会の制裁を覚悟で核拡散防止条約(NPT)を脱退し、核兵器を開発するのは容易ではないとみられる。
日米同盟も著しく損なわれることになる。
しかし、サミュエルズ所長は
「北朝鮮と中国の脅威によって、東アジアの安全保障環境の変化が不透明であり、日本の立場が変化する可能性は常に念頭に置くべきだ」
と指摘した。
既に日本の世論と政界では「核アレルギー」が過去に比べ最も弱まる兆しを見せている。
両専門家は
「北朝鮮の核・ミサイルの脅威が深刻な水準に至れば、米国が日本の核保有を抑止するのは難しいのではないか」
と予想した。
日本は既に技術的にはいつでも核兵器を開発できる能力を備えている。
その点も国際社会が懸念をぬぐい去れない理由だ。
日本は核兵器非保有国で唯一、使用済み核燃料を利用し、プルトニウムを抽出する設備を保有している。
朝日新聞によると、日本は現在、長崎型原爆を5000-7000個生産できる量に相当するプルトニウム44.3トンを保有している。
さらに最近完成した青森県六ケ所村の核燃料再処理施設が本格稼働すれば、今後40年間で毎年8トンのプルトニウムを抽出することが可能だ。
その上、日本は先月、独自開発した新型ロケット「イプシロン」の打ち上げに成功した。
このロケットには核弾頭を搭載できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)の技術が採用されている。
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朝鮮日報 記事入力 : 2013/10/24 09:00
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/10/24/2013102400553.html
米専門家「日本、中朝の脅威を口実に核武装の可能性」
近ごろ集団的自衛権の行使容認を推進するなど軍事大国化の動きを見せている日本が、北朝鮮の核の脅威などを口実に核兵器の保有を目指す可能性があるとの主張が、米国の日本専門家により提起された。日本はいつでも核武装できる技術を備えているとされる。
米ワシントンの全米アジア研究部会(NBR)によると、マサチューセッツ工科大学(MIT)国際研究センターのリチャード・サミュエルズ所長と大手シンクタンク・カーネギー国際平和財団のジェームズ・ショフ上級研究員が先ごろ発刊した「アジア第2次核時代」と題する報告書で、こうした見解を示した。
報告書は「世界で唯一、原爆の被害を受けた日本はこれまで『核アレルギー』があると言えるほど核兵器に強く反対してきたが、最近では国内外の要因により核兵器の保有に対する世論と政界の流れが変わる兆しを見せている」と分析している。
昨年と今年、日本の国会議員選挙の立候補者を対象に実施したアンケートでは「独自の核兵器開発を念頭に置くべき」と回答した割合が約3分の1に達し、過去最高を記録したと伝えた。
報告書は、日本が核保有の口実とする可能性のある外部要因として、北朝鮮と中国の脅威を挙げている。
●.「北朝鮮は政権崩壊の危機に直面したり外部から攻撃を受けたりした場合『もはや失うものはない』と判断して日本に核攻撃を仕掛ける可能性があるため、日本にとっては最大の心配の種だ」
と指摘したほか
●.「最近の中国の急激な軍事大国化により(日本に対する)米国の『核の傘』が弱まるとの懸念も、日本の核兵器保有を煽る理由になり得る」
と分析した。
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「シンガポール紙・聯合早報」の第二報が下記の記事。
先の「日本が核武装へと進む可能性、尖閣問題が契機に」に続いては
「釣魚島は日本が政治、軍事大国になる足がかり?」
である。
どちらも最大の責任は中国にあり、
安易に日本のシッポを踏みつけたことにより、寝ていた日本を起こしてしまった
ことによると言っているような気がする。
本当はそうは言っていないのだが、そうとらえることができるような書きっぷりである。
この結果として、それによって一番被害をというか影響を受けているのが中国ということになってくる。
恫喝すればビビルと思った日本が、なんと歯を剥きだして反抗してきたのである。
ビックリしただろう。
そういう予想はまるで立てていなかったために、あっという間に中国は次に打つ手を失ってしまった。
なんとも脆かった。
一年前、中国共産党はその機関紙「人民日報」の7月13日版に
『日本の政治家たちはその覚悟があるのか』
と恫喝記事を載せ、
9月11版の解放軍機関紙「解放軍報」は
『ここに、日本政府に対して丁重に警告する』
と、どちらも
上からの目線で「チョコざいな日本」を叱る
という雰囲気を濃厚にもっていた。
だが、結果としては
「中国の政治家たちにその覚悟はなく」
「解放軍は丁重な警告だけで、何もせずにダンマリを決め込んで」
しまった。
残念だが、
今の中国には勇気も気力もない。
『
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年10月25日
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2013-10/25/content_30404872.htm
釣魚島は日本が政治、軍事大国になる足がかり?
釣魚島(日本名・尖閣諸島)争いが一見一触即発の情勢になってきている。
中国と日本の係争はエスカレートし、小さな釣魚島が世界の注目を集ている。
釣魚島は日本が正常な政治大国と軍事大国になる足掛かりになるのだろうか?
日本は当然その願いを実現しようとするだろうが、中国はこれに警戒しなければならない。
日本への備えは薄氷を踏むがごとく慎重になる必要がある。
シンガポール紙・聯合早報が伝えた。
日本と周辺国の領土問題は釣魚島だけではない。
ロシアとも北方四島をめぐり対立している。
しかし日本はなぜそこではもめごとを引き起こさないのか?
第二次世界大戦中、ソ連軍が中国東北部に出兵し、そこの関東軍を痛撃、日本軍は総崩れとなり、大損した。
ソ連の遺産を継承したロシアは現在世界第2の軍事大国であり、日本は恐れている。
さらに、北方四島は「ヤルタ協定」で旧ソ連の所有が規定されている。
さすがの日本も戦後の国際秩序を赤裸々に覆すことははばかられる。
そんなことをすれば、米国に露骨に挑むことになるからだ。
韓国との間にも独島(竹島)問題があるが、釣魚島問題ほど係争は発展していない。
米国の同盟国である韓国と日本の間で大きな領土争いが起きれば、同盟の団結が揺らぐ。
盟主である米国がそれを喜ぶはずがない。
日本は独島問題ではチャンスがないため、このまま口実を探すしかない。
残るは中国との釣魚島問題だけで、唯一力を利用できる場所だ。
中国包囲をたくらむ米国を助けるという旗を掲げれば、米国も同意し、
堂々と中国に対抗できる。
米国の後ろ盾があれば、やらない道理はない。
しかも自分にも打算があるのだからなおさらだ。
日本は米国のアジアシフトのチャンスを利用して積極的に右傾化を進め、島嶼争いを引き起こすことができる。
実際のところ日本の真のねらいは大国の地位を得ることにある。
釣魚島問題は小さな釣魚島のためだけでなく、それをきっかけに政治大国、軍事大国の夢を実現し、敗戦国の身分から脱却するためでもある。
これこそ日本が思いこがれていることだ。日本が過ちを認めて謝罪しないのは、アジア太平洋地域で権力を握るという思い上がった野心を捨てたくないからだ。
アジア太平洋を主導し、第二次世界大戦で果たせなかった戦略的画策を実現することは、歴代の日本の政治家の積年の夢であり、安倍晋三首相はまさにその道を歩んでいる。
釣魚島と引き換えに、日本からアジアシフトへの支持を得るのは米国にとってなんでもない事だ。
それは米国の常套手段でもある。
第二次世界大戦終結時、米国は中国東北部と引き換えに、ソ連軍の出兵を要請し関東軍を一掃した。
その際、中国における抗日の事実はまったく顧みなかった。
ただ釣魚島は中国にとって国家の核心的利益だ。
戦後日本は米国の支援の下、高度経済成長を果たし、経済大国の土台を十分に固めた。
現在、日本は釣魚島問題と自らに有利な国際政治情勢を利用して歴史の溝を飛び越え、正常な政治大国と軍事大国の地位を回復しようとしている。
中国は大国の殺気がみなぎる競争の舞台において、無政府主義の国際システムの中で、
弱い国に外交はないという国際常識
に警戒せざるを得ない。
そうした中で、改革を深化させ、平和的発展を促すことが中国の唯一の大道となる。
』
よって、できることは
日本が軍国化し核武装することのないように、ここはひとまずは刺激を避けた方が得策ではないか
という判断の可否を問うことである。
そこでこの2つの記事を掲載して、反応をみている、というところだろう。
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