2013年10月29日火曜日

天安門突入事件(1):新疆ウイグル自治区騒動:尖閣以前の問題としての国内事件

_



●28日、米華字ニュースサイト多維新聞は、中国北京市の天安門に小型四輪駆動車が突っ込み炎上した事件で、同地区における「柔軟統治が揺らぐ可能性がある」と予測した。写真は天安門前を巡回する警察官。


レコードチャイナ 配信日時:2013年10月29日 20時3分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78460&type=0

天安門突入事件、中国政府に激震「揺らぐ柔軟統治」―米華字メディア

 2013年10月28日、米華字ニュースサイト多維新聞は、中国北京市の天安門に小型四輪駆動車が突っ込み炎上した事件で、市公安当局が新疆ウイグル自治区出身者を容疑者として名指ししたことを受け、同地区における「柔軟統治が揺らぐ可能性がある」と予測した。

 北京市の天安門に28日夜、小型四輪駆動車が突っ込んで炎上し、5人が死亡、38人が負傷した。
 市公安当局はウイグル族の男性2人が関与したとみて容疑者と名指しした。
 今回の事件は中国当局が進める同自治区の「柔軟統治」を揺るがす可能性がある。

 習近平(シー・ジンピン)国家主席は新疆問題に詳しくなく、就任後も同自治区政策は人事を含めて微調整を行ったのみ。
 このため政権内部では新疆の「柔軟統治」は弱腰であり、確かな成果が上がっていないとの声も出ていたという。

 同自治区党委員会書記には10年4月、王楽泉(ワン・ラーチュアン)氏に代わって張春賢(ジアン・チュンシエン)氏が就任。
 独立運動を厳しく取り締まり、「新疆王」と呼ばれた王氏と対照的に、張氏は開放的でソフトな「柔軟統治」路線を進んでいた。
 同自治区では今年に入って暴力事件が相次いで発生しており、張氏の「柔良く剛を制す」手法も、いよいよ批判にさらされる可能性が高まっている。



レコードチャイナ 配信日時:2013年10月29日 13時55分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78442&type=0

天安門の車両突進、当局が無断での報道を禁止
=香港・仏記者8人が拘束される―香港メディア

 28日、北米の華字ニュースサイト・多維新聞は、北京市の天安門前で起きたジープの突進事故について、香港メディアの報道を引用し、6人の香港人記者が身柄を拘束されたと報道した。
 2013年10月28日、北米の華字ニュースサイト・多維新聞は、北京市の天安門前で起きたジープの突進事故について、香港メディアの報道を引用し、6人の香港人記者が身柄を拘束されたと報道した。

 28日正午すぎ、1台のジープが天安門前の路上で通行人に向かって突進し、金水橋の柵に激突後炎上した。
 これにより、現在までに5人の死者と38人の負傷者が確認されている。
 香港メディアによると、突発的に起きた事故に加え、事故現場は北京市の心臓部ということもあり、当局は報道を規制。
 当局は無許可の報道を禁じたため、香港人記者と外国記者数人が身柄を拘束される事態が発生した。

 現場に居合わせた人の証言によると、28日には6人の香港人記者が事故の取材が原因で15分間にわたり身柄を拘束された。
 さらに、仏AFP通信は同社の記者2人が現場に接近した際に短時間の拘束を受け、撮影した写真を強制的に削除されたと報じている。
 道路の封鎖はすぐに解かれたが、その後も私服警官らは金水橋付近をパトロールし、現場に近づく人を見かけるたびに事情聴取を行っていたという。

 同案件の報道に関しては、
 「当局が各メディアに対しトップニュースとして扱わないよう指導。
 さらに、トップページでの表示時間を短くするよう求めた」
と報じるメディアも。
 さらに、無断で内容の加筆や写真・動画の掲載及びタイトルの変更を禁じ、ネットユーザーの反応に留意するようメディアに通告したという。
 中国本土での関連ニュースは、国営メディア・新華社通信の記事を転載したものばかりで、タイトルもほぼ統一されていた。

 中国本土のミニブログでは、「自動車衝突」や「焼身自殺」といったキーワードの検索が制限されている。
 このほか、報道では、31年前の1982年1月10日にも天安門で、当時23歳の女性タクシー運転手がタクシーで暴走し、5人が死亡、19人が負傷する事件があったと伝えた。
 31年前の事件は不満を訴えるために運転手が起こしたものとされ、約1カ月後に死刑となったが、多維新聞は「今回の案件は31年前の事件と類似している」と紹介した。


 これで一気に尖閣問題は第二義的なものになってしまった。
 もはや絶対と言っていいほど、中国の日本への軍事行動はなくなった。
 「こんな時、なにを無人島の話をしているんかい!」
 である。
国内問題が最大のニュースとして浮かび上がって、当局・共産党は当面この処理に追われることになる。
 もはや、反日の官製デモなど夢の夢にすぎななってしまった。
 これで、明確な形として中国は内と外に敵をもったことになった。
 中国は対外的に威を浸透させることは得意ではない。
 外へ出ていけば敵を作るだけしか能がない。
 中国はあくまで大陸国家であり、中華帝国である。
 その枠内でのお山の大将である。
 尖閣問題はそのところを充分自己認識させてくれたはずである。
 しかし、出ていったものは引けない。
 ジレンマに陥って、やむえず首脳会談拒否のダンマリを行使した。
 今もなをダンマリである。
 手詰まりでどうしたらいいかわからないからである。
 その時、起きたのがこの事件である。
 これをキッカケに、中国は国内にウエイトを移すことになるだろう。
 というより、
 中国は「国内に戻れる事件が起きてホットした」というのが本当のところ
ではないだろうか。


サーチナニュース 2013/10/29(火) 11:27
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1029&f=national_1029_020.shtml

天安門・自動車炎上事件…歩道400m暴走、堀の橋欄干に激突か


● 北京市中央部の天安門で28日正午すぎ、自動車1台が炎上した事件では、同自動車が東から歩道を約400メートルにわたり暴走し、天安門南側の堀に架けられた石橋の欄干に激突して炎上した。人の多い歩道を長い距離にわたって暴走していることから単純な事故とは考えにくく、何かをアピールする目的があった可能性が濃厚だ。(画像の地図はサーチナ編集部が作成)

  天安門は南面し、すぐ前には広い道路の長安街が東西に伸びている(東長安街+西長安街)。
 車道と歩道の間にはしきりがあるため、天安門のすぐ前で自動車が車道から歩道に、さらに天安門に到達するのはほとんど不可能だ。

  インターネットなどで公開された各種情報を総合すると、天安門前に突っ込んだ自動車はオフロード車で、天安門から東に約400メートルほどの距離にある長安街と南池子大街の交差点部分から歩道に進入した。
 天安門までの間には地下鉄の出口などもあるが、蛇行しながらすりぬけたとみられる。

  天安門前は平日でも観光客などが多い。
 自動車は通行人や警察官をはねながら暴走した。
 天安門の南側には堀があり、金水橋と呼ばれる複数の橋が架けられている。
 自動車はそのうちの東側にある橋の欄干に午後0時5分ごろに激突して炎上した。
 警察は直後に現場を封鎖した。
 交通が復旧したのは午後1時9分だっという。

  新華社は同件を「事故」として報じたが、車が人の多くいる歩道を400メートルも暴走したことから、単純な事故とは考えにくい。
 同件では自動車に乗っていた3人を含む5人が死亡、40人近くが重軽傷を負った。

**********

  天安門広場は1976年と89年に、体制への不満を訴える人が集まり、当局が実力で排除する天安門事件(第1次、第2次)が発生した。

  1982年にはタクシーが天安門広場に突っ込み5人が死亡、19人が負傷する事件が起きていた。
 運転手による、職場に対する不満が動機の犯行だったとされる。

  さらに、天安門に掲げられる毛沢東の肖像にペンキをかけたり、共産党政権に抗議する団体メンバーが焼身自殺したとされる事件も発生している。
 天安門は1949年10月1日に毛沢東が中華人民共和国の成立を宣言した場所であり、「新中国」、「共産党政権下の中国」を象徴する場所だ。

  そのため逆に、政治的意思表明のための、あるいは社会に対する不満の表明を目的とする事件が、しばしば発生している。



jiji.com 2013/10/29-14:15
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013102900095

ウイグル独立派を重点捜査
=「自爆テロ」か、捜査協力で通知-天安門突入・炎上事件



 【北京時事】中国・北京市中心部の天安門で、車が歩道に突っ込んで炎上、5人が死亡し、日本人を含む38人が負傷した事件で、北京市公安局が、新疆ウイグル自治区の独立派が関与した可能性があるとして重点的に捜査していることが29日分かった。
 公安当局は28日、市内の宿泊施設に対し、容疑者や違法車両の具体的情報を示し、捜査協力を求める通知を出した。

 北京市公安局は28日夜、中国版ツイッター「微博」を通じ、関係部門が事件捜査を展開していると発表。
 「自爆テロ」(中国メディア関係者)との見方が浮上している。
 29日未明には「微博」で、北京市の治安管理総隊が28日、市内の宿泊施設に出した「違法車両の手掛かり内偵工作の即時展開に関する通知」のコピー画像が出回った。
 通知は「28日にわが市で重大事件が発生した」と指摘。
 新疆ウイグル自治区に戸籍登録しているウイグル族とみられる男性2人を「容疑者」と特定し、新疆ナンバーの小型四輪駆動車4台を「違法容疑車両」に指定、それぞれ実名と具体的なナンバーを挙げている。
 その上で通知は
 「疑わしい人物と車両が引き続き犯罪行為を起こすことを防止するため、10月1日以降の宿泊客や駐車車両を調べ、もし手掛かりを発見すれば、直ちに報告するよう求める」
と呼び掛け、連絡先の名前と携帯電話番号なども記している。
 連絡先の治安管理総隊関係者は電話取材に「答えられない」と述べた。
 突入・炎上した車に乗っていた人物が「旗のようなものを振っていた」との目撃情報もあり、少数民族が政治的要求を行うため、毛沢東の肖像画が掲げられ、共産党・政府の象徴である天安門に故意に突っ込んだとの見方も出ていた。



レコードチャイナ 配信日時:2013年10月30日 15時2分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78503&type=0

 国務院の情報規制3大密令、ミニブログでは関連キーワードが検索禁止に
=天安門の車両突進―香港紙


●29日、中国・北京市の天安門で起きた車両の突進騒動で、中国国務院インターネット情報部門は各サイトに対し、三つの指示を出したと香港紙・明報が伝えた。

 2013年10月29日、中国・北京市の天安門で起きた車両の突進騒動は、発生場所が北京市の心臓部ということもあり、事後処理は速やかに行われた。
 さらに、中国国務院インターネット情報部門は各サイトに対し、三つの指示を出したと香港紙・明報が伝えた。

 28日正午ごろ、天安門前の路上で1台の自動車が通行人に突進。
 車は金水橋の柵に激突し、出火後に爆発。
 これにより5人が死亡し、日本人男性1人を含む38人が負傷した。
 当局はすぐに大量の人員を現場に派遣し、道路を封鎖。報道は規制がかかり、ネットでの書き込みや投稿写真も相次ぎ削除された。
 中国大手ポータルサイト・新浪の微博(ミニブログ)では、
 「焼身自殺」といった関連のキーワードが検索禁止となっている。

 明報の報道によると、国務院の関連部門が各大手サイトに対して出した指示では、
①.「同案件をトップニュースで報道しない」
②.「無断で報道しない」
③.「ネットの反応に留意し、問題が発生した場合は直ちに封鎖」
三つが通知されたという。

 28日には、現場で取材していた香港の記者6人と仏AFP通信の記者2人が身柄を一時拘束されたことからも、中国当局の報道規制の姿勢がみてとれる。
 さらに、同市の放送局の職員は、同局が職員に対し同案件を報道しないよう指示し、ミニブログでの書き込みも禁止したと明らかにしている。



サーチナニュース 2013/10/30(水) 12:09
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1030&f=national_1030_024.shtml

【中国ブログ】天安門の事件を報じぬテレビ局に腹が立つ!

  中国・北京市で28日に天安門前に乗用車が突っ込み、40人以上の死傷者が出た事件について、中国国内メディアの報じ方は消極的だ。
 詳細が報じられないことに対して、一部市民の不満が高まっているようだ。

  新浪ブログのアカウント名・十年磨一剣110さんは29日夜、中国中央テレビのニュース番組に対する不満をぶちまける文章をつづった。
 同日昼のニュース番組でキャスターが米国による盗聴問題について「半ば過熱気味」に約10分間報じたことについて怒りを覚えたようだ。

  十年磨一剣110さんは、
 「国内の重大ニュースや突発的事件を報じず、耳をふさぎ、外国のことばかり繰り返してしゃべっている」
とした。
 そして、
「納税者がこんな輩を養って何の役に立つのか」、
「こんなニュースは見ない。見たら腹が立つ」な
どと怒りをぶつけた。

  環球時報は29日の社説で、事件について「社会全体の反応は冷静だ」と論じた。
 それは、事件の存在自体、さらには詳細な進展が周知されたうえでの「冷静な反応」なのだろうか。
 事件の発生自体を知らないという市民も多いという国外メディアの報道もあった。

  事件の発生を知らない人々による「冷静な反応」の裏で、インターネットなどを通じて事件の存在はもちろん、国外で大きく報じられていることを知ってしまった市民の不満がくすぶり始めた。


 昨今のネットメデイアでは、情報のコントロールが難しい。
 発表すればするで、反政府的な感情がもりあがるであろうし、しなければしないで同じ結果が招来される。
 つまり、ネット社会で「独裁による情報操作は可能なのかという」歴史課題を今の中国はテストされているのかもしれない。





_