●24日、英紙フィナンシャル・タイムズはこのほど、「中国、外国好みの価値観 消費者の西洋ブランド偏愛が、政府の国内利益促進の努力を無にしている」と題する論考を掲載した。資料写真。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年10月27日 8時20分
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自国ブランド不足で富が流出―中国
2013年10月24日、英紙フィナンシャル・タイムズはこのほど、
「中国、外国好みの価値観 消費者の西洋ブランド偏愛が、政府の国内利益促進の努力を無にしている」
と題する論考を掲載した。
環球時報が伝えた。
人口が1000万人を超える四川省成都市の中心部にあるデパート・新世界百貨では、メンズフロアに欧米の二線都市によくあるファストファッションの店が入っている。
英語の看板を掲げた、中国ではあまり知られていないブランドたちだ。
たとえば「I’m David」はアーバンリゾートファッション、「スコフィールド」は英国トラッド、「マインドブリッジ」などはカレッジ(学生風)ファッションの店だ。
こうした店はファストファッション大手のZARAやH&Mとでは競争にならず、ZARAやH&Mは新世界百貨の近くにそれぞれ専門店を構えている。
中国政府が消費を喚起して巨額の投資に依存する経済の調整をはかろうとする今、こうした「二線都市ブランド」の存在が中国の直面する問題やチャンスをまざまざと浮かび上がらせている。
中国の消費者は外国製品を買いたいと思っているのだ。
ある調査によると、運動靴から自動車まで、テレビも携帯電話も、化粧品やオムツに至るまで、中国市場では海外ブランドが主導的な地位を占めている。
ある業界関係者の話によると、中国では、海外製品はきちんと製造され工程の手抜きや材料のごまかしがないと信じられており、国内ブランドではなく海外ブランドを伝統ある老舗と考える人が多い。
中産階級がますます増え、必需品以外の消費が伸びる中国で、こうした傾向があることは非常に厄介なことだ。
中国人の購入する外国製品が増えれば増えるほど、中国の発展が外国企業に多くの利益をもたらす一方で、中国企業がイノベーションや技術への再投資に回す利益が減っていくからだ。
第二次世界大戦後に米国で消費ブームが起こり始めた頃、グローバル化は今より全然進んでいなかったため、米国の消費者が支払った金のほとんどが米国企業に吸収された。
だが今の中国は違う。
中国が今、他の道を選択しなければ、中国の富は海外企業に流れていき、持続可能でリバランスを実現する方法で豊かになろうとする中国の力が弱まることになる。
中国の独自ブランド不足が、中国と他国との貿易バランスにある程度現れている。たとえば付加価値でみると、中国の対米国黒字は以前と比較すれば減少した。ブランド消費は中国の将来にとってすべてではないが、ブランド化は消費において重要な役割を果たしている。
中国が韓国のサムスンや日本のトヨタのような自国のビッグブランドを発展させることができれば、13億5000万人の中国人だけでなく世界の数十億人の消費者に中国の製品を売ることができる。
中国はビッグブランドを生み出したり買収したりすることができなければ、これから数十年にわたり貿易黒字が赤字に変わるリスクを背負い続けることになる。
(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)
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