2013年10月31日木曜日

「失われた20年」は衰退を誇張した偽りの命題:日本は今でも豊かな経済先進国

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「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年10月31日
http://japanese.china.org.cn/business/txt/2013-10/31/content_30461850.htm

 日本の「失われた20年」は偽りの命題

 中国社会科学院日本研究所の張季風研究員は「日本学刊」2013年第6期に発表した
 「日本の『失われた20年』を改めて観察」という論文で、
 日本の「失われた20年」はそもそも存在しない
比較する参照物を間違ったことにその誤りの原因があると指摘した。

 米経済誌フォーブスは最近エーモン ・フィングルトン氏の「日本の失われた20年説は大きな罠」と題する記事を掲載し、日本で大きな反響があった。
 同氏は自らの論点を証明するため、「インターナショナル・エコノミー」誌に掲載された米経済学者ウィリアム・クライン氏の「日本という錯覚:“失われた20年”説のまやかし」と題する記事を引用するとともに、2008年にノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン氏も同じような、
 つまり日本経済の低迷に関する見方は経済学的根拠に欠ける
という主張をしている。

  バブル経済崩壊後、日本はずっと立ち直れず、長年低迷状態にある。
 90年代末、日本経済の「失われた10年」という表現が見られるようになり、2010年前後になっても景気回復がみられないことからメディアは「失われた20年」と呼ぶようになった。

 「失われた20年」は「失われた10年」の延長で、メディアの宣伝で「失われた20年」は人々の間に深く浸透し、固有名詞となった。
 しかもこれだけでは足りないようで、「失われた30年」がまもなく到来しようとしている。
 人々の脳裏に焼き付く数々の奇跡を起こしてきた日本経済の面影は跡形もなく消えた。
 日本はまるで取り上げる価値もないほど衰退し、発展途上国にも及ばなくなったかのようだ。
 今の日本経済は本当にそこまで悲惨なのか?
 もちろん答えはノーだ。
 日本は今でも国民生活の豊かな経済先進国で、
 「失われた20年」は日本経済の衰退を誇張した偽りの命題だ。

■新自由主義改革と「失われた20年」

 この20年間、日本の経済成長率は低迷し、財政状況は悪化、デフレは長期化するとともに、個人の収入は増えず、特に低所得層の若者の収入は明らかに減少、地域格差、収入格差は拡大し、日本経済の国際的地位は低下した。
 これらはいわゆる「失われた20年」の真実にあたる。
 日本経済にみられるさまざまな問題は本質的には新自由主義改革、
 つまり「日本方式」の構造転換の過程における痛みと「必要な代償」といえる。
 「日本方式」は通常、欧米を追いかける工業経済時代にあった日本経済が後発の優位性を生かして取った「一国繁栄主義追及」の発展モデルと説明される。

 文章は短く、同意しかねる視点もあるが、賛同できる点も多い。
 著者は本文で明らかに、米政府は「失われた20年」というウソにごまかされ、不適切な対日政策を取ってきた結果、米国は非常に多くの経済的利益を失ったということを示唆している。
 一方の中国では、中日の政治関係の悪化および両国の国民感情の悪化などの影響でメディアから学者、官僚まで多かれ少なかれ「失われた20年」に惑わされ、日本経済を読み誤り、それが対日政策の判断に影響してきた可能性がある。
 深い霧に覆われた「失われた20年」の偽りと真実を解明し、
 日本経済の真相をつきとめるのは、日本を全面的かつ冷静に認識する上で有利になる。

 ただ、どんな経済モデルも特定の時代の産物であり、特定の条件下では成功し効果を発揮するが、時間の推移と環境の変化とともに、効果が失われ時代遅れになる。
 日本が追いつけの目標を実現すると、後発優位性はなくなり、それに知識経済の到来と経済のグローバル化の進展が加わり、「日本モデル」のかなりの部分は新たな情勢に対応できなくなった。
 バブル経済崩壊後、「日本モデル」の弊害が明るみになり、日本は新自由主義改革の推進をせざるを得なくなった。

 国の経済への干渉に反対し、市場を万能とみなし、自由放任至上主義を提唱し、「小さな政府」を標榜するのがいわゆる新自由主義の理論だ。

 80年代、中曽根首相は日本国有鉄道や日本電信電話公社などの民営化改革を推進し、日本の新自由主義改革の幕を開いた。
 橋本首相が提唱した「6つの改革」で日本の全面的な新自由主義改革がスタート。
 「小泉改革」は日本の新自由主義改革を継続、深化させた。
 日本の新自由主義改革の主な特徴はそれまでの「政府主導型モデル」を「市場主導型モデル」に変え、市場の力をより重視し、民間の活力を高めることにある。
 こうした構造転換はもちろん完全な「市場至上主義」への移行ではなく、政府の経済に対する過度な干渉が減るに過ぎない。

 新自由主義自体の理論的欠陥に加え、改革実践との不釣合いによって日本の新自由主義改革は成功どころか、一連の社会問題、さらには「失われた20年」をもたらしたとの声が絶えない。
 実際、国内外の経済環境の大きな変化によって、日本の経済政策は常に、公共投資拡大を通じて経済を刺激し危機を乗り越えるケインズ主義への後戻りを余儀なくされている。
 現在進めている「アベノミクス」もケインズ主義の内容が非常に多く盛り込まれ、「小さな政府」の目標はなかなか実現できないものの、改革による痛みは緩和されてきている。

 「失われた20年」の「真実」の多くは新自由主義改革によるものだが、日本政府が打ち出す「反新自由主義」の経済政策は危機の発生を食い止めている。
 いずれにせよ、「失われた20年」という言葉はあまりに大げさすぎる。

 日本人はかなりの心配性で、大部分の政治家も一般の国民も誇張を好まない。
 とりわけマスコミはさまざまな目的からいいニュースではなく悪いニュースばかり伝え、ニュースの効果を求めて事実を無責任に誇張する傾向がある。
 マスコミの長年の宣伝に加え、多くの日本人研究者の詳細で偏った「科学的論証」によって、多数の日本国民、さらには国際社会ですら日本が本当に「20年を失った」と勘違いしている。


【参考】



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中国は完全に日本を敵に回したのか:「反中」姿勢、中国政府の想像以上か

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●28日、米ラジオ局ボイス・オブ・アメリカは記事「日中領土紛争の激化はチャンスとなる可能性も」を掲載した。先日来、日中は激しい舌戦を繰り広げている。写真は中国の尖閣関連資料。


レコードチャイナ 配信日時:2013年10月30日 23時50分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78493&type=0

安倍政権の「反中」姿勢、中国政府の想像以上か―香港紙

 2013年10月30日、参考消息(電子版)によると、安倍首相のトルコ訪問を受け、香港メディアは相次いで
 「主な目的は中国から弾道ミサイルを買わぬよう求めることにある。
 安倍政権は中国の国際的影響力拡大をにらんでいる」
と伝えた。

 香港メディアによると、尖閣諸島の領有権を発端とした
 日中対立は、軍事、外交、経済など多方面による総体的な攻防戦に変わり、
 冷戦期の米露対立を上回る勢い
となっている。
 日中関係の悪化は東アジアのみならず、世界情勢に影響を及ぼすとみられる。
 安倍首相は過去半年でトルコを2度訪問。
 主な目的は中国から弾道ミサイルを買わぬよう求めることだ。

 香港・東方日報は29日、安倍首相が日増しに拡大する中国の国際的影響力をにらんでいると指摘。
 台湾、チベット、新疆ウイグル自治区などの独立問題を利用する手法は、中国政府の想像を超えていると伝えた。
 さらに、この機を借りて中国の影響力を押さえ込み、米国のより強い支援を取り付ける意図があると分析している。



「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年10月30日
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2013-10/30/content_30447502.htm

 日本紙:中日問題の解決を困難にする安倍氏の強硬さ 日本の国益を損なう

 「みたところ島嶼問題はこのまま激化しそうだ。
 しばらくはいつ終わるかわからない」。
 ロシア科学院極東研究所日本研究センターのキスタノフ主任はこう話す。
 ドイツの国際放送局ドイチェ・ヴェレは29日、
 「中日の武力行使は極めて愚かな行為」
との見出しで、中日が互いに各自が表明した立場の限度に探りを入れるのは想定内のことと伝えた。
 ただ中国の日本製品ボイコットは弱まりつつあり、両国の貿易は9月以降、順調に伸びている。
 中国が今、これほど明らかに軍事力を示すとは予想外だった。
 キスタノフ主任は
 「東アジア全体も恐ろしい結果を招くため、絶対に情勢を軍事衝突に発展させてはならないことを両国の指導者はわかっている。
 問題は、双方がいつ理性的になるかだ」
と指摘する。

 29日に環球時報の取材に応じた日本防衛大学の教授は
 「短期的には日中の局部的な衝突の可能性はあるが、その確率は高くないだろう。
 日本の強硬姿勢のより多くは国内に対する姿勢で、内政のためと理解できる。
 まず日本の平和憲法改正はまだで、法的に戦争を発動する権利がない。
 中国も自ら武装衝突を引き起こすはずがない。
 次に米国は中日の衝突により、アジア太平洋情勢がコントロールできなくなるのを望まない。
 米国が具体的に支持しなければ、日本も中国と武装対立する気はない」
と話した。
 ロシアの声は
 「中日の緊密な経済、金融関係が政治対立から軍事衝突への発展を制約する抵抗力となるかもしれない」
との見方を示す。

 日本の「琉球新報」の社説は、
 「危機を演出して国民に『軍事力の必要性』を印象付ける安倍政権の政治手法は、中国を刺激し問題の解決を困難にしてしまう。
 逆に国益を損ないかねない」
とし、さらに
 「今、日本で起きている本当の危機は、中国の脅威ではない。
 中国脅威論に迎合し不安をかきたて、戦後築き上げてきた平和国家・日本を覆そうとする政治だ。
 今重要なのは外交力を発揮して、冷え切った中国との関係改善を図るべきである」
と論じた。



レコードチャイナ 配信日時:2013年10月30日 20時19分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78473&type=0

<日中関係>領土紛争の激化は対話のチャンスとなる可能性も―米メディア

 2013年10月28日、米ラジオ局ボイス・オブ・アメリカは記事「日中領土紛争の激化はチャンスとなる可能性も」を掲載した。

 尖閣諸島をめぐる日中の対立が再び緊張を高めている。
 日本は中国軍の東シナ海での演習を警戒し、中国の無人機を撃墜する可能性を示唆している。
 安倍晋三首相は米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの取材に答え、日本は中国が武力によって現状を変えようとすることを見過ごすことはないと発言。
 また、27日の自衛隊観閲式では「防衛力は存在だけで抑止力となるといった従来の発想は捨て去らないといけない」と訓示した。

 一方、中国外交部は定例記者会見で、東シナ海の軍事演習は正常な訓練であり、日本は無理に騒ぎを作ろうとしていると反論した。
 日本政治指導者の発言について「傲慢であり、またおびえていることを示すもの」と批判している。

 この対立について復旦大学韓国研究センターの蔡健(ツァイ・ジエン)教授は、
 日中の強硬発言は自国民や世界の目を意識したもので、そのため妥協の余地はあまりない
との見方を示した。
 しかし緊張があるレベルまで高まると必要に迫られた双方が対話せざるを得なくなる可能性が高いと指摘し、今回の緊張の高まりはチャンスかもしれないとコメントした。


 中国の弱さはあまりにも大きな国内問題を抱えていることにある。
 それは現政権の転覆、共産党の崩壊へと進む可能性があるというシロモノである。
 ほんとうに小さな「蟻の一穴」が政体を潰すかもしれないという不安がそれを助長する。
 そのために自己強さをアピールするために、軍事の展覧会を開かないといけなくなってしまっている。
 それは国内問題を鎮めるためにも必要を要求されるものにもなっている。
 日本の弱さは経済だという。
 でも経済で政治は転覆しない。
 リーダーがすげかえられるだけで、国そのものは安泰にして強固である。
 経済運営が国をひっくり返すことになりそうな中国とは、安定度という次元が異なっている。
 中国が軍事展覧会を開けば、日本はその恐怖に怯えるポーズで自己防衛に向かわざるを得なくなる。
 中国は国内の動揺を抑えるために一歩動くと、それを日本は圧力だと感じてハリネズミのように防御に突き進む。
 そうすると中国も動かねばならなくなる。
 国内と国外の二面で中国はズルズル化していく。
 最初のボタンの掛け違いが、中国を泥沼に追い込んでいく。
 なんとか対日本の問題から逃げ出したいのが今の中国の心情であろうが、
 ここまで足を突っ込んでしまうともがけばもがくほど、深みにハマっていくしかなくなる。
 共産党というのは国内施策では優秀かもしれないが、外交はまずダメのようである。
 なぜなら、相手が何を考えるかを見通す力がないとできないからだ。
 「自分が正しい」だけをおし付けても、その圧力で屈服させられる相手ならいい。
 でも、対等に反発してくる相手にはお手上げになる。
 とするともうそこまでで、次に打つ手がなくなる。
 一人芝居のラッパ吹きを演じるしか役がなくなる。
 中国の急激な大国意識は
 「大国が脅せば、小国は折れる
という発想にまで飛躍してしまっている。
 小国が折れなかったらどうするか、ということを考えるゆとりがなくなってしまっている。
 よって次の手がない。
 「小国が折れないのは、大国の脅しが足りないからだ
という結論になってしまう。
 そこでまた大きくみせようと今度は博覧会を開く。
 あとはズルズルである。 


レコードチャイナ 配信日時:2013年10月31日 6時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78508&type=0

米国の支持がなければ、日本は中国と開戦する気がない―中国メディア

 2013年10月30日、環球時報は、
 「米国の支持がなければ、日本は中国と開戦する気がない」
とする記事を掲載した。

 シンガポール国立大学東南アジア研究所の郭良平(グオ・リアンピン)研究員は、現在の日米中の関係を「微妙だ」と表現した。
 米国はアジア太平洋地域での中国の影響力を抑えたい一方で、米中関係をこじらせることも望んでいない。

 韓国国防大学の日本問題専門家・朴勇俊(パク・ヨンジュン)氏は、
 「中国の威嚇に対する日米の考え方は一致していない」
と指摘する。
 米国は中国軍の拡大と米中両国の社会・経済における相互依存の高まりの両方を視野に入れているが、日本は中国の軍事的な脅威により注目している。

 日本防衛大学のある教授は、短期的に見れば、日本と中国に局地的な衝突が発生する可能性はあるが、確率は高くないとの見方を示した。
 1つは、日本は今のところ憲法を改正しておらず、法律面で戦争を仕掛ける権利を有しないこと。
 また、中国も自ら攻撃を仕掛けることはない。
 2つ目に、米国は日中が衝突することで、アジア太平洋地域の情勢がコントロール不能になることを望んでいないこと。
 米国の支持がなければ、日本も中国と開戦する気はない。

 露国営放送ロシアの声は、日中の経済・金融面での緊密な関係が、両国の軍事衝突の抑止力になっているとしている。



レコードチャイナ 配信日時:2013年10月31日 23時29分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78512&type=0

尖閣問題解決に秘密外交の活用を、民族主義の妨害避けよ―日本英字メディア


●28日、日本英字ニュースサイト、The Doplomatは記事「尖閣諸島(釣魚島)問題で秘密外交を行うべき3つの理由」を掲載した。民族主義が交渉の妨げにならないよう、日中政府は秘密裏に交渉を重ねるべきと提言している。資料図。

 2013年10月28日、日本英字ニュースサイト、The Doplomatは記事
 「尖閣諸島(釣魚島)問題で秘密外交を行うべき3つの理由
を掲載した。
 30日付で参考消息(電子版)が伝えた。

 先日、中国の高官が日本を訪問し、尖閣問題を発端とした日中対立をいかに緩和するかについて話し合ったと報じられた。
 共通認識は得られなかったようだが、焦る必要はない。
 秘密外交を継続すべきだ。
 そのメリットは少なくとも3つある。

①.第一に民族主義を過熱させる危険を避けることができる。

②.第二に日中ともに秘密外交の経験を持っていること。
 先日、民主党の元閣僚が、昨年の尖閣諸島国有化前に中国側に打診していたことを明らかにしている。

③.そして第三に尖閣問題を再び棚上げにするためには行動原則の策定が必要とみられるが、そのためには極めて詳細な協議と両国の妥協が不可欠だ。
 非公開の交渉で大枠を固めることが必要となろう。



レコードチャイナ 配信日時:2013年11月1日 12時1分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78578&type=0

中国に強硬姿勢を取る日本、アジアのリーダーなど論外!
「日本は身の程知らず」―中国国防部


●10月31日、中国国防部の楊宇軍報道官は定例記者会見で、日本側の対中国強硬姿勢に「身の程知らず」と非難した。資料写真。

 2013年10月31日、中国国防部の楊宇軍(ヤン・ユージュン)報道官は定例記者会見で、日本側の対中国強硬姿勢に「身の程知らず」と非難した。
 中国国防部の公式サイトが伝えた。

 同会見で、記者が
 「日本の安倍首相は先日の陸上自衛隊観閲式で、釣魚島(尖閣諸島)での海洋進出を進める中国を念頭に“力による現状変更は許さないとのわが国の確固たる国家意志を示す”と発言している。
 さらに、米誌の取材に対し、“日本がアジアからリーダーシップを期待されている。
 日本が中国に強く主張することを多くの国が望んでいる”と述べた。
 これに対し中国側はどう思われるか」
と質問。

 これに対し、楊報道官は
 「日本側の発言は、身の程をわきまえないものだ。
 歴史に対し真摯(しんし)に反省せず、常に他国に対抗しようともくろんでいる。
 国際秩序を乱す日本を周辺国が受け入れるわけがない。
 アジアでリーダーシップを取るなど論外だ」
と厳しく批判した。







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2013年10月30日水曜日

天安門突入事件(2):「まさかこれ、ヤラセ」、やたらと安易にできすぎていないか?

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●事件発生前に撮影された天安門前の様子

 まさかこれ、ヤラセということはないよな。
 共産党あたりだとやりかねないが。
 では何のために。
 日中の膠着状態に向けられた目を国内問題に戻すために。
 これから国内はやたらと締め付けが厳しくなる。
 その理由付けでヤラセを考えることもできる。
 そしてその分、尖閣問題から民衆の目を反らせることができる。
 まあ、真実は闇の中だろうが。
 でもこの事件、やたらと安易にできすぎていないか
 いかようにも解釈できる。
 単なる交通事故のようでもあるし、テロなのかもしれないし、である。
 そんな視線で見ていくのもスタンスとしては考えてもいいだろう。
 シュミレーションはいくつも作られているはずである。
 政治にはウラがあり、さらにそのウラもある。
 それが、政治であり、外交ということでもある。
 それができないようなら、表舞台には立てない、ということでもある。


レコードチャイナ 配信日時:2013年10月30日 17時20分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78497&type=0

中国首脳も注目の天安門車両突進
=共産党関連紙は庶民に「平常心」を呼びかけ―米華字メディア


●29日、中国・北京市の天安門前で起きた車両の突進騒動に、当局は中国国内のメディア及びニュースサイトの報道を規制。党機関紙・人民日報の傘下、環球時報は報道で、「民衆は平常心で事件を見守るべき」だと主張。写真は北京市の人民大会堂。

 2013年10月29日、中国・北京市の天安門前で起きた車両の突進騒動に、中国共産党指導陣が注目している。
 米華字ニュースサイト・多維新聞が伝えた。

 28日正午ごろ、天安門前の路上で1台の自動車が通行人に突進。
 車は金水橋の柵に激突し、出火後に爆発。
 これにより5人が死亡し、日本人男性1人を含む38人が負傷した。

 騒動が発生した当時、習近平(シー・ジンピン)国家主席や李克強(リー・カーチアン)首相を含む中央政治局常務委員7人は、現場すぐ近くの人民大会堂で開かれた会議に出席していた。
 騒動に関して中国メディアも注目したが、当局は中国国内のメディア及びニュースサイトの報道を規制。
 これらの報道機関は、国営メディアである新華社通信の記事を引用することしか許可されていない。

 中国共産党機関紙・人民日報の傘下である環球時報は報道が許可されているが、報道は当局寄りの内容となっている。
 同メディアは
 「事件には奇妙な点があるが、民衆は平常心で事件を見守るべき
だと主張し、
 「天安門広場の警備をいくら強化しても、アクシデントを完全に防ぐことはできない。
 テロリストとの関連性はまだわかっていないが、
 テロリストや社会に報復心を抱く者は常に裏をかこうと躍起になっている
と報道した。



サーチナニュース 2013/10/30(水) 17:24
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1030&f=national_1030_057.shtml

天安門の車両炎上事件 日本の報道に複雑な思い=中国版ツイッター

  28日に天安門広場で起こった車両炎上事件に関して、中国版ツイッター・新浪微博に、日本での報道への感想が書き込まれた。

  日本メディアのほとんどは、今回の事件の背景を、中国で広がる貧富の格差、少数民族への抑圧などの問題とからめて伝えている。

  テレビ朝日の報道ステーションを見たという竹羊羊(アカウント名)さんは
中国メディアの嘘ばかりの報道も嫌いだけど
と前置きして、
まるで中国という国家が悪の限りを尽くしていて、そこでは人が安心して暮らせないように見えた
と感想をコメント。

  報道された番組の数場面を写真で紹介し、
一方、1秒たりとも、テロリストが罪のない人を犠牲にしたことは非難しない。 
 今の日本メディアは、本当に中国に恨み骨髄なの?
 心が痛い
とつぶやいた。

  これに対し、他のユーザーから
「番組は暴動の原因分析がテーマだから(仕方のない部分はある)」、
「行き過ぎは是正されるよ」
など、冷静な励ましのコメントがつき、竹羊羊さんは
「テレビ朝日は好きだし、普段は番組を楽しんでいるよ。
 でも今回は少しやり過ぎだと思った。
 視聴率を取りたかったのかも」
と、普段から見ているというだけに、複雑な思いを返した。

  新浪微博では、他にも何人かのユーザーが、この事件の日本での報道され方を話題にしており、事件の背景として中国の抱える問題ばかりがクローズアップされ、
 無関係の一般市民を巻き込んだ“テロ活動”であることが軽んじられているとする、書き込みが寄せられている。



サーチナニュース 2013/10/30(水) 11:55
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1030&f=national_1030_022.shtml

天安門の車両炎上…新疆で発生した衝突に対する報復か=香港

  北京市の天安門前で28日、自動車が突っ込んで炎上、日本人を含む43人が死傷した事件について、香港メディアは「2013年6月26日に新疆ウイグル自治区で発生した衝突に対する報復の可能性がある」と報じた。

  新疆ウイグル自治区で6月26日、ナイフで武装した暴徒が警察署と自治体庁舎を襲撃する事件が発生、警察官や市民が多数死亡したほか、警官隊の発砲によって暴徒10名が射殺された。香港の蘋果日報によれば、天安門で発生した事件の容疑者は、6月に発生した襲撃事件で家族を殺害されていたと報じた。

  天安門で炎上した自動車に乗っていたのは2名のウイグル族男性であることが分かっているが、2名の関係についてはまだ不明だ。

  北京市内にある中国中央民族大学で教鞭をとるウイグル族の教授は、「当局は詳細な情報を公表しておらず、現時点で分かっていることだけで結論を下すことはできない」とし、「中国の少数民族が極端な方法で自らの主張を表現していることは社会の矛盾が激化していることを示す。共産党政府の政策に問題があり、責任は共産党政府にある」と主張した。



サーチナニュース 2013/10/30(水) 10:47
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1030&f=national_1030_012.shtml

天安門の車両炎上…中国当局が“計画された自爆テロ”断定か=台湾

  北京市の天安門前で28日、自動車が突っ込んで炎上、日本人を含む43人が死傷した事件について、台湾メディアの鉅亨網は30日付で「中国当局は同事件について“計画された自爆テロ”と断定した」と報じた。

  中国共産党にとって「政治的象徴」と言える天安門で発生した事件に対し、北京市治安管理総隊はこのほど、10月1日以降における宿泊客のリストなどを公安当局に報告するよう各ホテルに要求したほか、新疆ウイグル自治区出身とされる9名の容疑者の氏名が記載された通知を出した。

  また簡易投稿サイト・微博では、北京市民から「住居の入り口に容疑者の顔写真と身分などが明記された通知が張られている」などといった報告が寄せられている。

  中国外交部の華春瑩報道官は29日、記者会見で「われわれは各民族の安全を保障するため、テロ事件に対して反対すると同時に断固とした反撃を加える」と述べる一方、天安門で発生した事件についてはテロであるか明言しなかった。

  中国のテロ専門家の李偉氏は「SUV車に乗っていた犯人が黒い旗を掲げていたという点から、同事件は東トルキスタン解放組織がかかわっている可能性がある」と述べた。



サーチナニュース 2013/10/29(火) 10:10
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1029&f=national_1029_007.shtml

天安門で車両炎上…テロ警戒の声と広がる動揺=中国版ツイッター

  北京市の天安門広場前で現地時間28日正午ごろ、自動車が歩道に突っ込んだ後に炎上し、車内の3人を含む5人が死亡し、38人が負傷した。
 北京市公安局が簡易投稿サイト・微博の公式アカウントで伝えた。

  北京市公安局によると、車内の3人以外の死亡者は、フィリピン国籍の女性と広東省の男性で、38人の負傷者のうち3人がフィリピン国籍(女性2名、男性1名)、1人が日本人男性だ。
 中国中央電視台は「事件」という言葉を使用して報じた。

  中国政府は情報統制を実施しているが、検閲対象外のTwitter(ツイッター)などでは、「自動車には爆弾が積んであった」などという話も広がっている。
 しかし、本当に爆弾が積んであったのかどうかについての真偽は不明だ。

  また、微博ユーザーからは
 「みなが気になっているのは、どのような性質の事件なのかということだ」
というコメントが続々と寄せられた。
 しかし、今のところ詳細は発表されていないため、
 「車内の人間は誰だったんだ? 
 肝心な点を何も発表してないじゃないか
と焦りの声もあった。

  同事件についての憶測を述べるユーザーもおり、
 「計画された暴力事件か自爆テロである可能性が高いのでは」
などのコメントが寄せられた。

  首都・北京の天安門広場という中国共産党にとって重要な場所で事件が発生したため、ネットユーザーのコメントからは動揺が広がっていることが見て取れた。

  また、
 「すばやい処置と同時にすばやい情報公開を」
という意見もあり、事実関係の公表を望む声も多かった。



レコードチャイナ 配信日時:2013年10月30日 21時42分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78445&type=0

天安門の車突入、容疑者5人を拘束「テロと断定」―中国


●30日、中国中央テレビは英語版ミニブログで、北京・天安門前で起きた小型四輪駆動車突入・炎上事件で、中国公安当局が容疑者5人をすでに拘束したと伝えた。

 2013年10月30日、中国中央テレビ(CCTV)は英語版ミニブログ・微博(ウェイボー)で、北京・天安門前で起きた小型四輪駆動車突入・炎上事件で、中国公安当局が容疑者5人をすでに拘束したと伝えた。
 台湾国際放送(電子版)が報じた。

 CCTVによると、公安当局は今回の事故を「テロ攻撃」と断定した。
 事故は28日に発生し、5人が死亡、38人が負傷。
 中国政府は新疆ウイグル自治区の独立派による犯行との見方を示していた。



レコードチャイナ 2013/10/31(木) 08:23
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1031&f=national_1031_005.shtml

【中国ブログ】天安門車炎上、なぜ起きた? 北京司法の闇を考える

  北京市の天安門前で28日現地時間の正午ごろ、自動車が歩道に突っ込んで炎上し、車内の3人と周囲にいた2人が死亡、さらに38人が負傷した。
 現地公安当局はこれをテロと断定。
 死亡した車内の3人とともに自爆テロを計画したとして、ウイグル族の容疑者5人を逮捕した。

  報道によれば、5人はテロを計画したことを認めた。
  当局は5人の宿泊場所から刃物や「聖戦」を書かれた旗などを押収したと明らかにしており、背後にウイグル独立派の関与がある可能性もにおわせている。

  この事件をめぐって中国ブロガーの「逍遥浪子」さんは30日、「天安門の車両炎上事件に北京司法の闇を考える」と題したエントリーを公開した。
 「当局の『スピード解決』は素晴らしいだろうが、問題はなぜ、天安門に自動車が突入する必要があったかということだ」
として、司法の闇について問題を提起する内容だ。
 一部を切り取ってみる。

**************************

  中国の司法は相当にブラックで、冤罪やヤラセ事件は世界一多いのではないだろうか?
  特に権力や金を持つクズどもが多い北京の司法は、全国で最も闇が深い。

  無実の罪をきせられて泣く市民がどれほど多いことか。
 司法が中国数億人の善良な国民を騙している。
 中国の司法が国民を騙すことなく、公正であれば、天安門突入のような事件が起きるはずがない。
 事件を通じて反省するべきだろう。

**************************

  3人が天安門付近に突っ込んだ動機について香港メディアなどが、
 「親族が宗教の集会で公安に射殺されたことを恨んで」、
また、
 「6月に新疆ウイグル自治区で起きた衝突への報復」
との見方を示している。

  現地報道によれば、公安当局は事件発生から約10時間で容疑者5人を拘束し、発生から約2日で「スピード解決」を公表した。
 警備が厳しく、権力の象徴である天安門で起きた事件によって社会に動揺が広がるのを抑えるため、当局は手際の良さをアピールしたとみられる。
 ただ、容疑者拘束に至る捜査の経緯などは明らかになっていない。

  以前であれば当局は北京の中枢でのテロの存在はなかなか認めず、安定した統治のイメージを守ろうとしただろう。
 しかし国民の不満は抑えきれなくなり、インターネットなどを通じて情報が素早く拡散するようになった現在では、テロの存在を早期に認め、「不法分子」の犯罪だと断じて社会を抑え込む手段とするようになった。

  逮捕された5人が今後、どのような境遇に身を置かれるのか。ウイグル族の一層の反発も予想される中、中国司法は国民が納得する結果を導き出せるのか? 
 それとも闇がさらに際立つのか?


レコードチャイナ 配信日時:2013年10月31日 9時41分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78525&type=0

天安門の車両突入事件
=ウイグル族による「テロ」、世界ウイグル会議「当局は自由を迫害」―仏メディア

 2013年10月30日、中国・北京市の天安門前で起きた車両の突入事件で、当局は「テロ攻撃」と断定し、事件発生10時間後には容疑者5人の身柄を拘束していたと明らかにした。
 5人はいずれもウイグル族とみられている。
 ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)中国語版サイトが伝えた。

 今月28日、北京市天安門前の金水橋に車両が突入し、車に乗っていたウイグル族3人を含む5人が死亡し、40人が負傷した。
 北京市公安局は
 「調査により車内と容疑者の宿泊先から、ガソリンの入った容器や刃物、鉄の棒、宗教的なスローガンを掲げた旗などが見つかった」
と発表し、
 「この事件は計画された組織だった犯行」
と述べている。
 当局はウイグル族独立派による組織的な犯行との見方を固め、さらに背後関係などを追及する方針。

 これに対し、世界のウイグル族組織を統括する機関である「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル議長は声明を発表。
 ラビア議長は天安門で起きた事件についていかなる形での暴力活動にも反対するとした上で、
 「今までで最も東トルキスタン(新疆ウイグル)とウイグル族の未来を心配している。
 中国当局は先日天安門で起きた事件を利用し、ウイグル族を抑え込みたいと考えている
と発言。

 ラビア議長はさらに、中国当局がこの機に新疆ウイグル自治区での弾圧をさらに強化するのではと懸念しており、現地のウイグル族の情報によれば、すでに93人のウイグル族が北京で逮捕されたと明かした。
 当局は彼らの逮捕理由について説明を行っていないという。

 このほか、世界ウイグル会議の報道官は、中国当局の新疆ウイグル自治区安全維持に対して、
 「ウイグル族が習慣的に行う宗教活動を禁止することは、同族の習慣を尊重せず、宗教の信仰と自由を迫害している」
と述べている。



レコードチャイナ 配信日時:2013年10月31日 10時15分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78527&type=0

天安門の自動車突入テロ事件、実行犯は夫婦と母親―中国メディア

 2013年10月30日、中国中央テレビ(CCTV)の公式サイト・央視網は、28日に北京市天安門で起きた自動車突入事件の実行犯が、ウイグル人の夫婦とその母親であると伝えた。

 当局は、車に乗っていた実行犯を、ウイグル族の男とその妻および男の母親と断定
 炎上した車の中からは、ガソリンやなた、鉄の棒、宗教的な内容が記された旗が見つかった。
 3人は金水橋の柵に車を衝突させた後、自らガソリンに火をつけて自殺したとみられる。

 当局はすでに事件に関わったとみられる5人の容疑者を拘束しており、容疑者らの潜伏先からは「聖戦」の旗や刃物などを発見した。
 取り調べに対し容疑者らは、実行犯と知り合い、共謀してテロを計画したと供述しているという。


レコードチャイナ 配信日時:2013年10月31日 16時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78548&type=0

天安門の車両突入事件、ネット「背景があるはず」
=当局は書き込み削除に大忙し―米メディア


●31日、米ウォール・ストリート・ジャーナル中国語サイトによると、中国当局は30日に天安門の車両突入事件をテロ攻撃と断定した後、関連部門はインターネットの書き込み削除の作業に追われている。写真は中国のネットに掲載された事件の関連写真。

 2013年10月31日、米ウォール・ストリート・ジャーナル中国語サイトによると、中国当局は30日に天安門の車両突入事件をテロ攻撃と断定した後、関連部門はインターネットの書き込み削除の作業に追われている。

 新疆ウイグル自治区はイスラム教徒のウイグル族が多く住んでいるが、過去数十年で中国からの独立分離を主張する組織の者による過激な活動がたびたび発生している。
 ところが首都北京での過激な活動は、90年代末以降で初めて。
 新疆ウイグル自治区ではウイグル族と漢族の間で衝突が起きており、2009年には同自治区のウルムチ市で200人近くが死亡する衝突事件が発生している。

 中国のインターネット審査部門が、天安門で起きた今回の事件に関連する書き込みを削除しているのは、北京で民族間の緊張を回避するためだと米ウォール・ストリート・ジャーナル中国語サイトは指摘している。
 これに関連して、米ウォール・ストリート・ジャーナルの新浪ミニブログアカウントでは10分間で15件の評論が削除されたという。
 削除されていないものはいずれも民族問題に言及していない評論だった。

 多くの人は政府に対しテロを徹底的にたたくべきだと求めているが、一方で疑問を投げかける人もいる。
 あるネットユーザーは
 「家族を連れて行った自殺テロには背景が存在するのかもしれない」
と表面だけにとらわれないよう指摘し、またあるユーザーは
 「一部のウイグル族の人は民族全体を代表していない。この事件がきっかけでウイグル族を見る目に色眼鏡をかけるべきではない」
と呼びかけている。



サーチナニュース 2013/10/31(木) 08:23
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1031&f=national_1031_005.shtml

【中国ブログ】天安門車炎上、なぜ起きた? 北京司法の闇を考える

  北京市の天安門前で28日現地時間の正午ごろ、自動車が歩道に突っ込んで炎上し、車内の3人と周囲にいた2人が死亡、さらに38人が負傷した。
 現地公安当局はこれをテロと断定。
 死亡した車内の3人とともに自爆テロを計画したとして、ウイグル族の容疑者5人を拘束した。

  報道によれば、5人はテロを計画したことを認めた。
 当局は5人の宿泊場所から刃物や「聖戦」を書かれた旗などを押収したと明らかにしており、背後にウイグル独立派の関与がある可能性もにおわせている。

  この事件をめぐって中国ブロガーの「逍遥浪子」さんは30日、「天安門の車両炎上事件に北京司法の闇を考える」と題したエントリーを公開した。
 「当局の『スピード解決』は素晴らしいだろうが、問題はなぜ、天安門に自動車が突入する必要があったかということだ」
として、司法の闇について問題を提起する内容だ。
 一部を切り取ってみる。

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  中国の司法は相当にブラックで、冤罪やヤラセ事件は世界一多いのではないだろうか? 
  特に権力や金を持つクズどもが多い北京の司法は、全国で最も闇が深い。

  無実の罪をきせられて泣く市民がどれほど多いことか。
  司法が中国数億人の善良な国民を騙している。
  中国の司法が国民を騙すことなく、公正であれば、天安門突入のような事件が起きるはずがない。
 事件を通じて反省するべきだろう。

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  3人が天安門付近に突っ込んだ動機について香港メディアなどが、「親族が宗教の集会で公安に射殺されたことを恨んで」、また、「6月に新疆ウイグル自治区で起きた衝突への報復」との見方を示している。

  現地報道によれば、公安当局は事件発生から約10時間で容疑者5人を拘束し、発生から約2日で「スピード解決」を公表した。
 警備が厳しく、権力の象徴である天安門で起きた事件によって社会に動揺が広がるのを抑えるため、当局は手際の良さをアピールしたとみられる。
 ただ、容疑者拘束に至る捜査の経緯などは明らかになっていない。

  以前であれば当局は北京の中枢でのテロの存在はなかなか認めず、安定した統治のイメージを守ろうとしただろう。
 しかし国民の不満は抑えきれなくなり、インターネットなどを通じて情報が素早く拡散するようになった現在では、テロの存在を早期に認め、「不法分子」の犯罪だと断じて社会を抑え込む手段とするようになった。

  拘束された5人が今後、どのような境遇に身を置かれるのか。
 ウイグル族の一層の反発も予想される中、中国司法は国民が納得する結果を導き出せるのか? 
 それとも闇がさらに際立つのか?



レコードチャイナ 配信日時:2013年10月31日 18時21分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78553&type=0

天安門の車突入事件、学者は民族対立の激化を懸念―米紙


●30日、米ニューヨーク・タイムズによると、あるウイグル族の学者は、28日に天安門で起きた自動車突入事件が民族間の問題を複雑にすることを懸念している。写真は新疆ウイグル自治区カシュガル地区の武装警察。

 2013年10月30日、米ニューヨーク・タイムズ(中国語版)によると、あるウイグル族の学者は、28日に天安門で起きた自動車突入・爆発事件が民族間の問題を複雑にすることを懸念している。

 28日正午ごろ、天安門前の路上で1台の自動車が通行人に突進。
 車は金水橋の柵に激突し、出火後に爆発。
 これにより5人が死亡し、日本人男性1人を含む38人が負傷した。
 目撃者によると、車はクラクションを鳴らして通行人に注意を促しており、スローガンが書かれた布のようなものが付けられていたという。
 事件の背景には、当局のウイグル族への弾圧があるとみられている。

 事件発生の数カ月前から、新疆ウイグル自治区の暴力事件は増加しており、すでに100人余りが死亡している。
 それらの事件のほとんどは、初めは平和的な抗議活動から始まり、のちに暴動へと発展した。
 6月にピチャン県で発生した衝突は、当局が宗教活動を制限したことに対する不満が誘発したものだった。
 しかし、当局は事件をテロと断定し、事件に関わったとされる3人のウイグル人に死刑を言い渡している。

 蘭州大学中央アジア研究所所長の楊(ヤン)教授は
 「新疆ウイグル自治区で絶えず起きている
 暴動が中国内陸各地に広まるのは時間の問題。
 “テロ”には伝播性がある。
 今回の事件は関係部門にとって、彼らの活動範囲が拡大しているという1つの警告である
としている。

 しかし、ウイグル族のある学者は、今回の事件の犯人の身分や動機について結論を出すのは早すぎると警告する。
 「中国に住む2000万のウイグル人はさまざまな差別を受けており、漢族とウイグル族の間にはすでに大きな憎しみが存在する。
 すべての事実を確認する前にこれらの人々をテロリストと呼ぶことは、民族間の問題を複雑にするだけである」
としている。



日刊ゲンダイ 2013年11月2日 掲載
http://gendai.net/articles/view/news/145647

天安門突入事件でくすぶる習指導部の「テロでっち上げ」説

<なぜ激しい炎の中で「聖戦旗」は燃え残った>

 中国の習近平指導部は、天安門前の車両突入事件を早々に「暴力的テロ攻撃」と断定。
  ウイグル独立派のテロ組織が背後にいると繰り返すが、今回の事件には不可解な点が多い。
 中国当局の「でっち上げ」の可能性も捨てきれないのだ。

 中国公安当局は「実行犯は突入後、車内に積んでいたガソリンに点火した」と発表。
 大きな炎と煙を上げる車体の映像は日本でも繰り返し流れた。
 すこぶる怪しいのは、激しい炎の中でも「燃えなかった旗」だ。

 車内から聖戦を呼びかける旗が見つかったとされるが、ガソリンが点火されて車両は焼け落ち、乗車の3人も焼死した。
 どうして「イスラム過激派の関与」を暗示する旗だけが、ご丁寧にも焼けずに残っていたのか。

 今回の事件について、北京在住のウイグル族学者、イリハム・トフティ氏は「
 焼身自殺のように見える」
と語っている。
 動機も分かっていないし、テロ組織特有の犯行声明も流れていない。
 習近平指導部は何をもって「テロ」と断定するのか。
 疑問は尽きないのだが、中国当局には“前科”がある。

 5年前に米紙ニューヨーク・タイムズは、新疆ウイグル自治区で中国の警察部隊が襲撃された事件について、「別の警官による襲撃を中国当局が『ウイグル民族によるテロ』にデッチ上げた」とスッパ抜いた。
 観光客が撮影した「証拠写真」も掲載された。
 ウイグル族の間では
 「中国当局は毎回、ウイグル関係の事件後に、イスラム過激派の旗や刀などを『発見』する」
と不自然さを指摘する声が根強いという。

 「事件発生は、観光客が集まっていた月曜日の昼下がり。
 大勢が目撃しており、車両炎上の映像や画像は一時、ネット上にあふれ返った。
 ところが、中国当局は次々と削除。
 今やネット上には事件の目撃証言すら、すっかりなくなった。
 当局が厳しい情報統制をかけたのは明白ですが、何か世に出たらマズイ工作でも行っていたのでしょうか」(北京駐在員)

<正当化されるウイグル族弾圧>

 中国司法部門トップの孟建柱書記は、事件を背後で指示していたのは、ウイグル独立派のテロ組織「東トルキスタン・イスラム運動」(ETIM)と言明。
 ETIMは米国務省もテロ組織に認定しているが、「極めて弱体な組織基盤しか持たず、資金力も乏しい」(軍事ジャーナリスト)といわれている。

 03年にリーダーのハッサン・マフスムがパキスタンで殺害されて以降、メンバーは散り散りとなり、「もはや組織の体をなしていない」との見方もある。

 これまでも中国当局は、ウイグル自治区で暴動が起きるたび、「黒幕」としてETIMの関与を指摘してきたが、あくまで当局の一方的な発表にすぎない。

 いずれにしても関与は自治区内に限られている。
 軍事アナリストの黒井文太郎氏は、5年前の経済誌上で「ETIM」の存在に触れ、こう書いていた。

「聖戦を声高に叫んでくれれば、(中国当局の)ウイグル独立派への弾圧の口実になる」

 まさに分析通りの展開になってきたが、真相は闇の中だ。







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腐敗撲滅に励んだ共産党トップが腐敗で失脚:中国最大の危険は国内にあり!

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サーチナニュース 2013/10/30(水) 13:34
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1030&f=politics_1030_003.shtml

腐敗撲滅に励んだ共産党トップが腐敗で失脚=中国革命聖地・遵義

  中国共産党中央紀律委員会は28日夜、同党の貴州省遵義委員会の廖少華書記が重大な紀律違反の疑いで取り調べを受けていると発表した。

  遵義市は、中国共産党が国民党の軍事攻勢に耐え兼ね、拠点にしていた江西省から中国北西部に向けて脱出した「長征」の途上、1935年1月に開催された共産党の「遵義会議」で知られる“革命聖地”だ。
 遵義会議は、それまで党を仕切っていたソ連留学組を排し、毛沢東が権力掌握の基盤を作ったことで、その後の党と中国の命運を決めたともいえる重要な会議だ。

  廖書記は1960年11月生まれの53歳。
 共産党の貴州省委員会常務委員でもある。
 西南交通大学で鉄道建設技術を学び卒業。
 鉄道技術者として仕事をしたのちに、中国共産主義青年団の貴州省委員会書記などを務めた。
 貴州省計画発展委員会副主任、同省六盤市市長、同省黔東南ミャオ族トン族族自治州の共産党委員会書記などを経て、2012年7月に遵義市委員会書記に就任した。

  遵義市で書記に就任して以来、重要な「反腐敗会議」を9回にわたり主宰し、「重要講話」を発表した。
 2013年6月6日からは、同月を全市と党の「廉政のための警示教育月間」として思想面の向上と反腐敗に取り込んだ。

  「警示教育月間」の活動体育では、市と党の指導幹部に対して、
「思想の防御線を堅固に築き、欲望の関門とせよ」、
「権力は正しく使い、清廉潔白を一貫して保ているよう自らを律せ」
などと訓示した。

  また、刑務所に足を運び、汚職などで有罪となった受刑者に「犯罪に至るまでの経緯やかつての思想面での問題点」を聴取。
 「検察機関の記録も呼んだが、自分では隠しおおせると思っても、いつ白日のもとに暴露されるやもしれない。
 犯罪の道を歩んでしまったら、前途があるかどうか、ちょっと考えてみればよい」
などと述べた。

  廖書記は
 「事実に基づき真実を求める。
 科学性(合理性)を尊ぶ。苦難に耐えて業を起こす。
 困難を排除し前進に努める」
ことを旨とする「遵義精神」を強調した。

  個人としてはは派手さのない性格。
 宴席でもワインをたしなむ程度で、大酒を飲んだりはしなかったという。
 住民からの意見や問い合わせに小まめに回答するなど、インターネットの活用にも力を入れていた。
 ただし、貴州省のある公務員は、
 「黔東南ミャオ族トン族族自治州時代に、業績はさほどでもなかった。むしろ、やや劣っていた」
と、廖書記を批判。
 同公務員によると
 「それにしても、(腐敗の疑いで)取り調べを受けるとは、思いもしなかった」
という。

  具体的な容疑は明らかにされていないが、「重大な紀律違反」は通常、不正な金品の授受、極端な異性関係の乱れ、職権の乱用などを指す。



サーチナニュース 2013/10/30(水) 13:26
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1030&f=column_1030_016.shtml

遵義会議…運命決めた逃亡中の権力掌握<2分でわかる中国用語>

  遵義会議、中国共産党中央が1935年1月15日に貴州省遵義県(現遵義市)で開催した会議。
 「中央拡大会議」とされるが出席資格などについては、よく分からない面がある。
 会議の決定事項も1949年になってから発表されており謎(なぞ)の部分も多い。

  中国共産党1931年に中国南部内陸にある江西省瑞金を首都として中華ソビエト共和国を樹立。
 同党支配の大拠点としたが、国民党の攻撃を受けた。 
 第4次までの攻撃ははねのけたが、5回目の大攻勢で国民党は、共産軍が得意とするゲリラ戦を封じるために、トーチカを築きながら少しずつ前進する戦術を採用。
 共産党側は窮地に陥った。

  共産党は中華ソビエト共和国の放棄を決意。
 1934年10月までに国民党軍の包囲を突破し、西方に脱出した。
 共産軍は迂回や周回なども繰り返しながら、中国西部を北上し、1936年6月に陝西省延安に到着(一部はさらに遅れた)。

  この退避行あるいは逃走は「長征」と呼ばれる。
 名は勇ましいが、実際には惨憺(さんたん)たる逃避行で、陝西省延安まで1万2500キロメートルを走破するまでに、出発時に8万以上あった兵力は数千人までに減っていた。
 遵義県は長征の途中に共産党が立ち寄れた唯一の、街らしい街だった。

  共産党が江西省で失敗した大きな原因のひとつに、ソ連留学組が主導権を握り、中国の実情を無視して「ロシア革命に範を求める教条主義的な革命運動」を推進したことがあった。

  毛沢東はソ連方式の革命や戦術を批判し、自らの方法を貫こうとして、事実上の「失脚状態」だった。
 しかし「遵義会議」で共産党運営の主導権を握ることに成功。
 同会議時点で毛沢東よりも高い地位にあった周恩来は自己批判し、毛沢東を支持。
 まだ権力基盤が弱かった毛沢東に協力し、毛沢東が絶対的な権力を握った後も生涯、“献身的に仕えた”。
 中国人ならだれしも知っている“美談”だ。

  遵義会議の出席者には、毛沢東、周恩来、劉少奇、朱徳、トウ小平、楊尚昆、林彪、彭徳懐、陳雲、聶栄臻、張聞天、王稼祥、凱豊、トウ発、李富春、劉伯承、李卓然、博古、オットー・ブラウン(コミンテルン派遣のドイツ人軍事顧問)、伍修権(ドイツ語通訳)などが名を連ねている。

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  遵義会議をきっかけに共産党内の権力を掌握することになったが、晩年に「10年の災難」と呼ばれる文化大革命を発動した毛沢東に対しては、複雑な気持ちを持つ中国人も珍しくない。
 ただし、中国人の多くは毛沢東を
 「晩年に大きな過ちを犯したが、毛沢東がいなければ中国は日本や欧米列強に屈服する状態が続いていた」
と評価していると言ってよい。

  周恩来については「常に人民のことを思っていた」、「人徳のある宰相だった」との評価が高い。
 中国人の平均的な気持ちでは、毛沢東に対しては「畏敬」、周恩来に対しては「敬愛」と言えるだろう。

  ただし、文化大革命期に迫害を受けた人からは、まったく異なる評価が聞かれる場合もある。
 「毛沢東はまだ許せる。自分の信念にしたがったまでだから。
 周恩来は自らの考えとは裏腹に、保身のために文革に反対しなかった。
 毛沢東より悪質だ」
といった見方だ。



「WEDGE Infinity」 2013年10月30日(Wed) 
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/3300?page=1

中国最大の危険は国内にあり!
天安門事件の切り込み隊長が警鐘を

 大衆に背を向けた政権は存続しえない。
 このところ中国の習近平政権は大いに危機感を持って党の大衆路線教育実践活動と称してあらゆる部門を挙げて党と庶民の関係改善を求める政治活動を行っている。

 それは軍においても同様だ。
 この数カ月あらゆる部門でプロパガンダと教育活動が展開されるようになっている。
 これは政府や党、軍と大衆の関係で齟齬が生じている裏返しでもあり、習政権の危機感を示すものでもある。

■天安門事件の評価と直面してきた軍将校

 今回はこうした危機感を軍で共有するある将軍による文章を紹介しよう。
 薄煕来事件によって激震に見舞われた成都軍区の艾虎生副司令員による「最大の危険に対する考え方」『解放軍報』(10月3日付)という文章である。

 興味深いのは成都軍区の指揮官だという点だけではない。
 彼は天安門事件の際に民衆の暴動鎮圧に戒厳部隊の連隊長として参戦し、切り込み隊長として混乱を極めた天安門広場付近にいち早く乗り込んだ経験を持つ。そして天安門事件をきっかけに出世を遂げてきた。

 このような彼であるから常に天安門事件の評価と直面してきた軍将校として、中国社会における軍と大衆の関係について一家言あるに違いない。
 民衆に銃口は向けられないと「歴史の罪人には絶対にならない」と出動を拒否して軍事裁判で禁固刑を下された徐勤先将軍とは対照的な人生を歩んできた。
 そんな将軍が「中国最大の危険は国内にある」と警告しているのだ。
 彼が言う「最大の危険」とは何か耳を傾けてみよう。

*****************
【『解放軍報』10月3日付・意訳】

 大衆と密接な関係が、我々共産党最大の優勢な点であり、民衆から離脱することが政権を担ってから最大の危険となっている。
 共産党設立の日から、どんな時期でも、どの指導部でも大衆との密接な関係を維持することが常に共通認識となってきた。
 我々の党は系統的に大衆路線を確立してきただけでなく、系統的な大衆工作のシステムを確立してきた。
 ではなぜ大衆から離脱するような現象が依然存在し、時に深刻なのか。
 こうした問いにうまく答え、解決してこそ「最大の危険」から抜け出すことができるだろう。

 党と大衆に距離が生じたのは次の5つの理由による。
1].党幹部の振舞い(庶民の代表であるはずが、あたかも自分が主かのように振舞うようになった)
2].社会階層の変化(農・工・商・学・兵というかつての単一的な社会構成が、
 「改革開放時代」になって異なる職業、異なる身分、異なる社会階層が生まれ、人々が求める利益が多様化した
3].道徳の堕落(市場経済のマイナスの影響として、信仰を失う人が出現)
4].高度成長による社会均衡の喪失(失業や経済優先政策で乗り遅れる人が出た
5].情報化社会でデマが出現(虚構の社会が現実社会を揺るがし、悪意を持って世論をミスリーディングするようなデマが力を持つようになった)

■「大衆が我々の生死を決める」

 「最大の危険」とは何か。

第1に、戦争時代の危険は敵によるものだったが、現在の危険は大衆から離れ矛盾の性質を取り間違えた執政理念の歪曲にある。
 一部の党指導幹部が手にした権力を既得権益とみなせば、党の理念に背くことになる。
 権力を求め、自分への利益誘導が官吏の目的となるなら民衆と対立することになる。

第2に、計画経済の弊害は「大釜の飯を食う」という考えに現れている。
 平均主義の「大釜の飯」では思想と体制が硬直化し、袋小路に入り込んでしまった。

第3に、長期政権による内在的危険だ。
 これは高級幹部によるものだ。
 党のイメージに影響を与えることを警戒し、防止しなければならない。
 習総書記が指摘したのは、問題は内部、高級幹部の身から生じるということだ。
 高級幹部の地位は高く、権力が大きいので事が起きると小さい問題ではすまない。
 彼らへの信頼度の低下が、党への信頼に影響を与える。

 ここから党のしっかりとしたスタイルを作り上げ、指導幹部が自分から着手するということがどれだけ重要かが分かろう。
 大衆は時代の主人公かつ社会歴史進歩の主人であって、我々の生死を決めるのだ。
 まさに大衆(要素)が「最大の危険」にいかに対処するかの出発点であり、立脚点でもある。
***************

【解説】

 軍将軍が政権の基盤は大衆に依拠するものというごく当たり前のことをわざわざ強調しなければならないほど、共産党は大衆からかけ離れた存在になってしまったのだろうか。

 中国では政府の官舎など公的な建物に「人民のための奉仕する(為人民服務)」という看板がでかでかと掲げられている。
 しかし、その実、多くの高級幹部たちが腐敗に手を染め、「自分たちに奉仕する」のが実態だろう。
 そうでなければ汚職額が何十億、何百億円と信じ難い金額に上ることはないだろう。

 石油部門は言うまでもなく、軍も利権を持つのは、例外ではなく、兵站を司る総後勤部の高級指揮官(谷俊山副部長、中将)さえも汚職で更迭された。
 引退したばかりの事実上の軍トップ(中央軍事委員会副主席)だった徐才厚将軍も汚職容疑の憶測が出ている。
 国を守るべき軍人たちはいったいどうしてしまったのか。
 特権をかさにきて利権集団に成り下がってしまったのではないか。
 石油にしろ、軍需産業にしろ、こうした業界は中国では莫大な利権を有し、民衆からかけ離れたところに君臨しているのだ。

 もともと解放軍は、日本軍や国民党軍に対峙してゲリラ戦を戦う中で民衆の支援を獲得する必要があった。
 そのため「三大規律八項注意」と呼ばれる規定を制定し、兵士一人一人が民衆との関係改善を心に刻んできた経験がある。
 ところがその出自を忘れ、特権階級の既得権益集団になってしまったのか。

 軍と民衆の摩擦の拡大は民衆の軍への不信を象徴する。
 軍ナンバーをつけた車が各地でいざこざを起こし、大衆が怒りを爆発させ、暴動も頻発している。
 軍が軍用ナンバーを取り換え、高級車の使用を制限する措置をとり、警備条例を改定したのはそのためである。

■軍の立場から習政権の大衆路線を援護

 共産党による軍の統制においてトラウマとなっている天安門事件(1989年)からはや四半世紀が経とうとしているが、事件の再評価が行われる気配がないのは指導部で天安門事件への対処が評価され昇進した者が少なくないためだ。
 軍でも功績が評価され出世してきたものが上層部入りし始めている。
 艾将軍はその代表格だ。
 そのため本文は天安門事件時に切り込み隊長として武勇を鳴らした彼が、今度は民衆の側に立って党の汚職を糾弾しているというわけではなく、軍の立場から云々して習政権の大衆路線を援護しているに過ぎない。
 ただもしこれが、石油閥の周永康などの追い落としを視野に入れた「虎狩り、ハエ叩き」(大物の汚職取り締まることの比喩)であれば話は別だが、そのような意図の有無はここからは読み取れない。

 こうした軍内部で天安門事件出世派とでもいうべき幹部たちの出世は対治安維持に対する強硬派の主張を正当化している。
 天安門事件同様の騒乱が起きれば再度発砲する、と息巻く軍人もいるようだ。
 集団騒擾事件が年間18万件ともいわれる今日、軍の内部引締めを強化し、汚職を撲滅すると同時に治安維持を図るという二つの一見相容れない目標達成のため大衆の信頼回復に努めるという習政権の方策は無難だ。
 しかし、その実、党最高レベルで財産公開を拒む現状での政治思想プロパガンダや口先ばかりの改革や民衆へのラブコールが民衆の心に響くと思えない。

 さらに日本にとって大事なポイントを忘れてはいけない。
 尖閣諸島領有権の問題である。
 日中間で重要な懸案だが、中国にとってこの問題は国内のナショナリズムや汚職、政治改革といった様々な喫緊の国内課題の延長線上にある問題なのだ。
 尖閣問題で活発になっている石油閥や軍の活動を見ても明らかだ。
 艾将軍の懸念は国際化によって見えにくくなっている問題の本質を再確認させてくれるものだ。

弓野正宏(ゆみの・まさひろ)
早稲田大学現代中国研究所招聘研究員
1972年生まれ。北京大学大学院修士課程修了、中国社会科学院アメリカ研究所博士課程中退、早稲田大学大学院博士後期課程単位取得退学。早稲田大学現代中国研究所助手、同客員講師を経て同招聘研究員。専門は現代中国政治。中国の国防体制を中心とした論文あり。






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2013年10月29日火曜日

天安門突入事件(1):新疆ウイグル自治区騒動:尖閣以前の問題としての国内事件

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●28日、米華字ニュースサイト多維新聞は、中国北京市の天安門に小型四輪駆動車が突っ込み炎上した事件で、同地区における「柔軟統治が揺らぐ可能性がある」と予測した。写真は天安門前を巡回する警察官。


レコードチャイナ 配信日時:2013年10月29日 20時3分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78460&type=0

天安門突入事件、中国政府に激震「揺らぐ柔軟統治」―米華字メディア

 2013年10月28日、米華字ニュースサイト多維新聞は、中国北京市の天安門に小型四輪駆動車が突っ込み炎上した事件で、市公安当局が新疆ウイグル自治区出身者を容疑者として名指ししたことを受け、同地区における「柔軟統治が揺らぐ可能性がある」と予測した。

 北京市の天安門に28日夜、小型四輪駆動車が突っ込んで炎上し、5人が死亡、38人が負傷した。
 市公安当局はウイグル族の男性2人が関与したとみて容疑者と名指しした。
 今回の事件は中国当局が進める同自治区の「柔軟統治」を揺るがす可能性がある。

 習近平(シー・ジンピン)国家主席は新疆問題に詳しくなく、就任後も同自治区政策は人事を含めて微調整を行ったのみ。
 このため政権内部では新疆の「柔軟統治」は弱腰であり、確かな成果が上がっていないとの声も出ていたという。

 同自治区党委員会書記には10年4月、王楽泉(ワン・ラーチュアン)氏に代わって張春賢(ジアン・チュンシエン)氏が就任。
 独立運動を厳しく取り締まり、「新疆王」と呼ばれた王氏と対照的に、張氏は開放的でソフトな「柔軟統治」路線を進んでいた。
 同自治区では今年に入って暴力事件が相次いで発生しており、張氏の「柔良く剛を制す」手法も、いよいよ批判にさらされる可能性が高まっている。



レコードチャイナ 配信日時:2013年10月29日 13時55分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78442&type=0

天安門の車両突進、当局が無断での報道を禁止
=香港・仏記者8人が拘束される―香港メディア

 28日、北米の華字ニュースサイト・多維新聞は、北京市の天安門前で起きたジープの突進事故について、香港メディアの報道を引用し、6人の香港人記者が身柄を拘束されたと報道した。
 2013年10月28日、北米の華字ニュースサイト・多維新聞は、北京市の天安門前で起きたジープの突進事故について、香港メディアの報道を引用し、6人の香港人記者が身柄を拘束されたと報道した。

 28日正午すぎ、1台のジープが天安門前の路上で通行人に向かって突進し、金水橋の柵に激突後炎上した。
 これにより、現在までに5人の死者と38人の負傷者が確認されている。
 香港メディアによると、突発的に起きた事故に加え、事故現場は北京市の心臓部ということもあり、当局は報道を規制。
 当局は無許可の報道を禁じたため、香港人記者と外国記者数人が身柄を拘束される事態が発生した。

 現場に居合わせた人の証言によると、28日には6人の香港人記者が事故の取材が原因で15分間にわたり身柄を拘束された。
 さらに、仏AFP通信は同社の記者2人が現場に接近した際に短時間の拘束を受け、撮影した写真を強制的に削除されたと報じている。
 道路の封鎖はすぐに解かれたが、その後も私服警官らは金水橋付近をパトロールし、現場に近づく人を見かけるたびに事情聴取を行っていたという。

 同案件の報道に関しては、
 「当局が各メディアに対しトップニュースとして扱わないよう指導。
 さらに、トップページでの表示時間を短くするよう求めた」
と報じるメディアも。
 さらに、無断で内容の加筆や写真・動画の掲載及びタイトルの変更を禁じ、ネットユーザーの反応に留意するようメディアに通告したという。
 中国本土での関連ニュースは、国営メディア・新華社通信の記事を転載したものばかりで、タイトルもほぼ統一されていた。

 中国本土のミニブログでは、「自動車衝突」や「焼身自殺」といったキーワードの検索が制限されている。
 このほか、報道では、31年前の1982年1月10日にも天安門で、当時23歳の女性タクシー運転手がタクシーで暴走し、5人が死亡、19人が負傷する事件があったと伝えた。
 31年前の事件は不満を訴えるために運転手が起こしたものとされ、約1カ月後に死刑となったが、多維新聞は「今回の案件は31年前の事件と類似している」と紹介した。


 これで一気に尖閣問題は第二義的なものになってしまった。
 もはや絶対と言っていいほど、中国の日本への軍事行動はなくなった。
 「こんな時、なにを無人島の話をしているんかい!」
 である。
国内問題が最大のニュースとして浮かび上がって、当局・共産党は当面この処理に追われることになる。
 もはや、反日の官製デモなど夢の夢にすぎななってしまった。
 これで、明確な形として中国は内と外に敵をもったことになった。
 中国は対外的に威を浸透させることは得意ではない。
 外へ出ていけば敵を作るだけしか能がない。
 中国はあくまで大陸国家であり、中華帝国である。
 その枠内でのお山の大将である。
 尖閣問題はそのところを充分自己認識させてくれたはずである。
 しかし、出ていったものは引けない。
 ジレンマに陥って、やむえず首脳会談拒否のダンマリを行使した。
 今もなをダンマリである。
 手詰まりでどうしたらいいかわからないからである。
 その時、起きたのがこの事件である。
 これをキッカケに、中国は国内にウエイトを移すことになるだろう。
 というより、
 中国は「国内に戻れる事件が起きてホットした」というのが本当のところ
ではないだろうか。


サーチナニュース 2013/10/29(火) 11:27
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1029&f=national_1029_020.shtml

天安門・自動車炎上事件…歩道400m暴走、堀の橋欄干に激突か


● 北京市中央部の天安門で28日正午すぎ、自動車1台が炎上した事件では、同自動車が東から歩道を約400メートルにわたり暴走し、天安門南側の堀に架けられた石橋の欄干に激突して炎上した。人の多い歩道を長い距離にわたって暴走していることから単純な事故とは考えにくく、何かをアピールする目的があった可能性が濃厚だ。(画像の地図はサーチナ編集部が作成)

  天安門は南面し、すぐ前には広い道路の長安街が東西に伸びている(東長安街+西長安街)。
 車道と歩道の間にはしきりがあるため、天安門のすぐ前で自動車が車道から歩道に、さらに天安門に到達するのはほとんど不可能だ。

  インターネットなどで公開された各種情報を総合すると、天安門前に突っ込んだ自動車はオフロード車で、天安門から東に約400メートルほどの距離にある長安街と南池子大街の交差点部分から歩道に進入した。
 天安門までの間には地下鉄の出口などもあるが、蛇行しながらすりぬけたとみられる。

  天安門前は平日でも観光客などが多い。
 自動車は通行人や警察官をはねながら暴走した。
 天安門の南側には堀があり、金水橋と呼ばれる複数の橋が架けられている。
 自動車はそのうちの東側にある橋の欄干に午後0時5分ごろに激突して炎上した。
 警察は直後に現場を封鎖した。
 交通が復旧したのは午後1時9分だっという。

  新華社は同件を「事故」として報じたが、車が人の多くいる歩道を400メートルも暴走したことから、単純な事故とは考えにくい。
 同件では自動車に乗っていた3人を含む5人が死亡、40人近くが重軽傷を負った。

**********

  天安門広場は1976年と89年に、体制への不満を訴える人が集まり、当局が実力で排除する天安門事件(第1次、第2次)が発生した。

  1982年にはタクシーが天安門広場に突っ込み5人が死亡、19人が負傷する事件が起きていた。
 運転手による、職場に対する不満が動機の犯行だったとされる。

  さらに、天安門に掲げられる毛沢東の肖像にペンキをかけたり、共産党政権に抗議する団体メンバーが焼身自殺したとされる事件も発生している。
 天安門は1949年10月1日に毛沢東が中華人民共和国の成立を宣言した場所であり、「新中国」、「共産党政権下の中国」を象徴する場所だ。

  そのため逆に、政治的意思表明のための、あるいは社会に対する不満の表明を目的とする事件が、しばしば発生している。



jiji.com 2013/10/29-14:15
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013102900095

ウイグル独立派を重点捜査
=「自爆テロ」か、捜査協力で通知-天安門突入・炎上事件



 【北京時事】中国・北京市中心部の天安門で、車が歩道に突っ込んで炎上、5人が死亡し、日本人を含む38人が負傷した事件で、北京市公安局が、新疆ウイグル自治区の独立派が関与した可能性があるとして重点的に捜査していることが29日分かった。
 公安当局は28日、市内の宿泊施設に対し、容疑者や違法車両の具体的情報を示し、捜査協力を求める通知を出した。

 北京市公安局は28日夜、中国版ツイッター「微博」を通じ、関係部門が事件捜査を展開していると発表。
 「自爆テロ」(中国メディア関係者)との見方が浮上している。
 29日未明には「微博」で、北京市の治安管理総隊が28日、市内の宿泊施設に出した「違法車両の手掛かり内偵工作の即時展開に関する通知」のコピー画像が出回った。
 通知は「28日にわが市で重大事件が発生した」と指摘。
 新疆ウイグル自治区に戸籍登録しているウイグル族とみられる男性2人を「容疑者」と特定し、新疆ナンバーの小型四輪駆動車4台を「違法容疑車両」に指定、それぞれ実名と具体的なナンバーを挙げている。
 その上で通知は
 「疑わしい人物と車両が引き続き犯罪行為を起こすことを防止するため、10月1日以降の宿泊客や駐車車両を調べ、もし手掛かりを発見すれば、直ちに報告するよう求める」
と呼び掛け、連絡先の名前と携帯電話番号なども記している。
 連絡先の治安管理総隊関係者は電話取材に「答えられない」と述べた。
 突入・炎上した車に乗っていた人物が「旗のようなものを振っていた」との目撃情報もあり、少数民族が政治的要求を行うため、毛沢東の肖像画が掲げられ、共産党・政府の象徴である天安門に故意に突っ込んだとの見方も出ていた。



レコードチャイナ 配信日時:2013年10月30日 15時2分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78503&type=0

 国務院の情報規制3大密令、ミニブログでは関連キーワードが検索禁止に
=天安門の車両突進―香港紙


●29日、中国・北京市の天安門で起きた車両の突進騒動で、中国国務院インターネット情報部門は各サイトに対し、三つの指示を出したと香港紙・明報が伝えた。

 2013年10月29日、中国・北京市の天安門で起きた車両の突進騒動は、発生場所が北京市の心臓部ということもあり、事後処理は速やかに行われた。
 さらに、中国国務院インターネット情報部門は各サイトに対し、三つの指示を出したと香港紙・明報が伝えた。

 28日正午ごろ、天安門前の路上で1台の自動車が通行人に突進。
 車は金水橋の柵に激突し、出火後に爆発。
 これにより5人が死亡し、日本人男性1人を含む38人が負傷した。
 当局はすぐに大量の人員を現場に派遣し、道路を封鎖。報道は規制がかかり、ネットでの書き込みや投稿写真も相次ぎ削除された。
 中国大手ポータルサイト・新浪の微博(ミニブログ)では、
 「焼身自殺」といった関連のキーワードが検索禁止となっている。

 明報の報道によると、国務院の関連部門が各大手サイトに対して出した指示では、
①.「同案件をトップニュースで報道しない」
②.「無断で報道しない」
③.「ネットの反応に留意し、問題が発生した場合は直ちに封鎖」
三つが通知されたという。

 28日には、現場で取材していた香港の記者6人と仏AFP通信の記者2人が身柄を一時拘束されたことからも、中国当局の報道規制の姿勢がみてとれる。
 さらに、同市の放送局の職員は、同局が職員に対し同案件を報道しないよう指示し、ミニブログでの書き込みも禁止したと明らかにしている。



サーチナニュース 2013/10/30(水) 12:09
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1030&f=national_1030_024.shtml

【中国ブログ】天安門の事件を報じぬテレビ局に腹が立つ!

  中国・北京市で28日に天安門前に乗用車が突っ込み、40人以上の死傷者が出た事件について、中国国内メディアの報じ方は消極的だ。
 詳細が報じられないことに対して、一部市民の不満が高まっているようだ。

  新浪ブログのアカウント名・十年磨一剣110さんは29日夜、中国中央テレビのニュース番組に対する不満をぶちまける文章をつづった。
 同日昼のニュース番組でキャスターが米国による盗聴問題について「半ば過熱気味」に約10分間報じたことについて怒りを覚えたようだ。

  十年磨一剣110さんは、
 「国内の重大ニュースや突発的事件を報じず、耳をふさぎ、外国のことばかり繰り返してしゃべっている」
とした。
 そして、
「納税者がこんな輩を養って何の役に立つのか」、
「こんなニュースは見ない。見たら腹が立つ」な
どと怒りをぶつけた。

  環球時報は29日の社説で、事件について「社会全体の反応は冷静だ」と論じた。
 それは、事件の存在自体、さらには詳細な進展が周知されたうえでの「冷静な反応」なのだろうか。
 事件の発生自体を知らないという市民も多いという国外メディアの報道もあった。

  事件の発生を知らない人々による「冷静な反応」の裏で、インターネットなどを通じて事件の存在はもちろん、国外で大きく報じられていることを知ってしまった市民の不満がくすぶり始めた。


 昨今のネットメデイアでは、情報のコントロールが難しい。
 発表すればするで、反政府的な感情がもりあがるであろうし、しなければしないで同じ結果が招来される。
 つまり、ネット社会で「独裁による情報操作は可能なのかという」歴史課題を今の中国はテストされているのかもしれない。





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「中国はアジアの侵略者」:日本の対中国強硬姿勢、各国ネットユーザーが舌戦

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●28日、米ラジオ局ボイス・オブ・アメリカはロイターの記事を引用し、日本が中国に反撃する準備を整えていると伝えた。さらに、各国のネットユーザーの反応を紹介した。資料写真。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年10月29日
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2013-10/29/content_30435916.htm

 安倍氏の高圧的な発言

 「積極的な平和主義」は、安倍政権の発明した新語だ。
 この「道徳的正義感」に満ちた旗印を掲げつつ、安倍政権はどのような戦略を講じているのだろうか。
 安倍首相はどこからその自信を得ているのだろうか。

■深まる自信

 安倍晋三首相は10月27日に陸上自衛隊朝霞駐屯地の観閲式に出席した際に、「集団的自衛権」の法的基礎に関する検討を続けると称し、
 「世界の平和・安定に積極的に貢献し、積極的な平和主義を日本の21世紀の看板にする」
と語った。
 AFP通信の情報によると、日本の3万4000人規模の「島嶼防御」上陸軍事演習が、すでに議事日程に盛り込まれている。

 米ウォール・ストリート・ジャーナル誌の取材に応じた際に、安倍首相は
 「日本は経済面で指導者の役割を演じるだけでなく、アジア太平洋の安全の舵取りをする」
と、自らの志を示した。
 安倍首相は今年3月の訪米期間に、戦略国際問題研究所(CSIS)で講演した際に、
 「日本は戻ってきた(Japan is back)」、
 「世界の繁栄と平和に対して、より大きな責任を負担しなければならない」
と語った。

 同時に日本政府の関係者は、
 「安倍首相は、領空を侵犯した中国の無人機に対する、撃墜などの強制措置を含む防衛省の対策を許可した」
と述べた。
 これは領土問題の新たな強硬姿勢とされる。

 安倍首相はこのほど、「悪霊参拝問題」(靖国神社参拝を指す)で、「大胆な」発言をした。
 安倍首相は衆議院で、前回の就任中に参拝できなかったことを悔やんでおり、「私の考えには変わりがない」と述べ、毎年1回参拝していた小泉純一郎元首相を参考にできるとした。
 共同通信社によると、安倍首相は再任してから1年が経つ12月26日に、靖国神社を参拝する可能性がある。

 集団的自衛権を叫び、平和主義の旗印を掲げ、日本は国際事業において「高い志」を抱き、自信を深めている。

■国際的な地位の再定義?

 景気回復は、安倍政権の政治面における大きな自信・資本となっている。
 円安、投資けん引、消費刺激のアベノミクスは国内で好評を博し、日本はその他の先進国に先駆けて勢いを取り戻した。
 内閣府が9月に発表したデータによると、日本の今年第1四半期のGDP成長率は4.1%となり、5月の速報値(0.9%)から上方修正し、年率換算で3.8%とした。
 日経平均株価は、今年すでに40%以上高騰している。

 景気回復は、安倍首相の率いる自民党・公明党の連立政権に、参議院選の圧勝をもたらした。英フィナンシャル・タイムズ紙は、「安倍首相が蓄積した権力は、すでに非常に巨大化している」と指摘した。

 安倍首相はウォール・ストリート・ジャーナルに対して、
 「経済が回復し力強い成長に向かえば、日本は自信を取り戻すだろう。
 我々はより大きな貢献により、世界をより良くする」
と率直に語った。

 米国の微妙な地域戦略も、日本の強硬な姿勢を促している。
 中米の経済協力が親密化し、昨年の二国間貿易額は過去最高額の4847億ドルに達した。
 税関当局の最新データによると、今年第1−3四半期の中米二国間貿易額は6.7%増となり、中国―ASEANに次ぐ増加率となった。
 その一方で、中日の領土問題に対する米国の態度は、日増しに曖昧になっている。
 朝日新聞の報道によると、米日安全保障協議委員会において、米国は枠組み内の融合対策を模索しようとし、日本の要請に対しては無視を貫いた。

 安倍首相は世界に対して、
 「日本はこの米国の撤退と中国の軍事力の強化が懸念される地域のリーダーになる」
と高々と宣言した。

■大言壮語はいつまで?

 安倍首相は11月にラオスとカンボジアを訪問し、1年内にASEAN10カ国を歴訪するという目標を実現する。
 これにモンゴル、ロシア、韓国などの指導者との会談が加わり、「縦横無尽」の戦略マップが明らかに示されている。

 日本がASEANへの援助を強めると同時に、日本の対ASEAN貿易額の比率が低下を続けている。
 中国社会科学院経済・政治研究所研究員の沈驥如氏は、
 「日本の農産物市場が閉鎖的で、ASEANの農産物を日本に輸出する際に高額の関税がかけられる。
 これはASEANの対日輸出に根本的な影響を与えている」
と指摘した。

 安倍首相の「積極的な平和主義」というスローガンも、日本国内から反発と疑問を招いている。
 民主党の海江田万里代表は、「平和の名義により軍事力をテーブルに乗せようとしている」と指摘した。
 日本共産党の市田忠義書記局長は、「これは平和主義ではなく、好戦主義だ」と批判した。

 多くの現実的な障害があるが、日本の野党は勢力を弱めており、安倍政権に「侵しがたい」という偽りの印象を与えている。
 香港メディアは、「国民の安倍首相および政権に対する支持は、その他の反対野党に対する失望と拒絶を示してもいる」と分析した。

 また安倍首相は相次ぐ発言の中で、地域内の各国の「手の内」を知り尽くしている様子を見せている。
 朝鮮の核問題は安全範囲内にコントロールされており、韓国も日本との領土問題に対して口頭の反発に留まっている。
 しかしこれは、日本の「大言壮語」にはまったく影響しない。

 安倍首相の高圧的な宣言は、今後長期間に渡り止むことを知らないだろう。



レコードチャイナ 配信日時:2013年10月30日 1時20分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78461&type=0

日本の対中国強硬姿勢、
各国ネットユーザーが舌戦=「中国はアジアの侵略者」―米メディア

 2013年10月28日、米ラジオ局ボイス・オブ・アメリカはロイターの記事を引用し、
 日本が中国に反撃する準備を整えていると伝えた。
 さらに、各国のネットユーザーの反応を紹介した。中国の掲示板サイト・西陸網が伝えた。

 ロイターによると、安倍首相の中国に対する強硬姿勢に、中国の元外交官は
 「日本側のいかなる中国けん制も、日本の思惑が隠されており、非常に危険だ」
と指摘。
 さらに、中国国防部も日本に対し、
 「中国は挑発に徹底的に対応する。日本は中国の決意を甘く見るべきではない」
と警告している。
 中国に対する日本の強硬姿勢について、ネットでは各国のユーザーから意見が寄せられた。
 以下はボイス・オブ・アメリカが掲載したネットユーザーのコメント。

●.中国ユーザー:
★.「ドイツがどのように戦争とナチスを処理したのか日本は参考にするべきだ。
 日本の政治家の戦争に対する認識からも分かるように、日本の謝罪は本心ではない。
 偽善者は誰からも信用されない」
★.「第2次世界大戦時、日本は世界、特に中国や韓国などの隣国に何をしたのか、改めていう必要もないだろう。
 それなのに今の日本はどうだ?
 防衛の必要を訴え、第2次世界大戦の歴史を捻じ曲げようとしている」

●.日本ユーザー:
★.「中国の傲慢は自身の破滅を招く」
★.「日本には良くない歴史がある。
 われわれは祖父の世代が行った行為を誇りには思っていない。
 事態の収束のため、日本はあらゆる外交手段を講じてきた。
 われわれの限度を試すようなマネはやめていただきたい。
 中国だろうと世界のあらゆる国だろうと日本は対抗する能力を持っている」

●.台湾ユーザー:
★.「私は日本を支持する。
 2013年の今、アジアの脅威は日本ではなく中国だ。
 中国が日本に統治されていたなら、中国の国民は今よりもっといい生活を送れたに違いない」

●.ナイジェリアユーザー:
★.「米国が阻止していなければ、中国はとっくに台湾を攻撃していただろう」

●.ベトナムユーザー:
★.「ベトナムが最も嫌っている国は中国で、最も好きな国は日本。
 いかなる状況でもわれわれは日本を支持する」
★.「日本が強硬策を取り自分を守ることに賛成だ。
 中国は現在のアジアの侵略者だ。
 中国の漢民族は数世紀にわたりベトナムを含む周辺国に危害を加えている。
 その恐ろしさは第2次世界大戦時の日本の1000倍以上だ」


●オバマ不在のなかで APECサミットで習国家主席(左)を迎えるインドネシアのユドヨノ大統領 Reuters


ニューズウイーク 2013年10月30日(水)16時25分
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2013/10/asean.php

パワー外交でASEANを囲い込む中国
China's New Regional Security Treaty With ASEAN

東南アジア諸国との軍事協力の強化を着々と推進する真の狙いは

 インドネシア・バリ島で開かれたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議から、ブルネイがホストを務めた東アジアサミットまで、10月前半はまさに「サミットシーズン」。
 メディアは債務上限問題に追われて直前に参加をキャンセルしたオバマ米大統領の不在と、中国の習近平(シー・チンピン)国家主席の東南アジアデビューの成功を対比させる報道を繰り返した。

 10月7日に開幕したAPEC首脳会議に先立ち、習はインドネシア国会で外国元首として初めて演説し、その後、マレーシアを公式訪問。
 他にもアジア各国のインフラ整備を支援する「アジアインフラ投資銀行」の設立や、インドネシアとの間で緊急時に資金を融通し合う「通貨スワップ協定」の再開など、大型の協力案件を次々に打ち出して存在感を見せた。

 中国が東南アジアで主導権を握ろうと画策するのは、メディアが注目する経済分野だけではない。
 あまり話題になっていないが、安全保障分野でも強力なトップ外交を展開し、周辺諸国の「囲い込み」を進めている。

 習はインドネシア国会での演説で、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国と善隣友好協力条約を締結したいと呼び掛けた。
 中国国際問題研究所の阮宋沢(ロアン・ソンツォー)副所長によれば、これは
 「ASEAN諸国との平和的関係を強固にし、中国への懸念を払拭する」
ためだという。

 インドネシアのユドヨノ大統領、マレーシアのナジブ首相との会談では、各国との関係を包括的戦略的パートナーシップに格上げすることで合意。
 防衛や安全保障分野で協力し、共に繁栄を目指すと約束した。

 習はユドヨノとの共同声明で、共同軍事演習の実施から海上防衛、テロ対策まで幅広い分野での軍事協力の強化を宣言。
 ナジブ首相には、安全保障に関する協議の充実や軍事交流など5項目を提案した。

■排他的な枠組みに警戒を

 トップ外交に奔走したのは習だけではない。
 習がAPEC首脳会議を終えると、今度は李克強(リー・コーチアン)首相がブルネイで開催された第16回ASEANプラス1(中国)首脳会議に出席し、善隣友好協力条約締結に向けた協議など7分野での協力を提案した。
 翌日の東アジアサミットでも、相互協力に基づいた対等で互恵的な協力関係を目指す「新安全保障観」をアピールした。

 もっとも、中国のインドネシアおよびマレーシアとの安全保障面での連携は今回突然始まった話ではない。
 マレーシアとは00年年以来、高官レベルの人的交流や情報共有を進めてきた。
 インドネシアとも05年に戦略的パートナーシップを締結している。
 11年以降は合同軍事演習を行い中国企業が開発した対艦ミサイル「C-705」をインドネシアで生産する協議も進んでいる。

 つまり、最近の軍事面での関係強化は「変化」というより、これまでの流れの延長線上にある動きといえる。
 中国が97年に対等で互恵的な関係を築く「新安全保障観」を提唱して以来、インドネシアとマレーシア両国はアジアの超大国との関係強化を用心深く進めてきた。
 平和的な軍事協力を推進するこの方向性は歓迎されるべきものだ。

 ただし、中国がASEAN諸国に求めている善隣友好協力条約の締結については慎重に対応したほうがいい。
 この地域の基本原則を定め、76年に採択された現行の東南アジア友好協力条約は、域外の国々を排除しないオープンな枠組みだ。
 一方、中国がASEANを巻き込んで構築しようとしている協力体制は排他的で、自国を含むアジア諸国とそれ以外の間に線を引こうとする動きかもしれない。

カール・セイヤー(ニューサウスウェールズ大学名誉教授)
[2013年10月29日号掲載]



レコードチャイナ 配信日時:2013年11月6日 5時50分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78725&type=0

日本は周辺国にとっていかなる脅威にもなり得ない―中国ネットユーザー


●5日、戦略網は、「日本はアジアの安定的な繁栄に欠かせない存在であり、周辺国にとっていかなる脅威にもなり得ない」とするネットユーザーの声を掲載した。資料写真。

 2013年11月5日、戦略網は、
 「日本はアジアの安定的な繁栄に欠かせない存在であり、
 周辺国にとっていかなる脅威にもなり得ない
とするネットユーザーの声を掲載した。
 以下はその概要。

 1279年、元との“崖山の戦い”で敗れた南宋の10万の軍勢は、崖から飛び降りて死んでいった。
 日本は南宋と密接な関係にあったことで元の怒りを買い、南宋の滅亡と相前後して元から2度にわたる侵攻を受けたが、すんでのところで南宋と同じ運命をたどることを回避した。

 1898年、日本は変法による改革に失敗した康有為(カン・ヨウウェイ)、梁啓超(リアン・チーチャオ)らを受け入れ、1905年より、孫文および中国同盟会を支持した。
 日本の孫文に対する大規模な援助がなければ、中国人の頭にはいまだに弁髪が残っていただろう。

 日露戦争で日本がロシアを敗らなければ、今ごろ東北地方は中国の領土ではなかっただろう。
 19世紀の欧州人による植民地統治が進む中で、日本の急速な発展は東アジアの黄色人種を、アフリカの黒人やアメリカ大陸のインディアンと同じ運命をたどることから解放した。

 日本の戦後の経済発展がなければ、アジアの四小龍(韓国、台湾、香港、シンガポール)の台頭はなかっただろう。
 日本の改革開放初期の巨額の投資と援助がなければ、中国の改革開放は成功しなかったはずである。

 日本の古代東洋文明の継承と発揚がなければ、今日の東洋文明は元や清によって無きものにされていた。
 日本が清朝からの大量の留学生を受け入れていなければ、中国は近代的な思想や文明を身につけることができていなかっただろう。

 最後に、戦後と戦前の日本は天と地ほどの差がある2つのまったく異なる国家である。
 戦後の日本の憲法は、日本の交戦権や攻撃性のある武器の所持、25万人以上の兵を有することを認めていない。
 今日の日本は、アジアの安定的な繁栄に欠かせない存在であり、周辺国にとっていかなる脅威にもなり得ない。








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対中国防衛強化への一歩:平成26年度防衛予算概略、中国への備えを主軸に

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「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年10月29日
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2013-10/29/content_30436018.htm

日本、中国を見据え武器・装備を強化

 日本防衛省はこのほど、2014年度防衛予算の概要を発表した。
 同概要は、日本周辺の安保環境に変化が生じており、朝鮮のミサイルの脅威が深刻化し、中国が日本周辺の空・海域での活動を拡大していることから、日本は警戒が必要だとした。
 同概要は、2014年の陸海空自の武器・装備の発展に関する計画を作成した。

 防衛省は同概要の中で、日本の南西海域の防衛体制を強化し、特に監視・早期警戒能力を高めるべきだとした。
 防衛省は400万円を拠出し、早期警戒機の具体的な導入時期、及び関連する機種の選択などの議論を進める予定だ。
 防衛省はさらに13億円を拠出し、
●.沖縄県那覇基地にE-2C早期警戒機を配備し第2飛行警戒監視隊を創設し、南西海域の巡航に対する監視を常態化する。

 武器・装備の追加については、主に
●.4機のF-35A戦闘機、
●.4機のP-1哨戒機、
●.1隻のはつゆき型護衛艦(25DD型の2番艦、排水量は5000トン)、
●.1隻のそうりゅう型潜水艦(排水量は2900トン)、
●.1隻の潜水艦救難船(排水量は5900トン)
などが含まれる。
 また同概要は艦載無人機の発着艦および関連する作戦の訓練を強化するとし、
既存のP-3Cにレーダーおよび赤外線センサーを追加する
とした。

 また朝鮮のミサイルの脅威に対応するため、同概要は山口県見島分屯基地にFPS-7ステルス防空レーダーを配備し、弾道ミサイルへの探知能力を強化するとした。

<<以下写真のみ抜粋>>


第2飛行警戒監視隊の創設


E-2C早期警戒機


●.F-35A戦闘機、






●.P-1哨戒機、


●.1隻のはつゆき型護衛艦(25DD型の2番艦、排水量は5000トン)、



●.そうりゅう型潜水艦(排水量は2900トン)、

<<略>>




「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年10月30日
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2013-10/30/content_30445227.htm

日本の軍事費報告 中国との戦争に備える内容に

  「中国の我が国周辺海空域における活動の急速な拡大や北朝鮮のミサイル発射など、我が国周辺の安全保障環境は一層厳しさを増している
 日本防衛省はこのほど2014年度概算要求の概要を発表し、同概要を発表することとなった「背景」について、目立つ位置で説明を加えた。
 同概要は、日本の南西海域の警戒・監視を強化し、空自警戒航空隊を改編し、第2飛行警戒監視隊を創設するとした。
 また無人偵察ヘリ、AAV7RAM/RS水陸両用車などの装備を導入し、南西諸島の防御を整えるとし、矛先を中国に向けた。

 2013年度と比べ、60ページにも渡る今年の同概要には、かつてなかった内容が盛り込まれた。
 ゆえに中国に対する意図をはっきりと読み取ることができる。
 南西海域の警戒・監視能力に関する項目の中で、同概要はまず日本の早期警戒能力を強化するとした。
 防衛省は新型早期警戒機の導入の可能性について検討し、2014年に関連装備の調達作業を推進する。
 また既存のE-767早期警戒機の能力を強化するため、中央計算装置および電子戦支援装置を取り換える。

 同概要は、日本の警戒・監視体制を整えるため、防衛省は既存の警戒航空隊を改編し、現在の三沢基地・浜松基地を3つの基地に拡大し、追加される那覇基地をE-2C早期警戒機の第2飛行警戒監視隊の基地とすると強調した。
 また13億円を拠出し、那覇基地に必要なインフラ整備を進めることになる。

 同概要は南西空域について、無人機と海自の艦艇の相互運用性を高め、関連する調査・研究の完了後、最終的に無人機の導入を決定し、関連インフラを整備するとした。
 また防衛省は2億円を拠出し、超高度・長時間滞空型無人機の調査・研究を進め、日本の領空と領海に対する監視を強化する。
 中国から最も近い与那国島については、自衛隊の沿岸監視隊を配備することが再明記され、費用は総額で155億円に達する見通しだ。

 同概要は日本版海兵隊について、水陸両用作戦に特化した部隊を創設し、陸自に水陸両用準備隊を編成し、水陸両用車の配備などの措置により戦闘力を強化するとした。
 また日本版海兵隊の作戦の需要を満たすため、防衛省は13億円を拠出し、米国からAAV7RAM/RS水陸両用車を2台調達し、外国の関連島嶼に対する「侵攻の事態」に備え、日本の離島奪還作戦の能力を高めるとした。

 同概要を眺めると、中国に対する意図がほのめかされていることが分かる。
 日本の軍事・安全面の政策の動向は、アジアの隣国と国際社会から注目されている。
 日本側はこのほどいわゆる外部の脅威を喧伝し、緊張・対立を人為的にこしらえ、それを口実に軍拡を続けている。
 日本側の真の意図とは何だろうか。
 国際社会はこれを懸念し、警戒を強めざるを得ない。






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中国原潜公開:首脳会談拒否の言い訳、それとも宣戦布告への段取り?

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●長征3号級原子力潜水艦


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年10月29日
http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2013-10/29/content_30437890.htm

 火薬のにおい濃くなる中日 軍事衝突は恐ろしい結果招く
=露メディア

 中国の爆撃機2機と軍用輸送機2機が25日と26日の2日連続で日本南部の島を通過し、東京を慌てさせた。 
 日本の領空侵犯はなかったが、自衛隊の戦闘機が万一に備えて2度の緊急発進(スクランブル)を余儀なくされた。
 ロシアの声が伝えた。

 安倍首相は27日に東京近郊の自衛隊朝霞駐屯地を視察した際、「現状変更を許さないとのわが国の国家意思を示す」と述べた。
 現在釣魚島(日本名・尖閣諸島)は日本に実効支配されているが、中国は釣魚島などの島嶼は昔から中国の領土であると考え、監視船を派遣している。
 28日にも中国海警局の船4隻が再び係争のある島の水域を航行、それを確認した日本側はただちに領海から出るよう求め、外務省は中国駐日本大使館に抗議した。

 ロシア科学院極東研究所日本研究センターのワレリー・キスタノフ主任は東中国海情勢は次のように発展すると予測する。

 島嶼をめぐる係争は今後さらに激化する。
 いつ終わるかはまだわからない。
 今戦っているのは神経戦で、あたかも軍事衝突に発展しそうだが、それは浅い見方だ。
 情勢を軍事衝突に発展させてはならないことは北京、東京どちらも指導者もわかっている。
 偶然の射撃または予想外の状況が起きれば、中国にとっても日本にとっても、北東アジア全体ひいては東アジア全体にとって恐ろしい結果を招く。
 問題は、両国がいつ各自の理性を働かせ、緊張緩和の糸口を模索し始めるかだ。

 キスタノフ主任は
 「中日両国の経済、金融関係は緊密で、すでに統一の共同体を形成している。
 それが政治対立が軍事衝突への発展を制約する抵抗力となるかもしれない」
と指摘する。

 また、
 「共同体の存在および政治関係の悪化が経済的損失をもたらし最終的に望まない結果を招くと双方がわかっている。
 それがさらなる緊張悪化を食い止める要因となっている。
 問題は双方がいつ打開策を模索し始めるかだけだ。
 近いうちでないとしても、その日は必ず到来する」
と強調する。

 ここでロシアと日本の領土問題処理の経験を参考にしてみるのも悪くないというのがキスタノフ主任の考えだ。
 ロシアのプーチン大統領は安倍晋三首相とモスクワや他の場所で会談を行い、平和条約および領土問題について討議。
 11月にも日露外務・防衛閣僚協議(「2+2」)を東京で行い、領土問題について対話する。このことからわかるように、両国首脳・閣僚の接触を通じて複雑な領土問題解決の糸口を模索するのは先例のないことではない。



サーチナニュース 2013/10/29(火) 11:40
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1029&f=politics_1029_002.shtml

日本領海に中国船4隻が侵入…中国大使館に抗議も「受け入れない」

  第11管区海上保安本部によれば、海上保安庁の巡視船は28日午前9時30分ごろ、尖閣諸島(中国名:釣魚島)沖合の日本領海に中国海警局の船4隻が侵入したことを確認した。
 環球時報(電子版)が報じた。

  中国当局の船が日本領海に侵入するのは、日本が2012年9月に尖閣諸島を国有化して以来68回目だ。

  中国駐日本大使館の関係者によれば、外務省アジア大洋州局の井原純一局長は28日、中国大使館に抗議した。
 だが、韓志強駐日大使館公使は抗議を受け入れなかった。

  中国の韓志強公使は
 「釣魚島はわが国固有の領土であり、釣魚島海域もわが領海である。
 日本には何かを主張する権利はなく、われわれは日本の抗議を受け入れない」
と語った。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/10/29 08:58
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/10/29/2013102900606.html

中国国営メディアが原潜部隊を大きく報道、日本に警告か10/29 camera

 人民日報・光明日報・解放軍報・中国中央電視台など中国の主な国営・官営メディアは28日、42年ぶりに公開された原子力潜水艦部隊を主要記事として一斉に報道した。

 人民日報・光明日報・解放軍報は1面トップ記事で、中国中央電視台は朝の番組から、北海艦隊に所属する第1原子力潜水艦部隊の歴史や攻撃力などについて紹介、弾道ミサイルを発射するシーンを公開した。
 これらのメディアは「中国海軍秘蔵の武器だ。
 同部隊は世界最長期間航行記録を作った」と報じた。

 中国軍はこのほど大規模な実戦訓練を行い、新兵器を公開するなど、活発に武力をアピールしている。
 中国海軍は北海・東海・南海艦隊を総動員し「第1列島線(沖縄-台湾-フィリピン)」を越え、西太平洋で過去最大規模の海上訓練を実施している。
 韓半島(朝鮮半島)と日本近海が作戦範囲となる北海艦隊は今月初め、約100隻の艦隊を動員した実戦訓練を行った。
 環球時報のニュースサイト「環球網」は23日、香港メディアの話として「中国海軍の偵察船はハワイ付近の海域まで行き、米海軍の通信を傍受した」と報道した。
 また、中国製武器の「自慢」も増えている。軍事関連誌「兵器」はこのほど、敵の地下基地が破壊可能な弾道ミサイル「東風-15C」を初公開した。

 中国の武力アピールは「日本がアジア・太平洋地域で軍事的影響力を強めようとしていることに対する警告メッセージでは」という見方が多い。



「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年10月29日
http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2013-10/29/content_30433935.htm

 中国原潜部隊が公開 矛先を向けられたのは日本?

 テレビ朝日は28日、
 「中国が原子力潜水艦部隊の情報を初公開したが、これには軍事透明度の向上、および強化された海軍の実力を周辺諸国に誇示する二つの狙いがある」
と分析した。
 多くの海外メディアにとって、この「周辺諸国」とは日本を指している。

 韓国SBSテレビは28日、
 「中国の今回の動きは、日本に実力を示す狙いがあると分析されている。
 中国はこのほど3大艦隊を動員し、西太平洋で軍事訓練を実施した。
 また中国初の空母も頻繁に活動しており、軍事活動範囲の拡大の動向を示している」
と伝えた。

 韓国・文化日報は、
 「釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題により、中日両国の武力誇示が白熱化している。
 中国軍機はこのほど4日連続で沖縄付近の上空を飛行し、自衛隊も27日に大規模な閲兵式を開催した。
 28には中国海警局の4隻の巡視船が、再び釣魚島海域に入った」
と報じた。

 米ビジネスウィーク誌なども記事の中で、中国の原子力潜水艦部隊の登場と、中日の係争を結びつけた。
 日本の防衛大学校の某軍事専門家は、
 「中国の新型通常動力潜水艦は、すでに弾道ミサイルと遠距離巡航ミサイルを搭載できる。
 これに原子力潜水艦の遠洋航行能力が加われば、日本の海上活動を抑制できるほか、米国に対しての脅威にもなる」
と指摘した。
 長期的なスパンで見ると、これは中国の「強軍の夢」の決意を示す重大な宣言だ。
 さらに中国海軍の最近の各演習と結びつけると、中国の新たな海軍戦略が明確に示されていることが分かる。

 英タイムズ紙は、
 「戦略原子力潜水艦の巡航は、中国軍の節目となる出来事であり、中国の核の抑止力というパズルを完成させる、最後の重要な1ピースだ」
と報じた。

 中国軍事専門家の李傑氏は28日に環球時報の取材に応じた際に、
 「原子力潜水艦部隊には、抑止力の意味合いが込められている。
 透明な軍事と潜水艦部隊の能力の強化を示すほかに、中国の原子力潜水艦の登場は、中国を挑発しようとするすべての国に対して、先に手を出せばその結果を考えなければならないと警告した」
と分析した。



「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年10月28日

中国潜水艦部隊 訓練の模様と船内の画面が公開

中国海軍初の潜水艦部隊である海軍北海艦隊某潜水艦基地は建設以来、世界原子力潜水艦の1度の航続時間の新記録を樹立し、中国原子力潜水艦深海作戦能力を確かめ、水中からロケットを発射し中国の海の戦略的抑止力の形成を宣言し、42年間に渡り核の安全を維持してきた。

 この中国の「切り札」とも呼べる部隊は、2009年4月に初公開された。
 同基地の2隻の原子力潜水艦は、中国海軍建設60周年の多国籍海軍活動の海上閲兵式に出席した。
 これにより、中国海軍の原子力潜水艦が初めて人々の前に姿を見せた。

 毛沢東主席は1950年代に、世界軍事強国の核の脅威・独占を打破し、国家の独立・自主・安全・尊厳を守るため、「原子力潜水艦を1万年かかっても建造する」と宣言した。
 この呼びかけが、原子力潜水艦事業の苦難に満ちた卓絶した発展をスタートさせた。

 1970年12月、中国初の原子力潜水艦が進水した。
 これは「両弾一星」(2つの爆弾と1つの衛星)に続く、中国の強力な武器となった。

 同基地を始めとする中国海軍原子力潜水艦部隊は42年に渡り、無から有へ、弱から強への発展を続け、強敵を脅かし覇権に反対する海の「原子力の盾」を掲げた。
 原子力潜水艦は42年間に渡り100万カイリを安全航行し、試験航行・実兵演習など一連の重大任務を順調に完了した。

 同基地の政治委員の厲延明氏は中国新聞社のインタビューに応じた際に、
 「原子力潜水艦は常に単独で出港し、大陸から遠く離れた複雑な環境で作戦を展開する。
 そのいかなる戦術的な動きにも、政治的な大きな意義が含まれる。
 いかなる決定・措置も、国家の政治・外交の大局と密接につながっており、兵力の行動の政治性・政策性・対外性が極めて高いため、少しのミスも許されない」
と説明した。

 中国海軍の原子力潜水艦は1988年9月、音もなく海の奥深くに潜水し、ロケットの水中発射を実施した。 
 ロケットは海面を突き抜け、目的地であった海域に正確に落下した。
 中国は米・露・英・仏に続き、原子力潜水艦により水中からロケットを発射できる5番目の国になった。
 これは中国の海の戦略的防御力が、初歩的に形成されたことを示した。




●長征6号級戦略ミサイル原子力潜水艦


●402号艦の進水式(資料写真)


●1971年、海軍初の潜水艦部隊が成立した当時の写真(資料写真)


●潜水準備に入った原子力潜水艦


●海上核安全救助訓練の様子


●威風堂々たる原子力潜水艦の船員


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年10月29日
http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2013-10/29/content_30434283.htm

 中国の原潜、米軍の考えとアジアの版図を変える可能性

 中国の軍事現代化の推進に伴い、解放軍は自身の実力の議論に意欲的になっている。
 中国の公式メディアがここ数年、中国の原子力潜水艦部隊の状況を集中的に報道していることについて、英フィナンシャル・タイムズ紙は28日、専門家の言葉を引用し、中国の最も神秘的な「切り札」と見られている同原潜は、富鉱のように西側の多くの軍事アナリストに注目され、様々な憶測や分析がされていると伝えた。

 英タイムズ紙は、中国の戦略型原子力潜水艦について、
 「これは中国の核抑止力の最後のつっかい棒であり、米軍の軍事面の考えを変え、アジアの地縁政治の版図を塗り替える可能性がある」
と表現した。
 原子力潜水艦部隊を42年ぶりに大々的に公開し、中国は外部に透明性を示したと同時に、自信も見せた。
 この行動は誰に向けたものか。
 一部の外国メディアは習慣的にこの疑問を投げかけ、最大のターゲットは日本だとした。
 中には、中国人の自信を高め、強硬さと気勢を高めるためとの見方もある。

 中国の軍事専門家の李傑氏は「環球時報」に対し、次のように述べた。米国のルーズベルト前大統領は「棍棒を携え、穏やかに話せ」という名言を残した。
 他人がどう言おうと、自身の利益を守るために中国は軍事力を発展させなければいけない。

 元海軍装備技術部長の鄭明少将は、
 「中国が原子力潜水艦、特に戦略型原子力潜水艦部隊を公開したのは世界に力を見せつけるためではない。
 中国の原潜のレベルは米国とまだ大きな差があることを認めなければいけない。
 その上、中国は核兵器を最初に使用しないと一貫して主張している。
 中国の戦略型原子力潜水艦は攻撃を受けた際の反撃手段に過ぎないため、米国に積極的に挑む手段と見てはいけない」
と述べた。
 また、中国が原潜を公開したのは、1つは何を使って国民を守るかを民衆に伝えるため、もう1つは中国の原潜は平和と世界の政治・経済秩序を守る役割があると世界に示すためだとの見方を示した。
』 


「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年10月29日
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2013-10/29/content_30436476.htm

 軍事専門家「中国は強気で軍事力の発展を」

 中国の自信を強調するとともに、中国の「強硬さ」を騒ぐ西側メディアがある。
 英フィナンシャル・タイムズ紙が28日伝えたところによると、中国軍増強の自信がアジア太平洋地域の緊張に拍車をかけている。 
 中国海軍は近年の実力増強で、強硬姿勢に転じてきている。
 環球時報が伝えた。

 米国は今年6月、米国の排他的経済水域(EEZ)に入って中国艦船がパトロールを行っていると明かした。
 今年7月、中国の駆逐艦が初めてロシアと日本北部の間の海峡を通過。
 中国の同地域での軍事力強化に対抗するため、米国は昨年、オバマ政権のアジア太平洋シフト戦略の一環として、太平洋地域に配備する海軍艦船の割合を拡大すると表明した。

 軍事専門家の李傑氏は環球時報の記者に、中国海軍の核戦力に対する海外メディアの心理は複雑だと話す。
 「それは中国が高度経済成長と同時に軍事力も強大化するのを西側諸国は望んでいないからだ。
 軍事力が強大化し、経済力も高まれば、西側諸国、特に米国のアジア太平洋におけるグローバル利益に影響を与える。
 中米の貿易往来は密接だが、米国は軍事上はやはり中国を牽制したいと考えている」。

 李氏は
 「誰が何と言おうと、中国のグローバル利益を確保するため、中国は地域の強国になり、自らの軍事力を強気で発展させなければならない。
 我々の軍事力が日本よりも劣れば、アジア太平洋地域の軍事力のバランスはとれない」
と強調する。


通常、宣戦布告の前は決して手の内を明かさないものである。
 しかし、ここでトラネコの原子力潜水艦を動静を公表するというのは、これから戦争をおっぱじめようという国の動きとしてしては解せない。
 なぜなら手の内を明かすようなものだからである。
 そのため最新型は公開せず、ポンコツならいいだろう、といったところではないだろうか。
 中国得意の孫子の兵法で物量を見せつけるためであろう。
 手持ちのコレクションを並べてもそれは相手が日本だと抑止力にはならない。
 逆に「日本のやる気をそそる」ことになる。
 中国はそのあたり、この一年で充分学習したと思ったが。
 やることが少々安易である。
 ただ、明白に日本が中国をターゲットにして防御力増強に動き出したとき、そのニュースに何も反応しないわけにはいかない。
 「強く抗議する」とか言った口先だけのプロパガンダではもはや民衆が納得しない。
 とはいえ、日本のこの動きを上回るほどの動きを中国がしているかというと、それはない。
 どうしたらいいのかもわからなくなっている。
 そこで浮上してきたのが「原子力潜水艦」というわけである。
 最新鋭のものの公開はできないが、ほぼポンコツに属した原潜なら開示しても問題あるまい。
 原潜は日本がもっていないもので、インパクトは充分にある。
 その写真を公表することによって、周囲の不満を静めようというわけである。


サーチナニュース` 2013/10/31(木) 10:22
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1031&f=national_1031_010.shtml

【中国ブログ】日本との開戦は無理、負けなかったしても勝てない

  昨年9月の日本政府による尖閣諸島の国有化以降、日中間で緊張状態が続いている。
 中国軍による尖閣諸島の「巡回」のニュースも常態化しつつある。
 ネット上では過激な開戦論が散見されるが、両国は将来本当に開戦することになるのだろうか。

  新浪ブログのアカウント名・乱世逢英豪さんは31日、自身のブログに
 「日中戦争は当分起こりえない」
とする記事を掲載した。

  乱世逢英豪さんは、封建制度の失敗、洋務運動の失敗、資本主義の失敗、と失敗を重ねてきた中国が、
 もし新たに日本と戦争を起こせば
 「社会主義、改革開放の失敗、国や民族の失敗」を賭けた戦いになると主張。
 失敗すれば国家の分裂にもつながりかねないことから
 「戦うならば負けは絶対許されない」とし、勝利のためには手段を選ばない可能性があると論じた。

  また、「勝利のために戦争規模を拡大するだろう」という日本に対して核兵器を使えば屈服させることができるとしたものの、そんなことをしたら今度は全人類を敵に回すことになり、
 「負けないにしても勝つこともできない」と戦争を行う意義を否定した。

  両国間で問題が起きるたびに、日中のネットユーザ双方から「開戦せよ」との過激な意見が飛び交うのが今や当たり前の状況だ。
 ただ、本当に開戦したらどんな結果が待っているかということに思いをはせる人は多くないのではないか。

  本当に開戦などするはずがないと信じ込んだうえで、過激な言論をネット上にぶちまけるスリルのようなものを味わっているだけのユーザーも多少なりともいるかもしれない。

  乱世逢英豪さんの思いは戦争反対だ。
 その理由は戦争をすれば双方に破滅が待っているというもので、単に日中友好や「仲良し論」を掲げるものではない。
 政治体制や利益が異なる隣国であれば、小さなトラブルは避けられまい。
 双方の為政者はもちろんのこと、市民も過激な野次にあおられることなく、「共存」という観点から冷静に両国関係を考えるべきではないだろうか。



サーチナニュース 2013/11/03(日) 15:31
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1103&f=national_1103_039.shtml

【中国BBS】中国の原子力潜水艦は200m潜ると変形する?

  中国の主要機関紙は10月28日にそろって中国海軍の「原子力潜水艦部隊」を紹介する記事を掲載した。
 これまで「原子力潜水艦部隊」が公開されたことはなかったが、原潜を積極的に活用して海洋進出を強める方針をアピールする狙いがあるとみられる。

  中国政府の「原子力潜水艦部隊」をアピールする方針と裏腹に、中国大手検索サイト百度の掲示板に
 「わが国の原子力潜水艦は200メートル(m)潜ると変形する」
というスレッドが立てられた。

  スレ主は
●.「091型原子力潜水艦の潜水試験中、230mに達した時に船内から音や水漏れ、変形が発生した」
と主張。
 しかし艦長は落ち着いて潜水を継続し、302mの潜水記録に成功したのだという。
 スレ主の主張の真偽は不明だが、にわかに信じがたい主張とも言える。

  中国では粗悪な材料を使う手抜きの“おから工事”がしばしば問題になるため、
●.「原子力潜水艦までおから工事とは恐れ入った。
 これじゃ日清戦争前に軍事費をくすねた西太后と同じじゃないか」
など、皮肉を込めたコメントも多かったが、半ばあきらめも感じられる意見が多く寄せられた。

  変形の原因については
●.「これは技術的問題なのだろうか? それとも品質の問題?」
と疑問を投げかけるユーザーがいたが、「両方とも問題」というのが正しいかもしれない。

●.「変形はまずいだろ。小日本の潜水艦はそんなことないのに」
と、日本を比較して嘆くユーザーも多かったが、「これはわが国最新のトランスフォーマーだ」と自虐的な冗談もあった。(








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永遠には続かぬ中国の奇跡:独裁主義下の近代化には限界

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ウォールストリートジャーナル 2013年 10月 29日 15:49 JST
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702303925304579164853735284732.html?mod=WSJJP_hpp_LEFTTopStoriesFirst

永遠には続かぬ中国の奇跡―独裁主義下の近代化には限界

 いかなる経済的な奇跡も、やがて魔法が解けるときが来ることは歴史が証明している。
 中国は驚くべき成長をあとどれくらい維持できるのだろうか。

 20世紀の大きな疑問は21世紀になっても消えていない。
 歴史の正しい側にいるのはどちらかという疑問だ。
 自由市場、法の支配、説明責任、三権分立でがんじがらめになった、大衆の中から権力が育った自由民主主義なのか。
 それともスターリンやヒトラーのような独裁的中央集権制なのだろうか。
 最近の変形として、そこまで苛酷ではないものの、
 中国の国家資本主義プラス一党独裁
が挙げられる。

 共産主義の崩壊がこの大きな疑問を解消することはなかった。
 20年ほど眠らせていたに過ぎない。
 そして今、中国の驚異的な台頭と民主主義経済の危機――バブルとその崩壊、過剰支出とけた外れに大きな債務――が、自由民主主義がいたるところで勝利する『歴史の終わり』と呼ばれる墓地に安全に埋められていたかに思えたものを掘り起こしてしまった。
 墓から蘇ったその死人は、今や誇らしげに歩き回っている。
 そして欧米の多くの人々が次のような疑問を抱いている。
 豊かさと世界的影響力を手に入れるには、
 過去にアジアの「小龍(韓国、台湾、日本)」が、
 現在では中国が実践している
 トップダウン型の資本主義の方が、自由民主主義の混乱を招き、自らを無能化させるやり方よりも良いのではないか。

 「他の国々の台頭」派(アリス・H・アムスデン著『The Rise of "the Rest"』の考えに同意する人々)は、明日は昨日のリメイクになる、つまり中国はますます成長すると想定している。
 しかし、歴史はわれわれに用心しろと警告している。
 過去のすべての経済的な奇跡に共通する特徴は急成長である。
 それは19世紀の英国、米国、ドイツに始まり、第2次世界大戦後の日本、台湾、韓国、西ドイツに受け継がれた。
 ところが、いずれの国も最初の驚くべきペースを維持できず、最終的には減速してしまった。
 若々しい活気が成熟に取って代わられると、そうした国々は「ノーマルな」ペースに落ち着いた
 「ノーマルな」とはどれぐらいのペースか
 2008年の金融危機までの30年間なら、米国の成長率は平均3%を優に上回っていた。
 ドイツの成長率は3%から2%未満に、
 日本は4.5%から1.2%に減速している。

 国が農業と手工業から製造業に発展し、
 そこからさらにサービス・知識経済に進化していくにしたがって、
 上昇は降下に転じ、横ばいになる。
 その過程で田舎には人がいなくなり、無限に思われた安い労働力の宝庫として機能しなくなってしまう。
 固定投資が増えるに連れて限界収益が減り、新たな単位当たり資本が生み出す生産高は以前よりも少なくなる。
 これが経済の最も古い法則の1つである収穫逓減の法則だ。

 第2次世界大戦後の日本やドイツがそうであったように、横ばい効果は戦争と壊滅の直後の復興段階に出現した先進工業国の経済にも当てはまる。
 どちらの場合もそのパターンは同じだ。
 空に向かって急上昇し過ぎた飛行機が高度を下げ、通常の飛行パターンである水平飛行に正すのと似ている。
 強調すべきは、そのトレンドラインが決してなめらかではないということだ。短期的に見ると、そのラインは景気変動や内戦や戦争といった経済の域を越えたショックによってジグザグになる。

 何を耐え忍んだかということは後になってようやくわかるのだ。
 1970年代の景気拡大の最中、日本の成長率はわずか2年のあいだに8%からマイナスに落ち込んだ。
 1970年代のもう1つの成功例である韓国は12%とマイナス1.5%の間で急激に変動した。
 同じころに文化大革命が起きていた中国の成長率もかつての19%からマイナスに急降下した。

 最近の中国の歴史は、景気循環による低迷よりもよっぽどひどい損害をもたらす「外因的」ショックの役割を完璧に説明している。
 成長にとって戦争に次ぐ容赦のないブレーキは国内の混乱である。
 文化大革命の最初の2年間で中国の成長率は8%も低下し、その後さらに7%ポイント下がった。
 1989年の天安門事件の後、2桁だった成長率は急降下し、2年連続で2.5%となった。

 文化大革命と天安門事件は、将来、中国を苦しめるために戻ってくるかもしれない災いを匂わせている
 国家の締め付けが強いほど、経済は政治的ショックにますます脆弱になる
 中国当局がすべての市民デモを、30年以上も前に起きた天安門事件の二の舞を警戒するかのように執拗に監視しているのもそのためだ。
 「中国の指導部は権力を失う日が近いのではないかという不安にとらわれている
と中国研究の第一人者、スーザン・シャーク氏は書いている。
 「彼らは1989年の初めにソビエト連邦や東欧の共産主義政権がほぼ一夜にして崩壊するのを不吉な予感と共に見ていた。
 北京の天安門広場とその他の100以上の都市で起きた大規模な民主化要求の抗議行動が中国の共産主義体制を転覆させそうになったのもその年だった」

 今日、世界は中国のすさまじい成長に驚がくしている。
 だからといって、中国が経済史の審判に未来永劫抗える理由などあるだろうか。
 19世紀半ばに欧米の驚異的な経済発展を引き起こした産業革命以来、この歴史の審判から逃れた国など、他にはない。

 では、中国への心酔をどう説明したらいいのか。
 欧米のさまざまなタイプの知識人たちは、絶対的指導者に弱い傾向がある。
 たとえば、フランスの実存主義作家で哲学者のジャン・ポール・サルトルのスターリンやドイツの大学教授陣のヒトラーに対する背信行為への誇大な称賛である。
 フランスの小説家、アンドレ・ジードはスターリンのロシアに具現化された「人類の救済の約束」を見ていた。

 それも当然である。
 そうした独裁者は世俗的な救済ばかりか経済の再生も約束した。
 権力を欲しながらも臆病で手が出せない思想家が夢を見て議論する一方で、彼らは実践的なエンジニアだった。
 残念なことに、その代償は筆舌に尽くしがたい人的被害だったが、共産主義者だったドイツの詩人、ベルトルト・ブレヒトの有名な説教にあるように
 「まず食うこと、それから道徳」
だった。

 今日の悲観論者たちも同じような誘惑に屈している。
 彼らは欧米の資本主義の危機をざっと見渡し、中国の30年に及ぶ奇跡に目を奪われている。
 そしてもう一度、特に市場と利益を側面に配した国家至上主義は自由民主主義よりもうまくいくという結論を下している。
 20世紀の傷だらけの歴史が示している通り、
 権力は初めのうちこそ確かに成長を育むが、長期的には行き詰る。
 最高指導者は、国民を熱狂的な工業化に駆り立てるのがうまく、民主主義が数十年、数百年かかることを数年で成し遂げてしまう。

 ヒトラーの指揮の下、フライング・ハンバーガーの愛称で知られた特急列車はベルリンとハンブルグの間を138分で結んだ。
 戦後の民主主義体制下のドイツでは、この記録に追いつくのに66年を要した。
 その理由は単純である。
 ナチスには地元住民の反対や環境影響評価報告書を心配する必要がなかったからだ。
 今ではドイツ製の磁気浮上式鉄道が上海と浦東国際空港の間を猛スピードで行き来している。
 ところが、それを開発したドイツでは、騒音と助成金に抗議する民主主義のせいで運行が頓挫している。

 ソ連型のモデルが示しているように、
 トップダウン型の経済は当初は成功しても後に失敗する。
 ナセル大統領のエジプトからカストロ首相のキューバまで、模倣者の長いリストが証明しているように、離陸地点にすら到達しないこともある。
 アルゼンチン、エクアドル、ベネズエラが例証している通り、21世紀のポピュリスト軍事独裁者もやはり成功していない。

 独裁主義の、あるいは「誘導された」近代化は自らその終結の種をまいている。
 その制度は、初期には山々をも動かすが、最終的には自らも山脈の一部と化し、石のように固く、排他的で動かなくなる
 それは自らの地位と収入にとって重大な脅威となる変化をまずは無視し、次に抵抗する昔の特権階級のような既得権保有者に力を与える。

 このような「利益の追求」はそうした社会のすべてで見られる。
 社会科学者のフランシス・フクヤマはフランス革命以前の旧体制を振り返ってこう説明する。
 「そうした社会では、エリートたちが自らの利益を確保するために、すべての時間を費やしてでも公職に就こうとしていた」
つまり、自由市場が与えてくれる以上の富を求めていたのだ。
 フランスでは、その「利益」は
 「私的に充当され得る特定の収入源に対する法的権限」
だった。
 言い換えれば、公的な権限を個人的な利益に変換するのが権力者のゲームで、市場や競争など知ったことではなかったのだ。

 このフランスのたとえは容易に20世紀の東アジアに置き換えられる。
 そこでは国家と社会の双方によって、公然と、あるいは秘密裏のうちに、持ちつ持たれつのゲームがプレイされた。
 国家的優位性を旗印に掲げる国家は、産業や利益団体を特別扱いした。
 するとそうした組織は競合的体制がもたらし得るものをはるかに越えた富と地位――「利益」を増やそうと、独占、助成金、税制上の優遇、保護を得るための権力を追求した。

 国が大きくなればなるほど、利益も大きくなる。
 市場ではなく国家が経済的成果を決定するのであれば、資源分配者として政治が収益性に勝ることになる。
 免許、建築許可、資本、輸入障壁、競争抑制的な規制などは国営企業、または優遇されている企業に与えられ、腐敗や非効率を生み出すことになる。
 こうしたシステムは簡単には修正できない。
 国家はその顧客を頼り、顧客は恩恵を施してくれる国家に依存しているからである。
 この広がりつつある馴れ合い関係は、景気停滞か反乱のいずれかを招くことになる。

 中国について小龍たちが教えてくれるものはなにか。
 そうした国々のすべてが倣ったモデルはほとんど同じだが、見逃すことができない違いもある。
①.その1つが純然たる大きさである。
 なにがあろうと、中国は世界経済において強い影響力を持ち続けるだろう。
②.もう1つは人口統計だ。
 小龍たちはすでに典型的なコースをたどり終えている。
 その過程で欧米と同様に、田舎の労働者たちはより良い生活を求めて都市部に群がった。
 この「産業予備軍」が賃金を抑え、利益率と株主資本を押し上げてきた。

 こうして韓国、台湾、日本は偉大な「世界の工場」となり、その織物、工具、自動車、電子機器は、今日の中国の巨大輸出産業と同様に、欧米の産業を圧倒しそうになった。
 しかし、働き手がいなくなった田舎では、もはや産業界に安い労働力を提供できないのだ。

 中国には農村の貧しい生活に別れを告げようとしている人々がまだ数千万人いる。
 したがって、減少・高齢化しつつある人口が移民や出生率の増加ですぐに補充されることはない日本と混同してはいけない。
 世界的にも出生率がかなり低い日本の順位は、台湾の1つ上、韓国の1つ下となっている。
 これは東アジアの「死の願望」と呼ぶべきだろう。
 中国の「予備軍」はまだまだたくさんいる。
 この非常に貧しい国は、強制された資本蓄積、抑制された消費、尊大なまでの環境軽視といった国家資本主義に典型的な強みについても使い果たしていない。

 とはいえ、「2015年の災い」には用心すべきである。
 都市部に行きたがっている田舎の住人は多いが、中国の労働力は減少し始め、その一方で高齢化している扶養家族の数は増え続けている。
 これは極端に低い出生率、健康状態の向上、寿命の延びなどの結果である。
 中国で高齢化が進む一方で、米国では高い出生率と移民受け入れ政策のおかげで若返っている。
 高齢化社会は単に労働力が減るだけではなく、安全と安定を求める人々と、経済成長の目に見えない原動力となっている特性、リスクを冒してでも獲得したがる人々の間の文化的バランスにも変化を生じさせている。

 いずれにしても、中国のコスト優位性は急激に落ち込んでいる。
 2000年以来、平均賃金は4倍になり、かつては目覚ましかった年間成長率も、もはや1桁に鈍化している。

 「公序の乱れ」の頻度で計測する中国での不満は高まっているが、それは地方の腐敗やエリートたちの利益追求に対するもので、共産党の政治的独占にひびを入れようとするものではない。
 天安門広場での1回のデモで革命は起きない。
 台湾政府や韓国政府の独裁者を追放した国民的な抗議活動に近道などない。

 中国では選挙による革命がすぐに起きる可能性もない。
 日本は自由選挙の国であるにもかかわらず、自由民主党一党による国家運営を排除するのに50年の歳月を要した。
 中国共産党にはそうした災難を恐れる必要はない。
 見せかけだけの選挙を行っている国の唯一の政党なのだから。

 それでも、である。

 その形が「管理された」、あるいは「誘導された」ものであれ、純粋な国家資本主義であれ、歴史は独裁主義の近代化にとって良い前兆とは言えない。
★.そのシステムは凍結してしまうか、目覚ましい成長の種を自らむさぼってしまうかして、最終的に景気停滞を生み出すことになる(これは日本の「モデル」であり、自民党の事実上の独裁が途切れる以前の20年前から衰退し始めた)。
★.または、成長が最初に富を生み出し、次に中流層が生まれ、その後に民主化と共に福祉国家になり、成長が減速するという欧米のルートをたどるかもしれない。
 これは台湾と韓国が歩んだ道であり、いわば欧米化のオリエンタル版である。

 皮肉なのは、独裁主義と民主主義の両方が、理由はかなり異なっているものの、長期的な素晴らしい成長と両立しないという事実である。
 中国は今のところ、いずれの隠れた障害についても避けて進むことができている。
 景気の減速も反乱もなく、経済大国になった――これは前例のない政治的な奇跡である
 その戦略は市場を解き放ち、
 政治に足かせをする「面倒は起こさず、カネを稼げ」
である。

 中国はこの道を歩み続けられるだろうか。
 歴史の審判からすると、あまり期待できない。

 By     JOSEF JOFFE
 このエッセーは11月4日にリブライト社から出版されるジョセフ・ジョフィ氏の著書『The Myth of America's Decline: Politics, Economics and A Half Century of False Prophecies』から抜粋した。ジョフィ氏はドイツで最も広く読まれている週間新聞ディー・ツァイトの編集者で、フーバー・インスティテューションとスタンフォード大学フリーマン・スポグリ国際教育研究所の特別研究員を務めている。



2013.10.29(火)  Financial Times
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39038

中国など忘れ、ジンバブエやメキシコを見よ:経済成長の主役が変わる?
(2013年10月28日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 経済成長はどこからもたらされるのだろうか? 
 発展して先進国に名を連ねる国があるかと思えば、その段階に達する前に足踏みしてしまう国もあるのは一体なぜなのだろうか?

 あまり見込みがないと思われていながら経済強国へと発展を遂げた国がある。
 例えば韓国はこの60年ほどの間に、戦争で壊滅的な打撃を被った小農経済から先進国世界の正会員へと成長した。
 その一方には、韓国よりはるかに良い状況にあったにもかかわらず、伸び悩んでしまっている国がある。

 これは単なる天然資源や教育システムの問題ではない。
 ハーバード大学のリカルド・ハウスマン氏が主導して行われた研究によれば、
 経済成長は「知識によって、それも個人レベルではなく社会レベルの知識によって」決まる
という。

■社会レベルの知識で決まる経済成長

 まず問題になるのは、
①.社会が何のやり方を知っているかということ。
②.そしてその次には、そうしたノウハウが新しい分野に応用できるかどうか
がポイントになるという。
 もしその社会の人々が何かの分野のスキルを既に持っているのなら、そのスキルを容易に応用できる産業がほかにあるのではないか、というわけだ。

 ハウスマン氏らの研究では、経済複雑度マップ*1なるものが作成された。
 ノウハウがいろいろな産業をどのように結びつけてクラスター(かたまり)を作っているかを示した地図である(これを簡略化したものはwww.ft.com/authersnoteで閲覧できる)。

 これを見ると、成功している新興国の多くが
●.発展の起点とした「衣料品」セクターの周りに「建設」「機械」「化学」「エレクトロニクス」などの大きなグループが形成されていることが分かる。
 これらはすべて、ほかのセクターに簡単に移転できるスキルが必要とされるセクターだ。

●.一方、天然資源関連のクラスターはその外側に位置している。
 石油や鉱物資源に恵まれた国々は、しばらくの間は繁栄を謳歌できる。だが、こうした採取産業には、ほかの産業に容易に移転できる専門技術がない。

 これらの国々はそうした専門技術がある新しい産業を、鉱物資源で得た現金を使って意図的に育成していかなければ、現金を使い果たしたときに貧しい国に逆戻りしてしまうのだ。

 そう、ハウスマン氏は、いわゆる「石油の呪い」はあると考えている。
 必要な富のすべてが自分の足元から湧き出てくる国々の指導者は、その現状に満足して必要な改革を避けてしまうことが多いというわけだ。

 1970年代には世界最大級の産油国になるかに見えたメキシコが低迷した一方で、鉱物資源がほとんどない韓国がなぜあれほど急速な成長を遂げたのかという問題は、この見方で説明できるかもしれない。

 では、これから伸びる可能性が最も高そうな国はどこなのか?
 候補として浮上するのは、市場の大方の見方とは異なる国々だ。

 まず中南米では、ここ30年ほど伸び悩んでいたメキシコが最も成長できそうな国だと目されている。
 一方、投資家の注目をここ数年一身に集めてきたブラジルの見通しは芳しくないという。なぜか?

■メキシコがブラジルより有望な理由

 ハウスマン氏によれば、メキシコは航空機や情報技術といったセクターへの多角化を進めてきたため、その分だけ成長する可能性が高い。
 1980年代と1990年代の金融危機により、石油だけではやっていけないことが明らかになったため、この国は米国との国境付近にある組み立て工場や製造業者に投資を行った。

 安価な労働力で輸入部品を組み上げて製品を作り、国境の向こう側に送り返すという洗練されていないやり方ではあった。
 しかし、これらの産業は互いに結びついている。
 そうした産業のスキルがあるために、メキシコは自動車製造やエレクトロニクスなどほかの産業への多角化を進めたり、進出済みの産業で手がける製造段階を垂直方向に拡大したりすることが容易に行えるようになっているのだ。

 片やブラジルは、大豆生産と鉱業を筆頭とする資源セクターに力を集中させてきた。
 「コモディティー(商品)の価格が非常に高かったことを考えれば、ブラジルは驚くほど成長できていない」
とハウスマン氏は指摘する。

 「もしブラジルが現在と同じ位置にとどまるか、それよりも下がるとしたら、今後の経済成長はもっと複雑な製品を作る産業に多角化できるか否かに左右されるだろう。
 ただ、ブラジルではその多角化があまり進みそうにない」

 中南米以外の地域についても、人々の直観に反する予測がなされている。
 例えば、サハラ以南のアフリカで最も成長できそうな国はジンバブエだという。

 ハウスマン氏は言う。
 「生き物としての定めがジンバブエ最大の障害を、つまりムガベ氏を何とかしてくれると想定するなら、この国の社会には、所得水準の上昇につながり得るノウハウが存在している」

 またチュニジアとエジプトは、「アラブの春」以来混乱に見舞われているにもかかわらず成長が有望視されている。
 逆に、カタールは有望ではないという。
 石油の呪いの典型的な犠牲者になってしまう恐れがあるためだ。

 「石油は、カタールの経済成長の新たな源泉にはなりそうにはない。
 また、カタール経済のほかの分野には、成長に貢献するものがあまりない」
とハウスマン氏は述べている。

■中国については良いニュースと悪いニュース

 中国については良いニュースと悪いニュースがある。
★.良いニュースは、中国は成長できそうだとハウスマン氏の研究グループが考えていること。
★.悪いニュースは、今から2010年代末にかけての中国の成長率は年4.5~5%にとどまるという同グループの予想は、どこかの段階で景気後退が生じるとの見方に沿ったものであることだ。

 中国は少なくとも年7.5%の成長を遂げ、その過程で世界のほかの国々を救うとの見方が一般的であることを考えれば、これはやはり良いニュースではない。
 中国の経済成長率が5%を下回れば、多くの人々にとってハードランディングとなるだろう。

 しかし、ハウスマン氏の見通しはもっともだと思われる。

 「中国は、(国内総生産=GDP=に占める)投資の割合を現在の46%からもっと妥当なレベルに引き下げなければならない。
 経済成長のペースが大幅に鈍化するか
 マイナスにまで落ち込む時期がなければ、
 その達成は困難だ

 なるほど、気をつける必要がありそうだ。
 中国の経済成長鈍化による影響を緩和するには、ハウスマン氏が作った地図を広げ、
 中国の減速とは無関係に経済成長を遂げそうな意外な国々を探すとよい
かもしれない。

By John Authers
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【参考】

サーチナニュース 2013/08/05(月) 13:11
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0805&f=national_0805_024.shtml

【中国BBS】中国人が議論「もしもわが共産党が倒れたら」

  中国大手検索サイト「百度」の掲示板に
 「もしも中国共産党が倒れたら…?」
というスレッドが立てられた。
 スレ主が投げかけた際どい仮定の質問に対して、中国人ネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

  スレ主は、
●.もしも共産党が倒れても中国が民主国家になることはあり得ないと主張。
●.むしろ日米などに揺さぶられて、結局は植民地となる可能性が高いため、
 1].国内の動乱を起こすべきではなく、
 2].共産党が引き続き政権を担い、
 3].腐敗をなくして生活環境を良くしていくしかない、
と述べた。
 スレ主の質問は一見すると危険だが、共産党の正当性を認める内容であるため、スレ主が検閲で監視対象となることはなさそうだ。

  スレ主の主張に対し、ほかのネットユーザーからも
★.「現政権を転覆しようとするいかなる行為も、極めて愚かな行為である!」、
★.「党が政治をすると民が苦しむが、党が覆されると民はもっと苦しむ
と、スレ主に同意するコメントが寄せられた。

  しかし反論も少なくなく
 「世が乱れても何も恐くはない」、
 「どんな党派も寿命がある。遅かれ早かれの問題だ。ポイントはどのように終わるかだよ」、
 「永遠に存在した政権などない」
などのコメントがあった。
 中国のいて、共産党を否定するような意見は極めて危険であり、検閲対象となるはずだ。

  またスレ主は、腐敗問題は段階を踏んで撲滅していけば良いと主張しているものの、
 「中国には汚職役人が多すぎるからな。習主席は忙しくて手が回らないんじゃないか」
という意見もあった。
 現政権は汚職撲滅を目指しており、賄賂や接待も減少傾向にあるが、副作用として奢侈品や高級レストランの売上が激減するなど、経済に悪影響も出始めている。

  ほかには
 「どうせ外敵を立てて政権を守るんだろ。つまらん」
という指摘や、
 「党を変えるのではなくて、人を換えるのですよ」
という提案もあり、中国人の意見は賛否両論だった。








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