2013年11月4日月曜日

尖閣諸島巡る日中対立、解決の道遠く:しばらくは続いてもらわないと困る日本

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●尖閣諸島(中国名・釣魚島)を巡る日中の争いが続いている


CNN ニュース 2013.11.03 Sun posted at 17:28 JST
http://www.cnn.co.jp/special/cnnasia/35039263.html?tag=top;topSp

尖閣諸島巡る日中対立、解決の道遠く

 東シナ海の尖閣諸島(中国名・釣魚島)を巡って日本と中国の対立が続いている。
 どちらも引き下がろうとしない「チキンレース」に、終わりが見える気配はない。

 幸いなことに争いは非難の応酬にとどまっているものの、双方の船舶や戦闘機が不穏な動きを繰り返すなど、一触即発の状態が続く。

 両国は10月23日、日中平和友好条約の発効から35周年の節目を迎えた
 。祝賀ムードが高まらなかったのも無理はないが、これは緊張緩和への道を探る良い機会かもしれない。

 対話を後押しするためには、日本の安倍晋三首相と中国の習近平(シーチンピン)国家主席の首脳会談を設定するなどして双方の納得できる着地点を見つける必要がある。

 だが非難の応酬を鎮め、首脳会談を開くまでの道のりは遠そうだ。

 習主席は尖閣問題での日本の態度を攻撃的だと非難し、10月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)では韓国の朴槿恵(パククネ)大統領とともに安倍首相との首脳会談を断った。
 安倍首相は靖国神社参拝を見送ることで歩み寄りの姿勢を示したが、中国側は強硬姿勢を崩さない。
 首相は年内に参拝する見通しとされ、こう着状態からの出口は遠のくばかりだ。

 尖閣問題はナショナリズムの象徴としての意味合いを強め、チキンレースの様相を呈している。
 最近では9月に中国の無人機が尖閣諸島上空を飛行したことに対し、日本政府が
 「領空を侵犯した無人機が警告を無視した場合は撃墜を含めた強制措置を取る」
との方針を示した。

 中国側は、日本が撃墜などの強制措置を取ればそれは重大な挑発であり、一種の戦争行為だと強い反発を示した。

 同じ日に安倍首相は米紙ウォールストリート・ジャーナルとのインタビューで、日本は今後さらに、安全保障分野でのリーダーシップや地域への影響力を発揮していくと表明。
 「中国が法の支配でなく、力による現状変更を試みようとしていることに対して懸念がある」
と述べ、中国がその道を取れば平和的な台頭はできなくなると警告した。

 安倍首相は自身の経済政策「アベノミクス」を背景に、日本がアジアでのリーダーシップを強め、中国に対抗すべきだと主張する。
 これに対して中国は、地域の覇権を握るのは自分たちだと反論している。

 米国は「冷静に対処するのが得策」という立場だ。
 岩山を巡って中国と戦争するような事態はもちろん望んでいない。
 ただ、オバマ米大統領が打ち出しているアジア重視戦略とは、つまりは対中封じ込め戦略のように見える。
 環太平洋経済連携協定(TPP)からの中国排除もその一環と考えられる。

 日本の非営利シンクタンク、言論NPOが毎年実施している日中共同世論調査によると、両国の相手国に対する印象は今夏、良くないとの回答が双方とも90%を超え、2005年の調査開始以来最悪を記録した。
 両国の指導者はこれを警鐘と受け止めて、今こそ真のリーダーシップを示すべきだ。

 言論NPOは10月26~27日、北京で日中両国の有識者や当局者、政治家らによるフォーラムを開催した。
 福田康夫元首相は両国の指導者に対し、独善に陥って先に進めなくなる事態は避けるべきだと説いた。
 また、日本は「歴史問題」を乗り越えて尊厳を取り戻し、国際社会の期待に応えなければならないと呼び掛けた。

 元首相はさらに、日中がいくつもの問題で協調の必要に迫られるなか、両国は今こそ、違いを乗り越えて合意点を見いだすため行動を起こすべきだと訴えた。

 賢明な助言だが、果たして指導者らの耳には届いたのだろうか。


 シッポを踏まれて、2/3世紀の眠りからさめたのが今の日本。
 いまはまだまだ目覚めの段階。
 本当に覚醒するにはもう少々時間がかかる。
 2/3世紀の眠りは時間的にやはり長い。
 日本のあるべき場所がいかなるところなのか、日本は知らないし、世界も知らない。
 封印をして閉じ込めておいたのだから。
 その目覚めの日本に「起きろ起きろ」とパワーを贈ってくれるのが封印を解いてくれた中国。
 日本にとって中国は感謝感謝の隣人なのである。
 尖閣問題があるかぎり、中国は日本にパワーを贈ってくれる。
 そのパワーをもらって、日本はじょじょに目覚めていく。
 いまここで尖閣問題が安易にケリがつくと、覚醒のエネルギーを失って日本はまた寝込んでしまう。
 完全に目覚めるまで、尖閣の問題は形をもって存在していてくれないと困る。
 少なくとも数年は、できれば10年くらいは中国がマッチポンプの役割をしていて欲しいものであろう。
 おそらく、日本政府はそのくらいのことは考えているだろう。
 さて「目覚めた日本と成長する中国」、この二国がアジアという舞台で
 これからどのような演技をするのか、どう変わっていくのか、それは誰も知らないことである。


レコードチャイナ 配信日時:2013年11月4日 9時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78650&type=0

米国、尖閣防衛の「日米共同作戦計画」の存在を否定―中国


●3日、中国新聞社(電子版)は、日本マスメディアの報じている尖閣防衛のための「日米共同作戦計画」について、米政府はこれを否定したと伝えた。資料写真。

 2013年11月3日、中国新聞社(電子版)は、日本マスメディアの報じている尖閣防衛のための「日米共同作戦計画」について、米政府はこれを否定したと伝えた。

 10月25日、日本の一部メディアは米国防省関係者の話として、日米両政府が有事の共同作戦計画に、尖閣を中国に占拠された際の奪還シナリオを明記したと報道。
 これに対し米国国防総省の報道官は1日、中国メディアの質問に答え、日本の報道は真実ではないとした。


 日本政府は安易な決着を望まないだろう。
 長引けば長引くほど日本に有利に働く。
 中国政府はそれは重々承知だが、国内情勢からみて立場上尖閣には脅しをかけ続けないとならなくなっている。
 行きづまっており「棚上げ」にしたいのだが、日本がウンと言わない。
 さらには周辺諸国は事の成り行きを興味津々で観察している。
 下手な形で引くことはできないし、さりとて強圧的手段もとれない。
 日本は周辺国を取り込もうと動き、それに危機を感じる中国はASEAN諸国を高額な経済的お土産をもって回り、融和に努めている。
 これまでの大国中国では考えられないほどに腰が低くなっている。
 メンツなんて言っていられない状況に追い込まれている。
 腰を重くしたら、ごっそり日本にもっていかれるという愁訴感がある。
 またアメリカとは8時間にわたる首脳会談を行ったと誇らしく語ったが、結果はむなしくあっさり振られてしまい、あの8時間は何だったのかとという疑問符で述べられることが多い。
 ロシアとは非同盟から「非集団化」という何んだかさっぱりわからない関係に後退している。
 これ詰まるところは、
 手を組むことはせずに、それぞれ自由勝手な判断でやっていきましょう
ということのようである。
 尖閣はなにかにつけて中国の動きを弱める形で影響を及ぼしている
 そんな状況を見るに、
 日本はどうしても尖閣を重要問題として日中間に厳然とした形で置いておきた
ようである。
 この問題があるかぎり、中国の動きが非常に見易すくなってくる
というのも事実である。


サーチナニュース  2013/11/05(火) 11:13
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1105&f=national_1105_014.shtml

【中国BBS】もしも日中が開戦したら…団結力ない中国は勝てない

  尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題をめぐり、日中関係の緊張が続いている。
 日本人にとっては日中が開戦するなど非現実的に思えるだろうが、
 中国では好戦的な主張を展開する識者も少なくなく、開戦も間近と考える人もいるようだ。

  中国大手検索サイト百度の掲示板に「もしも日中が開戦したら
――わが国が日本に勝つ5つの理由」というスレッドが立てられ、中国人ネットユーザーが議論を交わした。

  スレ主は、専門家が語ったという“中国が勝つ5つの理由”について紹介し

①.釣魚島は中国固有の領土であるため道義的に勝ること、
②.国力を上回った今、機が熟したこと、
③.釣魚島からの地理的な有利さ、
④.13億の国民が支持すること、
⑤.軍事力で日本に勝ること」
を挙げている。
 何やら根拠が乏しいうえに主観的な理由ばかりだ。

  ほかのユーザーからは
●.「机上の軍事力の差は確かに大きいよ。1895年の日清戦争のときと同じくらい差があるね」
とのコメントがあったが、日清戦争での海戦を制したのは日本であり、暗に日本に負けるのではないかと述べているようだ。

  また、
●.「米国が参入する可能性が高い。介入しなかったら、ほかの同盟国の信頼を失うから」、
●.「米国が介入する確率が高い。介入しなければ信用を失う」
と、米国が絡んでくるため中国は日本に勝てないとの意見が多かった。

  ほかにも
●.「戦争になったら指導者は外国に移民するよ。
 中国は団結力がなく、日本は団結力が強い。それに米国や台湾も侮れないし」
など、日本に勝利することは難しいだろうとのコメントがあった。

  確かに中国のネット上では愛国心あふれる意見が多数派を占めており、日本に対する強硬な意見もとても威勢が良い。
 しかし、
 海外へ移民する費用と手段を手にした富裕層たちが続々と中国国籍を捨てて移民している現実を見ると、
 国のために命をかけることができる中国人がどれだけいるのかと疑問を感じざるを得ない。



サーチナニュース 2013/11/04(月) 13:35
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1104&f=national_1104_021.shtml

日中が開戦すれば…中国は「屈辱的に敗北」=中国版ツイッター

  尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐる問題について、“日中で軍事衝突が起きる可能性は高い”と考える中国人は多い。 
 また、仮に日中で衝突が発生した場合、中国人民解放軍の勝利を信じて疑わない中国人も少なくない。

  中国の簡易投稿サイト・微博の軍事情報を伝える新浪軍事(アカウント名)によれば、ロシアの軍事専門家はこのほど、自衛隊は装備や戦略の点で中国人民解放軍より有利であるうえ、日本には米国という同盟国があるため、日中が開戦すれば中国は確実に負けるとの見解を示した。

  軍事専門家の意見に対して、微博ユーザーからは「戦争をせずに結果を語るな」、「戦争が終わってから言え」など、反発の声が続々と寄せられた。

  また、
●.「わが国は負ければ国が分裂してしまう。
 絶対に負けられないわが国はどんな手でも使うだろう。
 ロシアの専門家はこの点を見落としている」
というコメントもあった。

  確かに
 中国にとって「反日」は国内の不満をそらすはけ口となっており、
 その日本に負ければ国内がさらに不安定化することは間違いない
だろう。

  しかし、ネットユーザーからは軍事専門家の意見に賛同する声もあり、
●.「腐敗したわが軍がまともに戦えるわけがない」
など、日米を相手にしては勝ち目がないとの意見も散見された。

  ほかには、ロシア側の発言の裏を読むユーザーもいて、
●.「ロシアは手助けしないということか」
などのコメントもあった。



サーチナニュース 2013/11/05(火) 11:36
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1105&f=politics_1105_002.shtml

日本には、わが国と戦う資本も度量もなし=中国メディア

  中国メディア・環球時報は5日、日本は野心だけが大きくて肝は小さく、そのうえ中国と戦争する資本もないとする評論記事を掲載した。

  記事は、尖閣諸島問題を発端に日中による局部的な戦闘が勃発ぱつする可能性について多くの人が「ありえない」と認識しており、
 その理由が
 「日本はやる勇気がない、中国はやりたくない
ことであるとした。

  そのうえで、日本の「やる勇気のなさ」について解説。
 日本には中国と戦う資本がそもそもなく、ひとたび開戦すれば日本社会は強硬に陥るとしたほか、安倍晋三首相の対中強硬策は憲法改定と軍隊の拡充を目指すもので、
 「核大国の中国と衝突する意思は彼本人のみならず、日本全体にないのである」
と論じた。

  その一方で、日本はこれまでの戦争において「自殺的」なリスクをしばしばを起こしてきたことを挙げ、今後日本の「やる勇気のなさ」にどのような変化が生じるか予測することは難しいとした。

  そして、現在の中国には日本を恐れる理由は何もないとしつつ、
 「日本を静かにさせ、なおかつ日本のナイーブな情緒を刺激しない
ようにするための大きな知恵が必要だと論じた。



ウォールストリートジャーナル     2013年 11月 06日 14:40 JST
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304845504579180844183960168.html?mod=JWSJ_EditorsPicks

【オピニオン】緊張が高まりつつある東シナ海

 東シナ海は無人航空機によって始まる世界初の戦争の舞台になるかもしれない。
 中国と日本は領土問題解決の道を素早く見いださないのであれば、軍事衝突に向かうことになる。
 オバマ政権が米国家安全保障局(NSA)によるスパイ疑惑からオバマケアの実施に至るまで、国内外のあらゆることで窮地に立たされていることもあり、米国はこの危険な事態で何の役割も果たしていない。
 その結果、アジアでは近年の記憶にないほど衝突が起こりやすくなっている。

 尖閣諸島(中国名:釣魚島)の領有権をめぐる日中対立の悪化は、昨年、今や評判が落ちた当時の民主党政権が招いたものだ。
 日本が管理している尖閣諸島の周辺水域で中国船の領海侵犯が増えていたことへの反応と、型破りな石原前東京都知事が尖閣諸島を購入するという脅しを実行に移すのではないかという不安から、当時の野田首相は2012年9月に尖閣諸島の3島を民間の所有者から買い上げて国有化した。


●尖閣諸島をめぐり、果てしない対立を続けている中国海警局と日本の海上保安庁の巡視船

 中国は即座に反日暴動と外交関係の凍結でこれに応じた。
 中国の巡視船と漁船は日本の海上保安庁との緊迫したにらみ合いを始めた。
 それから数カ月のうちに両国の空軍はより活発な航空監視を開始した。
 そして、2カ月前、中国はそうした緊張をはらんだ空域で無人偵察機を飛行させ、事態を一段とエスカレートさせた。
 日本政府はこれを受けて、尖閣諸島上空からの退去を拒否する無人機は撃墜する方針を示した。
 一方の中国は無人機へのいかなる攻撃も戦争行為になると主張した。

 この対立を加速させている要因の1つに最新技術がある。
 海軍の艦艇に日本の島々の間にある公海を通過させたり、戦略的に重要な狭い航路の近くで早期警戒管制機を飛ばしたり、無人機の使用を増やしたりするなど、中国は過去20年間に開発してきた(そして米国から盗んできた)軍事力を誇示している。

 日本の自衛隊も長年の停滞の後に近代化しており、今や無人軍事システムのための交戦規定の制定を迫られている。
 こうしたことが必要な国は他にはほとんどないだろう。
 中国の台頭は、そのサイバー攻撃から衛星攻撃兵器といった宇宙での能力まで、さまざまな形で従来の軍事ドクトリンに挑戦している。
 中国の作戦能力、軍事ドクトリン、先進諸国に立ち向かう自信ついて手がかりを得ようと、米国、ロシア、インド、その他の国々が東シナ海での対立に注目している。

 無人機が招いた緊張は、日本政府と中国政府の間に外交関係がまったくないことを浮き彫りにした。
 安倍首相は日本の国際的地位を回復させるという自らの願望を優先させ、またしても必要な経済改革を二の次にした。
 中国の習近平国家主席は、今年春にその権力の座に就いて以来、日本との緊張を和らげたいという意思表示をしていない。
 そして、中央委員会総会を今週末に控えた今、安倍首相の国家主義らしきものに相対して譲歩しているように見られたいと考える中国の指導者などいるはずがない。

 このような日中関係は、その地域紛争が力でのみ解決するのではないかという懸念をアジア全域で引き起こしている。
 こうしたことがより小さな国々──特に自らも中国との領有権争いに直面している国々──を不安に陥れ、意義のある地域の政治機構を築くことを難しくさせる。
 中国による無人機や先進航空機の使用は、アジアの防衛支出増加を確実に促すだろう。

 米国政府は、日中両政府どちらかの領有権の主張を支持するのは避けたいかもしれないが、戦争は誰の得にもならない。
 特に日本と安全保障条約を結んでいる米国は、信頼性は言うまでもなく、米軍兵たちをも危険にさらすことになる。
 いずれにしても、この危機は東アジアの勢力バランスを変えることになる。
 日本が数十年にわたって支配下に置いてきた領土をあきらめるか、あるいは、中国が譲歩して、今日の国際システムに対してこれまで以上に憤慨することになるかのどちらかである。

 少なくとも、ケリー米国務長官が自らの交渉への強い執着をアジアに持ち込むべきときだ。日中関係で懸案となっている多くの問題を踏まえると、短期間の危機外交が与えるショックは、両国がどれほど大きな犠牲を払うことになるかを理解させるきっかけになるかもしれない。

 さらには、日米安全保障条約があるので、中国が万が一にも一線を越え、領有権を守るために軍事力を使わざるを得ない状況に日本を追い込んだら、米国政府は即座に軍事支援を行うということを明らかにしなければならない。
 日本政府が中国への反応で行き過ぎた行動を取らないように、日米両国は具体的にどうなれば相互防衛条項が発動するのかという明確な議論を非公式にする必要がある。

 不干渉の放任主義のアプローチは日中米のすべての政府で失敗に終わっている。
 最新技術が経験を追い越している今、昔からある外交努力で東シナ海が手におえなくなるのを避けるべきときだろう。

    By     MICHAEL AUSLIN
(マイケル・オースリン氏はアメリカン・エンタープライズ研究所の日本部長でwsj.comのコラムニスト)





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