●18日、新華社通信は安倍首相のASEAN諸国訪問について、「安倍首相は訪問先で安全における協力の強化を呼びかけているが、要求は一方通行に終わる」と伝えた。資料写真。
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「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年11月18日
http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2013-11/18/content_30632219.htm
安倍首相がカンボジア・ラオス訪問 中国の影響力削ぐ狙い
日本の安倍晋三首相は先般、カンボジアとラオス両国を訪問し、就任から11カ月、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟全10カ国への訪問を達成した。
日本・共同通信は17日、「釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題で日本に対する強硬姿勢を崩さない中国は今、周辺国家への影響力強化をに力を入れている。
これを受け、安倍首相は一連の動きは、日本の存在感をアピールする狙いがあり、遅れを取り戻そうとしている。
しかし、カンボジアとラオスはASEANの中でも「親中派」とされ、現在の中国の有利な局面を変えるのは難しく、今後、日中が相争う局面がどのような方向へ向かうのかを予測するのは難しい」と伝えている。
共同通信はまた、安倍首相が16日、カンボジアのフン・セン首相と首脳会談を行い、共同記者会見で、
「美しい自然と世界遺産を持つカンボジアがとても好きである。
日本は政府・民間一丸となって、カンボジアの新しい国家建設を支援する」
と述べた。
日本は対カンボジア援助では最大の援助供与国であり、これまで長きにわたり同国で大きな影響力を発揮してきた。
しかし、中国が2010年に経済援助額で日本を抜いて首位に立った。
安倍首相の発言が、カンボジアを再び自国の陣営に引き込むための「懐柔作戦」であることは間違いない。
これに対し、フン・セン首相は
「今後、日本と総合的な戦略的パートナーシップを構築していきたい」
と意欲を見せた。
政府の努力の成果が見えてきたと日本の世論は見ている。
日本の外交筋によると、フン・セン首相は海洋安全保障分野での日本との協力強化に同意したという。
日本・外務省関係者は
「安全保障での協力関係強化でカンボジアと合意できたことは非常に喜ばしい。
カンボジアの日本に対する強い期待感を感じた」
と話している。
1月中旬にベトナム・タイ・インドネシアを訪問した安倍首相は、何度もカンボジアの招待を受けていたが、これまでは明確な返答を避けてきた。
その後、安倍首相は更にミャンマーやマレーシアなどの他のASEAN加盟国を訪問した。
10月になって、年内のカンボジア訪問を表明するまで、日本は終始「気をもませる」作戦をとっていた。
日本の政府関係者は「気をもませる」作戦の効果について、
「親中路線を支援しないという日本の立場を表明する目的は達した」
と評価している。
安倍首相はまた、ラオスとの関係強化も進めており、12月に東京で「日・ASEAN特別首脳会談」を開き、ASEANに対する一連の外交活動の総括としたい考えである。
また、共同通信によると、カンボジアが中国の影響を強く受けているという事実は変わっていない。
同国の2012年の輸出総額のうち、中国が33%を占めているのに対し、日本は3.1%にとどまっている。
1994年から2011年の投資総額を見ても、中国が35%を占めているのに対し、日本はわずか0.7%である。
2013年4月に訪中したフン・セン首相に対し、中国政府は援助額と融資規模を拡大することを約束してる。
カンボジアの政治ジャーナリストは、
「中国はアジア地域の同盟国であるカンボジアを手中に収めることが狙いである」
との見方示している。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年11月18日 16時52分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=79300&type=0
日本がASEAN諸国に多額の援助、「上っ面の友好は人心を得られない」―中国国営メディア
2013年11月18日、新華社通信は安倍首相のASEAN(東南アジア諸国連合)歴訪について、
「安倍首相は訪問先で安全における協力の強化を呼びかけているが、要求は一方通行に終わる」
と伝えた。
安倍首相は今月16、17日にカンボジアとラオスを訪れ、首相就任後1年足らずでASEAN加盟10カ国を訪問。
カンボジアやラオスに対し多額の資金援助を行い、平和主義の姿勢を強調した。
安倍首相とカンボジアのフン・セン首相は16日、医療に関して日本が支援することで合意。
日本はカンボジアに対し、医療を支援する名目で約4000万ドル(約40億円)の援助を決定。
さらに、カンボジアの政府関係者は安倍首相がカンボジアの内戦により取り残された地雷の撤去に約500万ドル(約5億円)の支援を行うことを明らかにしている。
安倍首相のASEAN諸国歴訪について新華社通信は、安倍首相がASEAN諸国を取り込もうとしていると分析。
12月13~15日にはASEAN諸国を日本に招きサミットを開く予定だが、東南アジア諸国は旧日本軍に侵略された歴史を忘れることはなく、日本に対し警戒心を解くことはないとし、安倍首相は侵略の歴史に関し反省の色がなく、戦後の秩序を乱すやり方は人心を得られるはずもないと評価した。
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なにかやられっぱなしの中国といった感じがする。
「いや、負けていない」と言い繕おうと懸命である。
フィリピンの災害救助にとんでもない物量を見せつけられるとなると、周辺国も安易に日本と距離を置くわけにもいかなくなってくる。
もしかしたら、次は我が国かも、という不安がよぎれば中国に一辺倒というわけにもいかなくなる。
やはり、日本は外交にたけている。
中国は外交が下手である。
アセアンについて外国のメデイアが言っていたが「金の切れ目が縁の切れ目」だと。
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「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年11月19日
http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2013-11/19/content_30642910.htm
安倍首相がASEAN10カ国を歴訪 南中国海行動規範で中国をけん制
日本メディアの報道によると、安倍晋三首相は17日にラオスのトンシン首相と会談した。
双方は「南中国海の係争を回避」するため、日本がASEANの「南中国海行動規範」の早期策定に協力することで一致した。
中国は現在ASEANと協議し、同規範の制定を進めている。
アナリストは、
「安倍首相は歴史を認めず、戦後の国際秩序を脅かそうとしており、人心を得ることはないだろう」
と指摘した。
南中国海の主権問題を巡る衝突を避けるため、中国とASEANは2013年7月に、法的拘束力を持つ同規範の策定について、正式な協議をスタートさせた。
日本は同問題でASEANと手を組み、中国の海上活動を共同けん制しようとしている。
日本メディアは、
「同規範は中国の海上活動を妨害できるため、安倍首相がASEANの早期策定に協力を示したのも、中国けん制を目的としている」
と伝えた。
会談において、両国の首脳は共同声明を発表した。
その内容には、ラオスのインフラ整備に対する資金援助の強化、医療などの分野における提携などが含まれる。
安倍首相は自らが「積極的な平和主義」の路線を歩んでいると強調し、トンシン首相はこれに支持を表明した。
双方は両国の外務・防衛当局間の安全保障協議を早期実現することで一致した。
安倍首相は会談後の記者会見で、
「アジアの海洋の自由と開放、平和と安定を実現するため、ASEANは日本の重要なパートナーだ。
日本は今後もASEANとの協力推進を強化し、中国の同地域における影響力に対抗する」
と語った。
安倍首相は16日と17日にカンボジアとラオスを訪れ、就任後のASEAN10カ国の「順次訪問」を完了した。
安倍首相はカンボジアのフン・セン首相と会談した際にも、「海上安全」、「地域係争処理規範」について触れ、積極的に地域・国際社会の平和と安定に貢献する安全政策について説明した。
日本はまたカンボジアやラオスとの安全協力を目指し、中国をけん制する。
エコノミストやフィナンシャル・タイムズなどの海外メディアは以前、安倍首相の一連の措置は危険な「歴史修正主義」を色濃く反映しており、東アジア全体の憎しみを激化させていると指摘した。
アナリストは、
「安全事業に関して、東南アジア諸国は当時日本による侵略の苦しみを受けており、日本の軍国主義を常に警戒している。ましてや安倍首相は侵略の歴史を反省せず、戦後の国際秩序を脅かそうとしているのだから、長期的に見れば人心を得ることはないだろう」
と語った。
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中国の当初の予想とは違って、親中国のカンボジアもラオスもそこそこ日本への共感を表明している。
今後は中国がいかなる巻き返しを画策するか、それが話題になってくる。
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今後は中国がいかなる巻き返しを画策するか、それが話題になってくる。
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