●19日、環球時報によると、フィリピン総統府の報道官は17日、台風被害で中国が行った援助に対し「金額に関係なく、支援してくれる気持ちに感激する」と感謝の意を表明した。写真はフィリピンの国旗。
レコードチャイナ 配信日時:2013年11月19日 12時9分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=79322&type=0
台風被害のフィリピン、
中国の援助に「金額は関係ない、気持ちに感激」―中国メディア
2013年11月19日、環球時報(電子版)によると、フィリピン総統府の報道官は17日、台風被害で中国が行った援助に対し
「金額に関係なく、支援してくれる気持ちに感激する」
と感謝の意を表明した。
今月8日、大型の台風がフィリピンを襲い、深刻な被害が出ている。フィリピン支援のため、各国が義援金の援助を発表し、中国も20万ドル(約2000万円)の提供を表明。
ところが金額があまりに少ないなどと批判が相次ぎ、中国は今月14日に1000万元(約1億6000万円)の追加援助を発表した。
環球時報の報道では、欧米メディアが各国の国際支援を比較していると指摘。
米国が空母を稼働し支援していることをたたえる一方で、中国が「ケチ」で「外交失敗」だと批判していると伝えた。
さらに、欧米メディアの報道は親切を強要する行為で、その証拠に支援を理由に中国を批判する人はいなくなったと報じている。
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フィリピン当局者はそういうに決まっているので話にもならないが、
こんどのことは相当、中国は気にしているようだ。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年11月19日 16時7分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=79340&type=0
「中国の救援物資輸送の申し出を政府が断った」
フィリピン国会議員が明かす―中国メディア
2013年11月19日、環球網によると、フィリピン政府が中国の支援の申し出を拒絶していたことが分かった。
18日、フィリピンメディアがAP通信の「中国がフィリピンへ救援隊派遣の準備」とする報道を転載すると、ネット上では
「援助を受けよう。
政治を考えている場合ではない。
助けを必要としている人への援助を拒否する権利はない」
と歓迎ムードだった。
しかし、フィリピンのある国会議員によると、台風がフィリピンを襲った翌日、中国当局はフィリピンに2機の飛行機で救援物資を送ると提案していたが、フィリピン政府の着陸許可が下りずに実現しなかった。
また、中国は医療チームの派遣も提案したが、フィリピン政府は前向きな返事を出さなかったという。
フィリピン大学のある教授は、
「中国はほかの国と同様、善意の姿勢を見せたが、政府は中国を拒絶した。
これは国家の利益にならない。
誰の機嫌を取りたいのだろうか」
と疑問を呈している。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年11月20日 3時17分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=79307&type=0
台風フィリピン支援、米中が水面下で対立か―米メディア
●18日、台風30号で甚大な被害を受けたフィリピンへの支援問題で「米中両国が水面下で対立か」と題する記事を米国営放送ボイス・オブ・アメリカが掲載した。写真は四川大地震の救助活動。
2013年11月18日、米国営放送ボイス・オブ・アメリカ(中国語電子版)は、台風30号で甚大な被害を受けたフィリピンへの支援問題で「米中両国が水面下で対立か」と題する記事を掲載した。
日米両国はこのほど、フィリピンへの大規模な支援を表明した。
中国は両国に対し「別の意図があるのではないか」と疑問を投げかけている。
中国、台湾、香港はフィリピンど領有権問題などで対立している。
しかし、台湾の馬英九(マー・インジウ)総統は
「(人道支援に)国境はない。過去にこだわるな」
と表明。
中国、台湾、香港も支援を行っている。
米国とフィリピンの関係は強く、空母派遣を受け入れたのも当然だろう。
一方、日本がフィリピン支援を1000万ドル(約10億円)から4000万ドル(約40億円)に上乗せしたことを受け、台湾の専門家は
「国際関係や地域戦略を考慮したのではないか」
と指摘している。
対外支援において、各国は人道支援を優先し、外交問題は棚上げすべきなのだろうか。
今回の件で中国は、フィリピンとの関係改善だけでなく、ソフトパワーを世界に示す機会を失った
とはいえないだろうか。
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CNNニュース 2013.11.19 Tue posted at 18:14 JST
http://www.cnn.co.jp/world/35040156.html?tag=top;mainStory
フィリピン被災地支援で光る米国の「ソフトパワー」
●米国はフィリピン被災地支援のため原子力空母を派遣
台風30号(ハイエン)で壊滅的な被害を受けたフィリピンへの支援活動で米国が目立った活躍ぶりを示し、軍事、経済力といった「ハードパワー」をしのぐ「ソフトパワー」を発揮している。
フィリピンへ送り込まれた米海軍の原子力空母ジョージ・ワシントンは満載排水量9万7000トン、搭載可能な戦闘機75機、乗員6250人と、圧倒的なハードパワーで知られる。
しかし被災地では、そのソフトパワーが大きな影響力を持つ。
艦内には51床の病棟や手術室、歯科治療施設を備え、支援活動に当たる米海軍艦隊のまとめ役を果たしている。
台風被災地への人道支援のような場面は、米軍が世界に存在感を示すチャンスだ。
特に、アジアでの影響力は近年、中国が米国を上回っているとも指摘されるだけに、貴重な機会といえる。
被災地に出動しているのは米軍だけではなく、英国やオーストラリアの艦隊も救援に駆けつけた。
だが米国はフィリピンの旧宗主国であり、長年にわたり同国にアジア最大級の基地を置いていたこともあって、特につながりが深い。
フィリピンの政治アナリスト、ラモン・キャシプル氏はさらに、台風30号で甚大な被害を受けたレイテ島は第2次世界大戦中、米軍が日本軍からフィリピンを奪還するために上陸した場所だったと指摘する。
こうした歴史を背景に米国の支援が歓迎される一方で、中国の対応には批判が集まっている。
中国が当初表明した人道支援は10万ドル(約1000万円)。
その後160万ドルに増額したものの、家具大手イケアが表明した270万ドルにもはるかに及ばない規模にとどまった。
中国の判断には南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島の領有問題が影を落としているとされ、
同国のイメージダウンにつながっている。
アナリストの間では、中国は被災地支援で人心をつかむチャンスを逃したとの見方が強い。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年11月21日 0時2分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=79405&type=0
<台風30号>フィリピン支援、米CNNは『中国に勝った』と自画自賛―中国メディア
●20日、参考消息網は、台風30号の被害を受けたフィリピンへの支援問題で「米CNNは『中国に勝った』と自画自賛」と題する記事を掲載した。
2013年11月20日、参考消息網は、台風30号の被害を受けたフィリピンへの支援問題で「米CNNは『中国に勝った』と自画自賛」と題する記事を掲載した。
以下はその概要。
専門家の1人は
「中国は非伝統的外交で人心をつかむ機会を逸した。
(フィリピンへの)緊急援助は非伝統的外交の一つの手法といえる」
と指摘した。
海外メディアによると、米空母「ジョージ・ワシントン」はいわゆる“ハードパワー”の代表的存在だ。
しかし、今回の台風被害では“ソフトパワー”を発揮。
支援活動に参加し、アジア地域での影響力を見せつけ、人々を驚かせた。
米CNNは18日、
「アジアにおける米国の影響力が、中国に比べて劣り始めた時、
世界に向けて米国の軍事力を示した。
今回のような台風被害支援を背景にした活動は、米軍に言わせれば“金鉱”のようなものだ。」
専門家は
「中国がソフトパワーを発揮できなかった原因の一つは、世界の国々に功利主義で対応したためだ。
中国は文化や外交手段を用いず、心のこもらない現金を送っただけだった」
と指摘した。
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ニューズウイーク 2013年11月21日(木)17時01分
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2013/11/post-3110.php
イケア1社より少ない中国のフィリピン支援額
China Is Finally Sending Its "Peace Ark" to the Philippines
世界からケチと非難を受けて重い腰を上げた中国政府だが
大国の威信回復には手遅れ
ウィル・オリマス(スレート誌記者)
超巨大台風ハイエン(台風30号)の被害を受けたフィリピンに対する中国の冷めた対応には、激しい非難が浴びせられている。
発端は、最初に表明した支援金額がわずか10万ドルだったこと。
これはスウェーデンの大手家具メーカー、イケア1社が出したよりも少ない額だ。
中国共産党の新聞が、支援を受けておいて文句を言うのは「恩知らず」と非難するにいたって、批判はますます強まった。
その後中国は態度を少し改め、支援額を140万ドルに引き上げたが、その程度ではとても非難は収まらない。
中国が世界に誇る病院船「和平方舟」も、上海の港に停泊したままだった。
中国自身もこの巨大台風の影響を受けていて、南部では住民が避難を余儀なくされる事態が起こっていたという事情もある。
それでも、フィリピンのような小国が歴史的災害の影響を受けている傍らで、世界の超大国になろうという国が国内事情を言い訳に傍観していていいはずはない。
たとえ、南シナ海の領有権をめぐって両国が対立していようとだ。
現にそうする間にも、イケアはフィリピンへの支援額を上積みして中国政府の2倍近い270万ドルを拠出した。
だが、中国もようやく国際社会からのメッセージを聞き入れたようだ。
中国の新華社通信は、300のベッドと20の集中治療室、それに8室の手術室を備える和平方舟が救助のためフィリピンへ出航するというニューヨーク・タイムズの記事を認めた。
巨大台風がフィリピンを襲ってから2週間近く経った後のことだ。
中国外務省の報道官は淡々とこう話す。
「この任務が中国国民からフィリピン国民への友情のしるしとして、医療施設が不足する被災地の役に立つことを期待する」
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