2013年9月24日火曜日

環球時報社説:国の総合的実力を低下させる「中国の弱点」、とはなにか

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●22日、環球時報は「国の総合的実力を低下させる中国の弱点」と題した社説を掲載した。資料写真。


レコードチャイナ 配信日時:2013年9月24日 1時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=77097&type=0

国の総合的実力を低下させる「中国の弱点」―中国紙

 2013年9月22日、環球時報は「国の総合的実力を低下させる中国の弱点」と題した社説を掲載した。

 中国の総合的実力がどれほどのものかを知ることは大変重要だ。
 このことは、中国の外交行為に対するわれわれの評価に大きな影響を及ぼす。
 中国はすでに世界第二の経済体であり、GDP総量は英・仏・独の総和、日本の1.5倍、ロシアの4倍に近づいている。
 しかし、われわれは中国の総合的国力がGDPが示すほど強大ではないと直感的に感じる。
 中国が真の意味で「世界第二の大国」になったとは言いがたいのだ。
 その原因はなんだろう?

 よく言われるのは、中国の軍事力がまだ弱く、総合的国力の足を引張っているという説だ。
 確かにこれも一理ある。
 しかし、中国の軍事力は国の発展とほぼ釣り合いがとれているし、しかも中国は核保有国で、国防費予算も世界第2位の規模だ。
 世界の他の大国と比べてみても、中国の各方面の力は均衡が取れており、国土面積、人口規模、経済、軍事力のいずれをとっても世界の大国としての条件を満たしている。

 大国の総合的実力を測る上で肝心なのは、
 その国がどれだけの「力」を持っているかではなく、どれだけの「弱点」を持っているかだ。
 他の大国と比べると、中国の持つ力は大きいが、弱点も明白だ。
 これらの弱点こそが、中国の力を相殺し、中国の総合的実力を低下させているのだ。

▽中国の弱点とは?

(1).経済総量は大きいが、質が低い。
 特に最先端技術の面で、中国はまだ大国ではない。
 中国の科学技術力は大国の中で遅れを取っており、米国・日本・ドイツに及ばないだけでなく、複数の分野でロシアをも下回っている。

(2).エネルギーと資源の対外依存度がますます高まっている。
 また、中国は貿易大国でもあり、国際市場と相互に高く依存し合っている。
 世界の工場である中国は、原材料と販売市場という2つの重要ポイントで世界と密接に関わっている。
 歴史的に見ると、このような特徴を持つ大国はどれも世界の秩序をコントロールできるほどの強大な軍事力を持っているが、中国は違う。
 中国の今の軍事力では本土を守るのがせいぜいで、世界各地に散らばった中国の各種利益を守るには到底足りない。
 マラッカなどの重要水路がいつか「寸断」されるのではないかと懸念する声もある。

(3).中国には台湾問題があり
 また、海外逃亡したダライ集団など民族分裂勢力も非常に活発で、国内の少数民族地域に影響を及ぼしている。
 こうした弱点は中国の外交にとって深刻な足かせとなり、外部勢力にとっては中国との駆け引きの切り札となっている。
 このほか、中国と周辺国との間で近年、海上摩擦が頻発しており、中国外交の不確定性が増している。

(4).近年、中国社会の価値観が分裂傾向にあり、社会の矛盾も増えている。
 どの大国もこうした状況を経験しているが、いずれも総合的実力を低下させるものだ。

 膨大な力の規模と上述の弱点により、中国は大国の中でも特殊な国となっている。
 中国の力は大きいが、後顧の憂いも多い。
 国としては1つの問題ばかりに専念するわけにもいかず、全面的に配慮するしかない。
 例えば、中国は領土問題を徹底的に解決するという任務を負っているが、一方で経済を発展させ、13億人の物質的・精神的な生活水準を高めるという切迫した任務も抱えている。
 どちらがより重要かというのは簡単には言えない。
 中国はこうした選択にしばしば直面する。

 一方、中国と違い、ロシアは資源が豊富で対外依存度も低く、ほぼ「自給自足」が可能な国だ。
 米ロの貿易額はわずか400億ドルであるのに対し、
 中米貿易額は5000億ドルに達する。

 中国が台頭するには、戦略と革新に満ちたプロセスが必要だ。
 長所を生かし短所を補い、根拠に基づいた行動をとり、さらには短所を長所に変えていく必要がある。
 例えば中国市場は対外依存度が高いが、依存は双方向のものでもある。
 中国は貿易を拡大し、国に力をもたらす新たな源泉に転化させることができる。
 中国と世界は相互に依存しており、将来的には他国の中国に対する依存が、中国の他国に対する依存を上回る可能性もある。

 中国の力の規模がますます拡大するにつれ、一部損失への対応力もますます強まる。
 このことは国家利益の防衛に向けた国の決意と能力につながり、他国も中国の利益を損なう行為をはばかるようになるだろう。
 この変化のプロセスは、時間はかかるが、はっきりとしたものだ。
 例えば釣魚島(尖閣諸島)は1つの変化であり、黄岩島もそうだ。
 ダライ集団の世界における活動の余地も狭まりつつある。
 これからも様々な変化が生じることだろう。

(提供/人民網日本語版・翻訳/SN・編集/TF)


 これまで強気なことしか書かずに、欠点や弱点には意図的に目をつぶっていた中国当局ならびにそのメデイアが
 社説で「中国の弱点」を論じている
とは、何か不思議な感じがする。
 というより、進軍ラッパの息が続かなくなったのであろうか。
 中国の空気があまりに悪くなり、ゼンソク症状が出てきてたのだろうか。
 昨今の中国は弱気がやたら目につく。
 通常の国家なら当たり前なことなのだが、
 「中国は自分に都合のいいことしか書かない」
という鉄則がある。
  「突然死」でもするんじゃないかと心配になる。
 「虚勢だけの国家」
だけに、その虚勢が消えてしまったら、死しか残っていないではないかと思ってしまう。
 「あの、中国が!」とおもうくらいに謙虚になっている。



【トラブルメーカーから友なき怪獣へ】



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