2013年9月16日月曜日

中国:ASEANと融和演出、フィリピンには強硬、ベトナムには記念切手?

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●南シナ海領有権紛争


日本経済新聞     2013/9/15 20:45
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM15012_V10C13A9FF8000/

 中国、ASEANと融和演出 南シナ海問題、比には強硬

 【蘇州(江蘇省)=土居倫之】
 中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)は15日、南シナ海での行動に法的拘束力を設ける「行動規範」策定に向けた初の協議を終えた。 
 中国はASEANとの融和姿勢をにじませる一方で、スカボロー礁(中国名・黄岩島)の領有権を争うフィリピンには強硬姿勢を貫いている。

 10月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)や東アジア首脳会議を前に、
 フィリピンを孤立させる狙いがある
とみられる。

 協議は14、15日に中国の江蘇省蘇州市で開催した。
 南シナ海での各国の行動に法的拘束力を設ける「行動規範」策定が目的。
 劉振民外務次官は終了後の記者会見で行動規範の具体的な中身について明言せず策定までの日程も明確にしなかった。

 今回の協議では海上での緊急救助のためのホットライン設置や海上救助の共同訓練の実施を中国側が提案した。
 また中国当局の船がベトナムの漁師を救助した場面や中国人ボランティアによる南シナ海の清掃活動の様子など複数の写真パネルを会場に設置した。

 「南シナ海問題は中国とASEANの問題ではなく、中国と一部の国との問題」。
 劉次官は記者会見でこう話した。 
 フィリピンを念頭に置いたこの発言は最近の中国の外交姿勢を象徴する。

 李克強首相は3日、広西チワン族自治区で開いた中国―ASEAN博覧会の開幕式で演説し、善隣友好外交を推進していく方針を打ち出した。
 その場にはフィリピンのアキノ大統領はいなかった。
 王毅外相はフィリピンとミャンマーを訪問していない。
 ミャンマーには王外相より格上の楊潔●(ち)国務委員(副首相級)が訪問している。


 このフィリピン問題の日本からみる視点は、スカボロー礁の所有に関する部分ではないのである。
 この問題をきっかけに、
 どこまでフィリピンがアメリカに近づくか
ということにある。
 中国は「フィリピンを孤立させる狙いがあるとみられる」ということであるが、
 フィリピンの孤立はフィリッピンのアメリカ並びに日本への傾斜を招来する。
 つまり中国のやり方ではフィリピンをアメリカと日本に押しやるように動いている
ということになる。
 中国はそういう外交方針をもっているのだろうか。
 何か、「下手クソ」外交としか映らない
 「もうすこし、うまくやったら」と言いたくなってくるのだが。


サーチナニュース 2013/09/13(金) 10:24
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0913&f=politics_0913_004.shtml

フィリピン側の主張はねつ造だ…スカボロー礁めぐり中比が舌戦

  フィリピンのアラノ海軍司令官は10日、
 「われわれは中国がスカボロー礁(中国名:黄岩島)にコンクリートブロックを敷設したことについての対応を討議している」
とし、コンクリートブロックを除去するかどうかは、軍当局ではなく最終的にフィリピン政府が決めることだと述べた。
 中国国際放送局が報じた。

  中国外交部の洪磊報道官は11日、アラノ海軍司令官の話に対し、
 「中国は黄岩島およびその付近海域に対して争う余地のない主権を有している。
 黄岩島の状況はわれわれがもっとも明確に把握している」
とし、ねつ造だと主張した。

  洪磊報道官は、
 「フィリピン側の主張はまったくのねつ造だ。
 強調すべきは、わが国の黄岩島およびその付近海域での活動は、いずれも中国の主権の範囲内だということだ」
と述べた。

 

 知恵蔵2013の解説
http://kotobank.jp/word/%E5%8D%97%E3%82%B7%E3%83%8A%E6%B5%B7%E3%81%AE%E9%A0%98%E6%9C%89%E6%A8%A9%E5%95%8F%E9%A1%8C

南シナ海の領有権問題 【みなみしなかいのりょうゆうけんもんだい】


 
    南シナ海は、中国、台湾、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、インドネシア、ベトナムなどに囲まれた海域である。
 海南島を除けば大きな島はなく、南海諸島やナトゥナ諸島などの中小の島々から成る群島が散在する。
 南シナ海の北部中国沿岸やタイランド湾を含む南西部には大陸棚が発達し、石油や天然ガスなどの資源が豊富である。
 近年になって、これらの資源や海洋資源の確保を巡って周辺各国の利害が錯綜(さくそう)し、領有権を主張するなどの混乱が深まっている。
    南シナ海は、古くから周辺諸国の海上交通路として知られていた。
 しかし、面積が狭く水資源に乏しいため、生活には適さない小島が多く、沿岸から遠く離れた島々についての領土的な関心は低かった。

 19世紀にフランスの帝国主義的支配がインドシナ半島東部に及ぶに至り、この地域に付随する島々としてスプラトリー(南沙)諸島などについてフランスが主権を求めた。
 1930年代には、すでに台湾を領土に編入していた日本とフランスの両国がスプラトリー諸島の帰属について争い、第2次世界大戦開戦に伴って日本が領有を宣言し併合した。
 太平洋戦争での日本の敗戦により46年には、中国(国民党政権)が接収。
 51年のサンフランシスコ条約署名により、日本が権利・権限・請求権を放棄したことで、中国はスプラトリー諸島を含む南海諸島全域の領有権を主張した。
    70年代の後半になると、海底油田などの存在が注目されるようになる。
 90年代にかけては、東アジア諸国が急速な経済成長を遂げるにつれて、各国のエネルギー需要も急増した。
 南シナ海の油田やガス田は、試掘が進まず十分なデータがないので資源の全容は明らかではないが、周辺諸国にとって極めて重大な関心を呼ぶに至った。

    国連海洋法条約(UNCLOS)では、海岸線から200カイリまでを排他的経済水域(EEZ)と定めるが、多数の島が散在し、かつ島の領有権が不明確な南シナ海では、その策定が困難である。
 タイランド湾の石油と天然ガスは、カンボジア、タイ、ベトナム、マレーシアがEEZを主張する海域にある。
 また、ナトゥナ諸島周辺にも大規模なガス田が存在し、インドネシア、中国、ベトナム、マレーシアの各国が領有権を主張している。
 スプラトリー諸島も各国が入り組んで複雑な権利を主張している。
 各国がいくつかの島を占拠・占領するなどして、軍事衝突も含む対立が深刻化している。
 2010年の東南アジア諸国連合地域フォーラム(ARF)では南シナ海問題が取り上げられ、11年7月には中国とASEAN外相会議は南シナ海での協力推進をうたったガイドライン(指針)を承認した。
 しかし、中国は同国初の空母を南シナ海に配備する動きを見せ、海洋権益拡大への動きは活発である。
 11年に入ってからも、フィリピン資源探査船に対する中国艦艇の妨害や、米・フィリピンの合同軍事演習、中国の漁業監視船投入などに関して、中比両国間で領有権を巡る激しい非難の応酬が繰り広げられている。


レコードチャイナ 配信日時:2013年9月16日 14時11分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=76836&type=0

中越領土問題、中国がパラセル諸島を切手に、ベトナムが猛反発―ベトナムメディア


●14日、ベトナム・青年報の報道によると、同国の関総局は全国の税関に対し、同国の主権を侵害する中国の切手の検査を強化するよう命じた。写真は問題の切手。

 2013年9月14日、ベトナム・青年報の報道によると、同国の関総局は全国の税関に対し、同国の主権を侵害する中国の切手の検査を強化するよう命じた。
 16日付で環球時報が伝えた。

 さらに、ベトナム・法律時事の報道によると、同国の通信メディア部は、
 中国の切手に描かれている風景はベトナムの領土であるパラセル諸島(西沙群島)で、
中国に対し抗議し、切手の回収を求めている。

 問題となっている切手は、中国の郵政関連部門が今年5月19日に発売した、「美しい中国」と題した6枚1セットのもので、そのうちの1枚「三沙七連嶼」がベトナム当局の反発を呼んでいる。

 このほか、ベトナムの郵政部門も中国の郵政局に対し強く抗議しており、同部門は
 「中国側は直ちに切手を廃棄し、ベトナムの主権を尊重すべきだ」
と述べている。



サーチナニュース  2013/09/17(火) 09:46
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0917&f=national_0917_011.shtml

ベトナム当局、西沙諸島記載の中国切手を取り締まり=中国報道

  中国メディア・環球網は16日、ベトナムの税関当局などが西沙諸島が描かれた中国の切手を回収する命令を出すとともに、中国に対して切手の廃棄を求めたと報じた。

  記事は、ベトナム国内メディアの報道をしたうえで、同国税関当局が全国各地の税関に対して中国の切手の検査を強化するよう求めたと伝えた。
 その理由として、切手の図柄中にベトナムが領有権を主張する西沙諸島が含まれていることを紹介した。 
さらに、税関当局が中国に対して問題の切手を回収せよという「無理な要求」まで出したとした。

  また、ベトナムの郵政当局も中国郵政局に対して直ちに問題の切手を廃棄し、同諸島の領有権を尊重するよう強く抗議したとも伝えた。

  問題になった切手は「美しい中国」という名前がついており、5月19日の「中国観光デー」に合わせて発行されたもの。 
 6枚1セットで、そのうちの1枚に西沙諸島が描かれたことが、ベトナム側の反感を買ったものとみられる。



サーチナニュース  2013/10/04(金) 10:58
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=1004&f=politics_1004_001.shtml

実績着々…ベトナムと争う西沙諸島、中国がクルーズ観光を正式開始

  中国のクルーズ船「椰香公主」が3日午後3時25分ごろ、海南省海口港から、西沙諸島(パラセル諸島)への旅に出発した。
 約5カ月間に渡る試験営業を経て、西沙諸島観光を正式に始めた。
 西沙諸島は中国とベトナムが領有権を主張している。
 第二次世界大戦後は中国が東部の島を、南ベトナムが西部の島を実効支配していたが、1974年の武力衝突で、中国がベトナム軍を駆逐して全島を実効支配するようになった。

  「椰香公主」の乗客定員は230人で、船室は12の等級に分かれる。西沙諸島観光の料金は4200-1万9800元(約6万6500-31万3500円)。
 申し込み時に身分証の提示や関連書類の記入などが求められ、当局の審査に通れば、ツアー参加が認められる。

  ツアー日程は3泊4日。
 船内では映画鑑賞、ショー、カラオケ大会などの娯楽が用意されている。
 西沙諸島では銀嶼島、全富島、鴨公島での上陸体験が予定されている。
 釣や潜水を楽しむ予定のツアー参加者もいるという。

  4月28日から約5カ月間に渡り計9回にわたり試験ツアーを繰り返し、正式営業を開始した。
 中国新聞社によると、3日出航の「椰香公主」に乗船した河南省から来たという60歳の男性は「海南には2度来たことがあるが、これでやっと『祖国の西沙』を自分の目で見ることができる」と話した。




【トラブルメーカーから友なき怪獣へ】



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