2013年9月15日日曜日

中国の変心(1):「中国側が希望」?、突然、反日トーンが低くなった中国の狙いは

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●14日、新民晩報は記事「日本は緊張を作り出し煽ることなかれ、中国側が希望」を掲載した。安倍首相が安全保障に関する有識者会議を開催したことについて、中国外交部報道官がコメントした。資料写真。


レコードチャイナ 配信日時:2013年9月15日 15時29分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=76801&type=0

日本は緊張を作り出し煽ることなかれ、中国側が希望―中国紙

 2013年9月14日、新民晩報は記事「日本は緊張を作り出し煽ることなかれ、中国側が希望」を掲載した。

 12日、安倍晋三首相は国家安全保障戦略の制定に関する有識者会議の初会合を開いた。
 席上、安倍首相は
 「国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、世界の平和と安定、繁栄の確保にこれまで以上に積極的に関与していく」
 と強調している。

 翌13日、中国外交部の定例記者会見で、洪磊(ホン・レイ)報道官は次のように述べた。
 「歴史的な要因から日本政治、安全保障の方向性はアジアの隣国から注目されてきた。
 われわれは日本が平和的発展の道を歩むことを望む。
 歴史を教科書としてアジア地域の国々に配慮し、地域の平和と安定に貢献してほしい。
 緊張を作り出し煽り、軍備拡張や軍事政策調整の口実としてはならない」。


 「中国に理のないことは分かっている」ために、
 強硬口調で日本を非難することで弱みを隠してきた中国だが、この変化は少々解せない。
 これでは国内が納得しないのではないだろうか。 


サーチナニュース  2013/09/15(日) 09:17
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0915&f=politics_0915_001.shtml

日本は軍拡のために緊張あおるのを止めよ=中国メディア

  中国メディア・人民網は14日、安倍晋三首相が集団的自衛権の行使について前向きな姿勢を示したことに対して中国政府が
 「軍備拡張のために緊張をあおらないよう」
求めたと報じた。

  記事は、安倍首相が12日に開かれた座談会に出席した際に「積極的な平和主義」から日本の国家安全戦略を討論し、集団的自衛権を新しい防衛大綱に盛り込むよう要求したと紹介。
 これに対して中国政府・外交部の洪磊報道官が13日の記者会見において
 「人為的に緊張をあおり、軍備拡張、軍事政策調整のための言い訳づくりをしてはならない」
とコメントしたことを伝えた。

  また、安倍首相が日米安保体制によるコントロール力を高めるために
 「日本がさらなる役割を果たさなければならない」
と語ったことについて、記事は
 「中国の海洋活動や北朝鮮問題を暗に指している」
との分析があることを紹介した。

  そのうえで、中国現代国際関係研究員日本研究所の霍建崗氏が日米同盟について
 「現状は一種の一方的な同盟であり、日本は海外の戦場において米国の足どりに追随することは不可能」
とし、
 「ゆえに日本側は同盟関係を相互保護的性質へと転換させたがっているが、米国はこれに憂慮を示している」
と解説した。

  霍氏はさらに、メディアが集団自衛権の行使に対する抵抗勢力は弱まりつつあると伝えていることに対して
 「日本国内では反対の声が多く、過半数の市民が不支持を表明している」
とコメントした。


 中国の挑発が日本の「防衛力強化」の必要性をもたらしている、
というスジの通った論理があるため、中国としてはどうにも日本の軍事強化をおしとどめることができなくなっている。
 中国が非難すればするほど、脅しをかければかけるほど、日本にとっては良い口実を与えてくれるものと歓迎することになる。
 なにしろ、やりにくい。
 でも、もし脅しや恐喝をやめれば今度は国内不満が増してくる。
 日本か、それとも社会不満かの選択になり、その境界線をうまく走行していくという形をとらざるを得なくなっている。
 尖閣問題の最初の解釈の違いが今大きなうねりとなって中国を襲っている、そう見られないこともない。

 挑発や脅しが日本にはほとんど有効でない
ことが分かってきたが、それだけにとどまらず悪いことに逆にそれを利用されて防備の増強に走り、どんどんと相手を強くさせているのがいまの中国である。
 はじめは「お詫びと反省しかできない日本」とたかをくくって、
 中国全土での
 反日デモにみられるような大規模な脅しをかければ
 尖閣諸島をこわごわと差し出してくると踏んでいたのだろう。
 ところがあにはからんや、これまでの日本では考えられないほどに強く反発してきた。
 これは全くの誤算であったろう。
 中国が挑発を繰り返せば日本はそれをよいことにますます軍備を整えてくる。
 これができるにはいくつかの要因がある。
①.まずは、軍事費に回せるだけの豊かな予算である。
 東日本大津波で膨大な出費を強いられることになり、日本は疲弊し貧しくなりとても防備にお金は回せないだろうと中国は踏んでいた。
 ところがどっこい、あっという間に大津波の厄災から回復し、軍備増強に向かうことができた。
 つまり、やはり日本は心底豊かであった、ということである。
②.次は軍事的技術力である。
 これまで国内防衛しか許されていなかったため戦闘機等はアメリカからの供与に頼っていたが、海軍力は自前の技術を磨き、充分の対応できるものをもってきていた。
③.そして中国への恐怖が無いということがある。
 世界ナンバー2となった中国が軍事力拡大に力を注いでいることは日本国民は充分知っている。
 それをもって日本を脅せば折れると思っていたようだ。
 だがこれが都合よくいかなかった。
 それは基本的に日本には中国を恐れるという感覚がないからである。
 過去に日本が中国を侵攻したことがあっても、中国が日本を侵攻したことはない。
 つまり、中国など図体がでかいだけでおそるるに足りない国だと端から思い込んでしまっている。
 日本は歴史的に充分中国を研究してきているが、中国は日本を東夷の国と思い込み研究する対象ではなかった。
 アメリカがルース・ベネデイクトに見られるように最新の学問大系である人類学を適用して日本研究を行ったのとはまるで異なっている。
 そういう中国の発想を理解しており、ゆえに中国は日本を知らないからして
 日本人には中国を恐れるという意識・感情がまるでないのである。
④.また現在の軍事力を比較すると遥かに日本が勝さっているという判断がある
 過去の戦争キャリアの点から見れば、中国にはそれがまったくないが、日本の歴史には濃厚に積層している。
 明治維新後の日本の歴史は戦争の歴史といってもいい。
 ただ、この敗戦後の2/3世紀間だけはそれをアメリカに預けていることになる。
 とはいえ、ちゃんと有事の備えだけは怠ってはいない。
 現在の軍事力を比較すれば退役将補の言葉では「海軍力に日中には30年の差がある」という。
 それほどではなくても、大人と高校生くらいの差があると国民は判断している。
 ウクライナの廃船を艤装しなおして、空母を持ったと浮かれているようでは、日本人に侮られるだけになる。
 日本人は誰もこの程度のレベルでは軍事的緊迫感をもたない。
 よって、中国の軍事的脅迫は日本にはまったく効かないということになる。

 このようなことから、中国の傲慢な脅しは日本に対してはほとんど成功していないし、今後も成功しないだろうと思われる。

 中国の軍事力が今後さらに大きくなったとしても、戦争キャリアの全くない中国にとっては手を出しにくい相手になる。
 大戦を遂行し、敗戦を経験したという圧倒的なキャリアを持つ国として中国の目の前に大きな壁として日本は存在することになる。
 中国の脅しが有効になるのは、倍する艦船・航空機を並べて、数で圧迫するしかない手はないだろう。
 しかし、数など無意味として、日本がその数量に過度に反発してくる可能性もある。
 日本はわりやい「判官びいき」になりやすいタチである
 とすると、中国としては本当に打つ手がなくなる。
 その時は数に運を託して日本への攻撃に出てくる可能性もある。
 だが、中国国内が共産党独裁という安定しない状況では、この動きが共産党覇権の足元を崩すことにもなりかねない。
 中国は日本と向き合うだけでなく、
 国内とも向き合わねばならないという両面に敵を負うジレンマを抱える
ことになる。
 このとき中国は中国という国家ではなく、中国共産党という組織問題として日本に向き合うことになる。
 対する日本は民族一丸となって戦争に突き進んだ経験を持っている。
 「中国共産党対日本民族
ではどうみても中国は不利になる。
 そんなこんなで、中国はいまのところは動けないというのが冷静な判断だろう。


サーチナニュース  2013/09/18(水) 13:19
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0918&f=national_0918_041.shtml

【中国BBS】尖閣解決には戦争だ…「いや現状維持が最適だ」

  日本が尖閣諸島(中国名:釣魚島)を国有化してから1年が経過したが、日中関係は冷え込んだまま改善の糸口も見えていない。
 さらに中国は尖閣諸島の日本領海に巡視船を派遣するなど、絶えず挑発行為を続けている。

  果たして尖閣諸島問題は解決できるのだろうか。
 中国大手検索サイト百度の掲示板にこのほど、
 「釣魚島問題の解決は戦争しかない!」
というスレッドが立てられた。

  スレ主のzjq19870112(ハンドルネーム)さんは、
■「釣魚島問題は日中の話し合いで解決できる問題ではない。
 双方が譲歩せず、ともに主権を主張している。もう話し合いの必要はなく、戦争で解決するしかない
と物騒な主張を展開した。

  スレ主の主張に対して、ほかのネットユーザーからは
●.「現状維持が一番いい」、
●.「スレ主はオレ達と日本人をアホ扱いするのか?
  先に手を出したほうが世界の敵になるんだよ」、
●.「戦争になれば人民の生活レベルが落ちて、党が危険になる。
 蒋介石もそれで失敗した。
 人民は生活が良ければ支持するが、悪くなると反対する
と、意外にも慎重論が多数を占めた。

  今は戦争する時ではないとの意見も多く
●.「あと10年待って、わが海軍を強化してから戦争すれば良い」、
●.「海軍力を強化していけばそれで良いさ。
 わが海軍が日本を圧倒した時には、日本はおしまいだ
などのコメントがあり、中国初の空母を所有したことで自信を深めているのかもしれない。

  ほかには
●.「解決方法は1つしかない。
 それは共同統治して、共同開発することだ。
 そして双方とも軍事施設を島に作らないこと」
という意見も寄せられたが、何とも都合の良い意見だ。

  寄せられたコメントを見ると、スレ主のように戦争に積極的な意見はほとんどなく、冷静なユーザーが多いようであった。
 尖閣諸島をめぐり、領海侵入など強硬手段に出ている中国だが、
 習近平国家主席は7月30日、
 「『主権はわれにあるが、争議は棚上げにして共同開発をする』方針を堅持する」
と発言するなど、歩み寄りの姿勢も示している。
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【トラブルメーカーから友なき怪獣へ】



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